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2018.10.11
準硬式野球

[準硬式野球]2年生が打ってつないだ!延長戦を制し、国士大に先勝

平成30年度東都準硬式野球秋季リーグ戦1部・国士大1回戦

10月10日(水)上柚木公園野球場


○東洋大3-1国士大


(イニングスコア)

1回戦

1011121314

東洋大

国士大


(東洋大)

割石(社4=越谷南)、木村(理3=青森)、瀬下(営3=藤代)ー西本(ラ2=岩国)




西本は捕手としても打者としても成長をのぞかせた

塁上で笑顔を見せる伊藤

勝野は代打での起用に応えた


秋季リーグ戦、最終カードの国士大戦。0-0で9回を終え今季3回目の延長戦に突入。十四回に勝ち越し、3時間半にも及ぶ接戦を制した。

 

互いにスコアボードに0を並べる投手戦となった。東洋大先発の割石(社4=越谷南)は十二回途中まで投げ、打たれたヒットは5本。5つの三振を奪うなど、テンポ良く打ち取っていく。

 

試合を動かしたのは東洋大だった。延長十一回、4番に座る吉澤(ラ2=長野西)が中前打で出塁。土屋(社2=習志野)がバントで送ると、伊藤(ラ2=成立学園)が四球を選び1死一、二塁に。続く西本(ラ2=岩国)の左前適時打で1点を先制することに成功した。

 

しかしながら、相手も食い下がらない。その裏先頭打者に出塁を許すと長打を浴び追い付かれ、試合は振り出しに戻った。割石は十二回途中で指の豆が潰れ出血し降板。マウンドを引き継いだ木村(理3=青森)だったが、1球投げた時点で右肩に違和感を覚え投げ続けることができない。急遽、瀬下(営3=藤代)がマウンドに。2死二、三塁からの登板にも「点を入れられたらキム(木村)のせいだと思うと軽くなった」と笑い飛ばしピンチを凌いだ。

 

 投手陣の力投に応えるかのように打線は十四回、2死から代打の勝野(済2=北越)が中前安打で塁に出る。その後伊藤が右前適時打を放ち勝ち越しを決めた。続く西本も左前に球を運び、この回に2点を獲得。その裏、瀬下がランナーを背負いながらもきっちり抑え、3-1で延長戦を制した。

 

「2年生よく頑張りました」と褒めるのは遠藤学生コーチ(営3=文京)。2年生が打線をつなぎ、勝利を運び込んだ。割石も「2年生に助けられて嬉しい試合」と顔をほころばせる。現時点で3年生が出場する試合は残り2つ。この日4安打の伊藤は「2年の自分たちが活躍してという思いが、今日のバッティングにつながった」と振り返った。先輩の背中を見て、後輩たちが育っている証だ。

 

 上位争いに食い込むためには国士大戦で勝ち点を取ることが必須である。下級生の活躍に東洋大の未来は明るい。2タテで勝ち点を獲得し、良い流れで最終戦である中大3戦目を迎え撃つ。



■コメント

・遠藤学生コーチ(営3=文京)

2年生よく頑張りました。本当に。あと投手陣も。流れとしては0-0の展開で1点取ったら勝てるかなと思っていて、先制した部分では吉澤が2ストライクから追い込まれながらもしっかり自分のバッティングをして塁に出てくれた。そのあと冨田を代走に出したが、彼もセカンドランナーとして積極的に次の塁を狙った結果、相手野手が動いて西本のの球が抜けた。これはチームでやってきたことなので良かった。そのあと1点取られたのは割石が持っていないというだけで、今さら技術とかではない。あれだけ苦しい展開の中で皆集中力を切らさず、最後は2年生しかいなかったが頑張っていた。(今日のヒーローは)やっぱり西本かな。打つ方も頑張ったし、あんな長い試合でずっと捕手をやるとこは大変なことだ。本人にもいい経験になったでしょうし、今日はよく頑張ったなという感じ。(秋季リーグ戦初戦と比べて)別人に見えるくらい。夏までのチームと比べ、捕手の多田龍さんがいなくなるとこが懸念材料だったが、西本は練習でも最後まで残って自主練習して、試合でみんなにガミガミ言われているが、1年間捕手をやってきたんじゃないかってぐらい力が格段に上がってきている。来年はそんなに心配なことはないと思うくらい。(次戦に向けて)次はさくっと9回で終わらせて、打つ方を頑張って勝ちたい。


・印南主将(文3=浦和学院)
なかなか点が入らない試合で、チャンスは作れたが一本が出なかった。明日も国士大との試合なので、チャンスで一本が出せるように集中して臨みたい。2タテで勝って、勝ち点3つ目をとりたいと思う。


・割石(社4=越谷南)

長い試合だった。特になにもしていないけど勝って良かった。2年生に助けられて勝っているので嬉しい試合かな。(調子は)あまりよくなくて。いい日はないんですけど。でも試合の中で修正しながら出来たので良かった。勝ちが遠いですね。前半は四球が多かったかなというイメージで、思ったところに投げられなかったというのが試合に入る前の前日までの準備不足かなと思った。そんな中で抑えられた、打者のタイミングを上手く外せたというのは良かった。(相手打線は)4年生が抜けて新チームになって、3、4、5番打者が怖いと言われていたのでその前にランナーを出さないように意識していた。(次戦に向けて)勝って2タテして最終戦の中大まで上手く持っていけるように、投手からテンポつくってやっていきたい。


・瀬下(営3=藤代)

割石さんはあの展開でよく投げてくれたと思う。そのあと自分もよく抑えられたので良かった。(緊急登板だったが)本当にキャッチボールを1球もしていなくて、投げる前に3球くらい投げただけで登板した。これで点を取られたら木村のせいだなと思って投げていたので、逆に力が抜けて良かった。(相手打線は)前までの国士大は長打を狙っていくイメージだったが、今年のチームはつないでつないでというスタイルだった。うまく打たせられれば点は入らないかなと思って投げていた。長打を打たれなくて良かった。(次戦に向けて)最近楽しく野球ができている。そういう雰囲気がいいんじゃないかと思うので次戦も楽しくやりたい。


・伊藤(ラ2=成立学園)
調子は上がってきた。今まで毎試合1本しか打てていなかったが、今日は4本目はたまたまだが、得点に結びつくところで打ててよかった。3年生と試合できるのも残り少しなので、できるだけ2年の自分たちが活躍してっていう思いが、今日のバッティングにつながったのだと思う。(打順が変わったが)6番打者になって気が楽になったっていうのはある。もし今後4番に戻っても、これくらい打てるようにしたい。(次戦に向けて)明日もしっかり勝って2タテしたい。


・西本(ラ2=岩国)

いいところで回ってきて、遠藤さんを含めベンチの人たちにも声をかけてもらって、なんとか期待に応えたいと思って思い切りよくいった。今日はバッティングの内容が悪く、なんとか割り切っていこうと思っていた。勝負強さとかはないですね。前の打者の伊藤とかがよく打つので、ランナーいる場面は少し慣れてはいるんですかね。(捕手として、国士大の打者のイメージは)勢いがある。やりにくさも感じた。自分たちがピンチになるとベンチやスタンドからの声がすごい入ってきて、押せ押せな感じ。(次戦に向けて)先輩たちと野球ができるのも残り少ないので、勝って終われるよう一生懸命頑張ります。


TXET=鶴田華穂 PHOTO=永田育美、鶴田華穂