記事
第265回日本体育大学長距離競技会
12月1日(土)〜2日(日) 日体大健志台陸上競技場
▼1日目
男子10000m
7組
2着 田上 29’42”12
4着 野口 29’45”11
6着 山口 29’48”16
9着 中村駆 29’54”24
10着 杉村 29’56”44
11着 小田 29’57”15
20着 中野 30’23”48
DNF 吉田
DNS 小室
DNS 土壁
DNS 渡辺
DNS 宮下
8組
8着 田中建 30’27”79
13組
1着 西山 28’52”51
3着 小笹 29’01”06
15着 大森 29’19”93
17着 中村拳 29’21”96
26着 浅井 29’47”98
DNF 定方
DNS 岡里
女子5000m
2組
2着 江口 16’53”75
13着 佐々木 17’16”19
15着 岡田 17’18”80
17着 曽我 17’20”10
27着 原子 17’37”54
28着 門間 17’40”15
38着 塩谷 17’45”88
39着 佐藤 17’46”64
40着 新井 17’54”90
46着 岡本 18’17”21
3組
18着 鈴木 17’17”14
5組
3着 田浦 16’22”85
27着 伊東 16’46”57
28分台と復調の兆しを見せた西山
大森は自己ベストを大幅に更新した
富士山駅伝へ猛アピールをした田浦
日体大記録会に男子長距離、女子長距離部門が出場。男子長距離部門は箱根駅伝(以下、箱根)、女子長距離部門は富士山駅伝(以下、富士山)へ向け、最後の選考レースとなった。
合宿の総仕上げとして出場した男子長距離。10000mの13組目では駅伝シーズンで苦しむ西山(総2=東農大二)が復調の兆しを見せた。先頭集団をけん引し、8500mでは他を寄せ付けない独走状態を演出。圧巻の走りを見せトップでフィニッシュ、タイムも28分52秒と本来の力を存分に発揮した。しかし、「課題の方が多かった」と修正点を多く残した。
同じ13組目では小笹(済4=埼玉栄)、大森(済2=佐野日大)、中村拳(済4=八戸学院光星)が自己ベストを更新。大森に至っては1分ほどベストタイムを縮める大躍進を見せた。昨年はけがが続き満足に走れなかった大森。「本当に1年間迷惑をかけてしまった」と振り返るが、箱根へ向け復活の走りを誓う。
女子長距離部門は全日本女子駅伝を経験したルーキー・田浦(食2=ルーテル学院)が5000mに初挑戦。初の挑戦に不安はあったが、攻めの走りで3000mを通過。残り2000mでも必死で食い下がり16分台前半の好タイムを残した。富士山のメンバー入りへ向け猛アピールを続ける。
男子長距離部門は今回の結果で上位10名の10000m平均タイムが28分台に突入。底上げの成果が着実に現れている。箱根まであと1ヶ月。好記録ラッシュの勢いそのままに、箱根路を駆け抜ける。
■コメント
・佐藤コーチ
(出場の意図は)トラックとしては今年最後になるかと思うので、レギュラークラスはそういうのがありますんで、今合宿が終わった後なので、どういう状況かなと。という風な確認もあるし、記録を狙わせたい子も何人かいた。そういう2つの目標があった。全体的には選手選考の最後のレースという位置付けがあった。(28分台を出した西山選手について)あれくらいは走れる力があるが、今までなぜかもうひとつ思うようにいかなかったというのもあった。あまり考えずにやれれば力はあると思う。(小笹、中村拳、大森選手などが自己ベストを更新したが)よく頑張ったと思う。特に4年生は4年生の走りをしてくれたというのは大きい。チームに対しても非常にそういう発見的なものがあるのかなと。数字以上にそういうのがあるので、絡んでいく感じがする。(箱根に向けて)今レースを見て前の組で走った選手たちも、しっかりベスト記録をつくったというのは、チーム全体にそういう雰囲気になるという要素を持っているなと。そういう意味で、一人一人誰がいいとかではなく、全体的にそういう動きの中でレースができたのがよかったと思う。少し期待するくらいにはなった。
・小笹(済4=埼玉栄)
合宿が終わってそのままのレースだったので、疲労があり身体が重い中でどれだけ走れるか練習の一環という感じだったので、みんな重い中よく走っていたと思う。(途中まで第2集団を引っ張っていたが)最初でスタートで失敗して出遅れて後ろになってしまったので、それがなかったらもう少しタイムが出たのかなというのは正直あるが、比較的に余裕をもって走れたし、落ち着いて前を拾っていくという走りができたので、駅伝でも繋がると思う。(自己ベストについて)本当は28分台を出したかったが、まだ余裕はあったので、コンディションやレースの展開によってタイムは出ると思うので自信に繋げていきたい。(箱根へ向けて)今みんなチーム全体で距離を踏む意識が高まって練習も積極的にやってくれているので、箱根へ向けて1人1人頑張るという気持ちが伝わってきているので箱根へ向けて、1ヶ月調整してベストな状態で、ベストなメンバーで挑めたらなと思う。
・中村拳(済4=八戸学院光星)
合宿の合間に練習の一環として臨んだ。目標は29分20秒切りだったので、1、2秒届かずといったところで詰め甘さが出たのかと思う。合宿ではいい練習ができていたので正直慢心があったが、集中力がかけていた部分があったので次の反省にしていきたい。次は箱根駅伝になると思うので区間賞と総合優勝に後見できるように頑張りたい。あと一ヶ月あるかないかなので、頑張りたいと思う。
・大森(済2=佐野日大)
(レースプランは)合宿を直前までやっていたので、その流れという感じだった。どちらかと言うと、箱根に向けた練習の一環のような形で出たレースだった。今の自分の現状を把握するという感じで走った。(昨季はけがに苦しんでいたが、今レースで自己ベスト更新し手応えは)本当に1年間チームに迷惑を掛けてしまったというか、あまり貢献できなかったので、ここでこのタイムを出せたのは素直にうれしい。(箱根に向けて)時間は一日一日短くはなっているが、その分練習もみんな積めているし、一日経つごとにチームも1つになっていってるんじゃないかなと感じているので、そこはあと1ヵ月あるので、しっかりみんなで協力してやっていきたい。
・西山(総2=東農大二)
課題はたくさんあるが、ひとまずといったところ。合宿の総仕上げといった感じで出たので、余裕を持ってラスト動かせたらといったイメージ。いまいちラストが動かなかった。(ラップ)67、68秒で動かそうと思っていたが、思ったより上半身が弱いと感じた。そこを課題として克服したい。気を抜かずに頑張りたいと思う。まだ走れるんだなという確認にはなったが、課題の方が多かった。まだまだ苦しい走りではあるので、課題をしっかり見つめ直して頑張りたい。
・上岡コーチ
(富士山の選考であるレースでの走りを見て)前半の流れは諸事情で見れていないが、4年生の江口が、怪我も多かったがよく走ってくれて、集中してここに合わせてきたので、富士山での引退まであと1ヶ月なのでこの後も怪我のないように頑張って欲しい。(田浦選手の好走については)今日が初めての5000mだったので走る前は少し不安げな様子だったが、3000mのつもりではないがそのつもりで走って、2000mはとにかく誰かについて粘っていけというふうに言ったので、初めてにしては、3000mの時と同じように割と積極的な、中盤の粘りどころもいいタイミングで前に出たりとか、少し5000mでもレースをつくれるかなと思った。(今日の結果を富士山にどう繋げるか)全体的にみると選手層が薄いので、まだ出ていない選手も含めて残り1ヶ月、怪我も体調を壊すこともなく練習を詰めれば、去年よりは挑戦するレースができるかなと思うが、難しいコースだったり、距離も伸びたりするので、ウチの弱いところというか長い距離の区間が弱かったりするので、そういう所を時間がない中で修正していきたい。
TEXT=大谷達也 PHOTO=長枝萌華、小野由佳莉、並木星夏