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第51回平成国際大学長距離競技会
5月30日(土)鴻巣市陸上競技場
男子5000m
10組
1着 服部弾 14'19"46
2着 服部勇 14'19"55
7着 口町 14'31"28
DNS 橋本
ラストは服部弾(右)、服部勇で激しいスパート合戦となった
平国大競技会が行われ、服部勇(済4・仙台育英)を始め3名が5000mに出場した。
今回は、服部勇と服部弾(済3・豊川)が日本選手権の標準を狙い、口町(法3・市立川口)がそのアシストをするという位置付けで臨んだ。レースは序盤から服部勇を先頭に3選手とも集団の前方で進めていく。2000mを過ぎてからは何度か先頭が入れ替わるが、全体的にペースが上がらない。口町と服部弾が先頭を争い、遅れた服部勇がそれを追う形でラスト1周に入るが、残り300mで服部勇が驚異的なスパートをかけ一気にトップに出る。しかし「ラスト200mだったら勝てる」と、服部弾もギアを切り替え服部勇の逃げ切りを許さない。ゴール前最後の直線では二人が激しい競り合いを繰り広げ、わずかながらも服部弾が先着した。関カレの1500mはラスト100mで抜かれてしまった服部弾だが、今回服部勇を相手に同じ場面での勝負を逃さなかったのは収穫と言えるだろう。さらにスパートを磨いて臨む日本選手権では、好成績に期待がかかる。一方、服部勇は「レースに乗り切れなかった」と苦みの残るレースとなった。本調子ではない中での出場ではあったが、ラストは関カレでも見せたようなキレのあるスパートが光り、昨年からの進化が感じられた。コンディションさえ整えば、ホクレンでの好記録が大いに望めるはずだ。
日本選手権の標準突破を目指した中で記録は平凡に終わったものの、各選手とも課題と収穫を得たレースとなった。今後に控える日本選手権やホクレンでは、チームの中心である彼らの好走で駅伝シーズンに弾みをつけたいところだ。
■コメント
・服部勇(済4・仙台育英)
日本選手権の標準を狙っていたが全然良くなかった。(調子は)いまいちしっくりせず、走っててもいい感触ではなかったが、狙えそうだったので出た。66秒でずっと押していければ良かったが、そのペースが楽に感じられずレースに乗り切れなかった。うまく走れなかった。(ラストスパートは)あまり考えていなかったが前が見えてきたので300mからは頑張った。弟に負けたくなかったので意地でも勝ちたいと思い走っていた。もう少し兄の威厳を出していかないといけない。(今後は)ホクレンに出るのでそれまでにコンディションをしっかり整え、来月の試合でいいレースができるように頑張りたい。
・口町(法3・市立川口)
勇馬さんが日本選手権標準を切るためのアシストとして3000mまで引っ張ってペースをつくることが第一目標で、そのまま自己ベストで走れればということだったが、どちらもうまくいかなかった。関カレから疲労を抜くためにジョグを中心に行ってきたが、疲れが抜き切れなかった感じがある。そこで気持ちも切れてしまったのか、今日は思うような走りができなかった。(振り返って)途中で、後ろに追い付かれてから下がるのではなく、追い付かれた集団で付いたり引っ張ったりをラスト1周までできたのは、良かったところだと思う。(次に向けて)あと1か月で疲労を抜き切ってまた練習を積んで、ホクレンではしっかり13分台を出したい。
・服部弾(済3・豊川)
勇馬が日本選手権の標準を狙うとのことで、一緒に狙っていた。レースは最初勇馬が引っ張って、その後口町が引っ張って、口町がたれてきたら自分が引っ張ろうと考えていたが、まだ距離が踏めていないこともあって、恐怖心があり引っ張ることができなかった。今回良かったのは、タイムは遅いがラスト勝負の中で勇馬に初めて勝てたこと。しかし、2000mから息が切れてしまっていたので、まだまだ練習が足りないと感じた。(ラストのスパート勝負では)勇馬がラスト300mのところできてびっくりしたが今年は1500mをやってきていて、ラスト200mだったら勝てると考えていた。(今後に向けて)今回スタミナのなさを感じたのでスタミナをつけることと、日本選手権に向けてラストスパートをもっと磨いていきたい。
TEXT=青野佳奈 PHOTO=野原成華