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2016.01.02
陸上競技

[陸上競技]箱根駅伝 青学大に主導権を握られ往路2位

第92回東京箱根間往復大学駅伝競走 往路

1月2日(土)大手町読売新聞東京本社前~箱根町芦ノ湖駐車場入口


総合2位 東洋大 5:28'59
1区 7位 上村和生(済4=美馬商)1:02'15(通過8位)
2区 1位 服部勇馬(済4=仙台育英)1:07'04(通過2位)※東洋大新
3区 3位 服部弾馬(済3=豊川)1:03'37(通過2位)
4区 6位 小笹椋(済1=埼玉栄)56'10(通過2位)
5区 3位 五郎谷俊(済4=遊学館)1:19'53

※関東学生連合チームがオープン参加のため、区間順位と通過順位が異なる場合があります。


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勢いよく大手町をスタートする上村


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7位から2位へ押し上げ、服部勇は区間賞を獲得した


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服部弾は悔しさの残るレースとなった


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平塚中継所 服部弾(左)- 小笹

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区間3位と好走した五郎谷が2位でゴールテープを切った


 王座奪還を掲げる東洋大は、1区から上村、服部兄弟とチームトップの力を持つ3選手を並べ先頭を狙った。しかし、前回覇者の青学大に1区で主導権を握られると、一度も逆転することができない。往路は完敗を喫し、2位に終わった。


 1区は各校の実力者が主導権を握るべく揺さぶりをかけ合う中で、16㎞過ぎに久保田(青学大)がスパートを仕掛けた。ここで上村は付いていくことができず離れてしまったが、その差を1分以内にまとめて7位。最低限の役割を果たした。すると、続く主将の服部勇が「4年間の集大成を見せようという気持ちだった」という言葉通り、圧巻の走りで2位に浮上。経験を生かした冷静なレース運びと留学生にも食らい付く心の強さで、距離を重ねるごとにトップ・青学大との差を縮める。歴代5位の好記録で2年連続の区間賞も獲得した。

 ところが、3区の服部弾がまさかのブレーキ。トップに立つことはできず、逆にその差を広げられてしまった。見えない背中を追う単独走となった4区・小笹、5区・五郎谷も形勢を逆転することはできず、そのまま2位で芦ノ湖のゴールテープを切った。


 「あそこで完全に流れが消えた」。谷川コーチは往路の敗因に3区を挙げた。服部弾は前半を抑えて走り、後半追い上げるレースプランで臨んでいた。しかし、秋山(青学大)も区間新ペースを刻んでおり、その差をなかなか縮めることができない。また例年以上の高気温が体力を奪う。「汗が多くて、足の回転も遅かった」と、焦る気持ちに拍車をかけてしまった。服部弾は今季、全日本インカレで優勝するなど才能を開花させていたため、箱根路でも学生トップレベルの走りが期待されていた。しかし箱根は1区間が20㎞を越える。「距離への不安が出てしまった」。本来の力が発揮できなかった要因を、悔しさをにじませながら口にした。「箱根に絶対はない」。大会前、酒井監督が語っていた事態は絶対的エースに起きてしまった。青学大との差は1分35秒に広がり、その背中は捉えることができなくなっていた。


 それでも往路で青学大とついた差は3分4秒。復路へ逆転の望みをつないでいる。その原動力となったのは、前回に続き5区に挑んだ五郎谷だ。五郎谷は昨年、最終学年を迎えた箱根路で下級生の頃から憧れていた5区の座をつかんだ。しかし、驚異的な走りを見せた神野(青学大)に約6分もの遅れをとり、「駅伝を走りたい選手がたくさんいる中で走らせてもらったのに、本当に申し訳ない」と悔いを残していた。その気持ちから今年もチームに残ることを決意。リベンジを誓い、1年間箱根のためだけに鍛錬を重ねてきた。そして今大会、昨年の経験を生かした走りで区間3位の好走。神野に対しても36秒差と耐えしのいだ。「この1年本当にいろいろなことがあったが、みんなのおかげで乗り越えることができた」。仲間への感謝を語った彼の諦めない姿は、復路を走るチームメイトに勇気を与えたはずだ。


 1位・青学大は復路にも前回7区区間賞の小椋などエース級の選手が控えており、その隙を突くのは容易ではない。しかし東洋大にも、駅伝シーズン絶好調の口町や櫻岡、さらにはチームを1年間引っ張ってきた頼れる4年生など戦力が十分にそろっている。「諦めず、我慢強く走ればチャンスはあると思う」。東洋大の強さの真骨頂が試される時をどう乗り越えるか。箱根に絶対はない。1秒をけずりだす積極的な攻めの走りで、王座奪還への戦いは続く。


■コメント

・谷川コーチ
1・3区のオーダー変更は元々予定していた通り。上村の走りとしては1時間2分30秒が目標で、1分差以内でつないでくれれば良かったので想定内の走りをしてくれた。2区の勇馬の走りはさすがキャプテンというまさにエースの走り。3年連続で2区を走って年々成長している。去年も良かったが、今年はラスト3㎞の走りがものすごく良かった。次の弾馬は最低でも1時間2分だと思っていたので、あそこで完全に流れが消えた。小笹は調子を上げてきていた選手。最初からしっかり入っていったので、走りとしては悪くない。最後は疲れてしまったが、あの位置で1年生を走らせしまったので仕方ない。五郎谷は目標だった1時間20分を切ったので言うことは無い。想定以上の走りをしてくれた。(今日の結果は)往路2位だが、できれば前が見える位置で終わりたかった。3区で流れが途切れてしまった。明日はまず6区で詰める。その後、1区間ずつ詰めて粘り強くいきたい。レースは何があるか分からないので、諦めず、我慢強く走ればチャンスはあると思う。カギは6区と7区。選手は東洋らしい積極的な走りをしてほしい。


・1区 上村和生(済4=美馬商)

10kmくらいできつくなってしまって15km過ぎのゆさぶりに付いていけなかった。ずっとマークはしていたが、足も呼吸もいっぱいいっぱいになってしまい、最終的には50秒近く先頭に離されてしまったので、2区以降の選手たちに勢いをつけることができず全然納得のいく走りではない。(久保田選手(青学大)がスパートをかけたときは)できるだけ差をなくして渡そうと思っていた。前には早大など目標があったのでまずは目の前から追い付こうという気持ちで走っていた。(1区に指名されたのは)2週間前。驚きがあったがこの重要区間でしっかり仕事をしようと決心がついた。(4年間を振り返って)2年次から箱根を走って、自分自身としては区間賞もとれず終わってしまったが、残りの区間がまだあるので応援していきたい。この1年間は副将として主将の勇馬と引っ張ってきたが、二人だけでなく4年生みんなで話し合ったりして東洋らしいチームをつくろうとやってきた。箱根駅伝の集大成として最後まで副将としてしっかりしていきたい。


・2区 服部勇馬(済4=仙台育英)

4年間の集大成を見せようという気持ちだった。(タスキを受けたときは)上村も一生懸命走ってくれたので、僕もその流れに乗って自分ができる最高の走りを心掛けた。トップとの差はいずれ詰まるだろうと思っていた。ニャイロ選手(山学大)も前半からハイペースで追い付いてきたが、それを冷静に見極めながら走れたのは3年間2区を走った経験を生かすことができたし、絶対に負けないという思いもあった。タイムに関しては、6分台を目指していたので悔しい。区間賞は普通に走ればとれると思っていた。(4年間を振り返ってみて)4年生には感謝しているし、みんなと4年間やってこれたことが嬉しい。それが今の成長につながっている。素直な選手が多い中で、このチームの主将を務められたことに感謝したい。(復路に向けて)青学大も強いと思うが、精一杯悔いの無いように走ってゴールしてほしい。


・3区 服部弾馬(済3=豊川)

「3区は自分がいきたい」という意志があって決めた。監督からは「最初は落ち着いて入って、5〜10㎞で追い付こう」と言われていた。区間賞でタスキを受けたので、自分もその流れに乗って前に追い付かないといけないと思っていたが、そういう走りができなかった。青学大との差が詰まらない中で、焦りが出てきてしまったと思う。(走りに異変は)汗が多くて、足の回転も遅かった。どこかが痛くなったということは無く、踏ん張れなかった。調整のときはこういうことはなかったので、距離への不安がそこに出てしまった。(明日は)自分が1分以上ロスしてしまったが、一人一人が悔いの無い走りをすれば追い付けない差ではないと思うので、(復路の選手には)悔いの無い走りをしてほしい。


・4区 小笹椋(済1=埼玉栄)

この箱根の舞台に立つことを目標としていたので走ることができて良かったが、4年生の上村さんや勇馬さん、そして弾馬さんがいい位置でタスキをつないでくれていたのに、悪い形にしてしまってチームに申し訳ない気持ちでいっぱい。前の青学大の車は少し見えていたが、選手自体は見えず、単独走だった。(監督からは)1年生だから積極的に自分の走りをすればいいと言われていた。(自分の走りを振り返って)自分でいけると思っていたし、もっと走れなくてはならなかったが、実際は走れなかった。今回見つかった課題、反省を見直して、来年以降に生かしていきたいと思う。残り3kmから5kmの一番動かす部分で動けなかったので、そこが課題だと思った。(5区以降の選手に向けて)自分の走りをしてほしい。強い選手ばかりなので、優勝もまた見えてくると思う。頑張ってほしい。


・5区 五郎谷俊(済4=遊学館)

自分は緊張すると固まってしまうので、落ち着いて最初の1kmを入ってその後は自分の感覚とペースでいけと言われていた。前回よりは落ち着いて入ることができたので、言われたことを意識して走れたと思う。(個人成績が上がったのは)前回悔しい思いをしてもう1年この東洋大学で陸上をさせていただくことになって、監督やコーチをはじめ、ファンの方々にも「頑張れ」と言っていただいたことが、一つの大きな要因。低体温症になりかけ失速してしまった悔しさや経験から、水分の取り方など準備を万全にできたことも、しっかり走れた要因だと思う。この1年本当にいろいろなことがあったが、みんなのおかげで乗り越えることができて、人生の中で経験になり記憶に残る1年間になった。(明日走る選手に向けて)みんなしっかり練習できているので、落ち着いて1秒でも多くけずりだせれば優勝できる力もあるので頑張ってほしい。


TEXT=石田佳菜子 PHOTO=山下華歩、酒井奈津子、千野翔汰郎、高橋雪乃、伊藤空夢

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