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2016.06.13
サッカー

[サッカー]今季初の逆転負け... 3位でリーグ戦折り返し

第90回関東大学サッカーリーグ戦 2部リーグ(前期)

第11節 6月11日(土) 東国大グラウンド


東洋大1-2中大

<警告>

62分 佐藤

<得点者>

52分 仙頭

<出場メンバー>

▽GK

伊藤俊祐(国3=柏U-18)

▽DF

倉本光太郎(国2=京都橘)

徳市寛人(国4=東福岡)

浦上仁騎(国2=大宮Y)

星清太(国4=関東第一)

▽MF

坂元達裕(社2=前橋育英)

勝野瑛(国2=浦和Y)65分→MF原田守(国3=藤枝東)

高橋宏季(国2=FC東京U-18)

田中舟汰郎(国4=横浜FC・Y)87分→FW小林拓夢(国1=帝京長岡)

▽FW

仙頭啓矢(国4=京都橘)

佐藤仁紀(国4=武南)79分→FW丹代藍人(国2=青森山田)


先制点を挙げ、応援席を指さす仙頭


伊藤はスーパーセーブを連発した


交代策も実を結ばなかった


 前期リーグをいい形で締めくくるべく、中大との上位対決に臨んだ。52分に仙頭が直接FKを叩き込み先制するも、5分後に同点弾を許すと86分にセットプレーの流れから勝ち越し点を献上してしまう。丹代や小林といったニューヒーローの投入もむなしく、逆転負けでリーグ折り返しとなった。

 大チャンスだった。直前に行われた試合の結果により、勝てば首位と勝ち点1差で前期リーグを折り返すことのできる状況となった。28℃まで上昇した気温により給水タイムも取られる中行われた一戦は、お互いに主導権を握れない展開が続く。相手の激しいプレッシャーにより、ディフェンスラインからのビルドアップを封じられる。その中でもロングボールで相手の両サイドバックの裏を狙うなど、得点のチャンスをうかがった。29分に得たPKは惜しくも防がれスコアレスで前半を折り返すが、後半開始直後、田中が倒されFKを獲得する。キッカーの仙頭は「ニアに蹴ろうか迷ったが、風もあったので得意なファーを狙った」と壁の横を抜けるボールを選択する。この判断が功を奏した。「風下の45分が待っていると考えてた時に、難しくなるなとは思った」と古川監督が考えた直後の先制弾にイレブンは喜びを爆発させた。しかし、そのリードもつかの間のものだった。同点弾を喫した後は相手の交代策に苦戦し、加えて「極力減らすように」と古川監督が警戒していたセット―プレーを多く与えてしまう。そして相手の後半5本目のCKだった。一度は伊藤のスーパーセーブが飛び出したが、そのこぼれ球を拾われるとクロスから決勝点を許してしまった。

 「東洋は先制できたら勝てるというジンクスがあった」と語ったのは仙頭。事実、前期リーグで先制した試合は10節を終えた段階で5勝1分けと強さを見せていた。今季初の逆転負けに「最低限勝ち点1を持ってかえらきゃいけない」と厳しい表情を見せた古川監督。この“シックスポインター”を落とし、首位との勝ち点差6で前期を折り返すこととなったが、昨年や一昨年よりも競った状況だ。開幕当初懸念されていた、スタメンとその他の選手の実力差も「差はあって無いようなものになった」。第4節から7戦負けなしで勝ち点を積み上げたことも含め、ポジティブな要素も多い。

 2週間後にはアミノバイタル杯を控える。昨年は劇的な勝利もあり創部初の総理大臣杯の出場権を獲得した。メンタル面を一旦リセットし、2年連続での全国の舞台を勝ち取る戦いへ臨む。


■コメント

・古川監督

相手の高さは十分把握していた。特にセンターバックは跳ね返す力が強いので、極力味方に合わせようとするのではなく、サイドバックの裏のスペースに流し込んで、そこにうちの選手がランニングすることを意識して攻撃した。結果的に後半押し込まれて相手のCKの数が増えてしまった。相手のセットプレーの回数を極力減らすようには選手にも言っていた。前半風上だったのでリードして折り返えせればなというところでPKもあったりしたが、0-0で後半風下の45分が待っていると考えてた時に、難しくなるなとは思った。ただ先制できたので、そういったゲームは勝ちに行くだとか、最低限勝ち点1を持って帰らなきゃいけない。圧倒されたとは思っていないし十分に渡りあえたと思うので、こういう中で勝ち点1を拾えなかったのは残念。(前期を振り返って)色々なことがあったが、チーム全体としてチャンスのあると思える前期リーグだった。昇格へ向けては今日の敗戦も痛かったが、去年おととしと比べると差が無い状況での折り返しになっている。今までAチームとBチームの差は感じていたが、今年になって差はあって無いようなものになった。(アミノバイタル杯へ向けて)負けずに移行していければ良かったが、1回敗戦を喫したのでメンタル面でリセットして、次の全国大会へ向けてしっかり照準を合わせていければなと思う。


・仙頭啓矢(国4=京都橘)

東洋は先制できたら勝てるというジンクスがあったが、そこを逆転されてしまったというのは悔しい。(得点となったFK前は何を考えていたか)ニアに蹴ろうか迷ったが、風もあったので得意なファーを狙ったら、良いコースに入って良かった。(GKの位置が中央気味だったが)壁がブラインドとなっていたので、速いボール蹴れればと思った。(後半押されていた時間は前は)守備の選手は頑張ってくれていて、失い方が悪かったのが失点の原因だった。1部に近いチームとの戦いになると、そういったところを突いてくるので、突き詰めてやっていきたい。(アミノバイタル杯へ向けて)全国は憧れているところで、去年初めて出場させてもらって。全国大会はやっぱレベルが高くて自分たちが成長できる場だった。ぜひ今度は自分たちの代で出場できれば、チームも盛り上がると思う。出場できるように頑張りたい。


TEXT=當麻彰紘 PHOTO=横山恵美、藤井圭


[次回試合予定]

「アミノバイタル」カップ2016 第5回関東大学サッカートーナメント大会兼総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選

1回戦 6月25日(土) 時之栖スポーツセンター裾野グラウンドにて

※対戦校、試合開始時間ともに未定となっております。