Article

記事


2016.11.22
空手道

[空手道]男女共に無念の3回戦敗退

60回全日本大学空手道選手権記念大会

1119日(土)・20日(日) 日本武道館


男子団体組手 3回戦敗退

女子団体組手 3回戦敗退


成海は得意の蹴りで積極的に攻める


健闘した東出(右)を迎えるメンバー


古怒田は1年生ながら今季大将を務め上げた


 第60回全日本大学空手道選手権記念大会が2日間にわたり日本武道館で行われた。今年度最後の団体戦に気を引き締めた選手たちであったが、男女共に3回戦敗退となり思うような結果を残すことはできなかった。

 昨年ベスト16の成績を収めた男子は、1、2回戦を下級生の活躍により順当に勝ち進む。迎えた3回戦は昨年同大会で敗北した経法大との戦い。先鋒は相手に先制されていたが残り1秒でなんとか引き分ける。次鋒は体重別でも調子の良かった成海(法2=仙台城南)。「昨年負けたというのがあって少し力が入った」と言うように、試合中盤に2ポイントを先取したものの追加点を決めることができない。その後相手に連続で得点を取られ同点で試合を終える。最後の失点を「今後の課題」と振り返った。続く中堅は惜しくも敗れ、1敗2分で相手にリードされてしまう。しかし団体戦初出場となる副将の伊藤(法2=埼玉栄)が残り11秒に技ありで引き分けに持ち込んだ。残るは大将戦。後輩たちがつないだバトンは東出(法3=青森北)に託された。チームの期待を背負う中、一進一退の攻防が続く。2対2で試合が進むが、残り13秒で得点を決められてしまう。東出もねばるが試合終了と同時にダメ押しの有効を取られ2対4で敗北。「最後の試合は絶対に勝たなければならなかった」とチーム最上級生の責任を感じ、唇を噛んだ。

 女子はシード権獲得のため、2回戦から出場した。龍谷大に快勝し、3回戦は大産大と当たる。先鋒は先制をしていたが、試合終了間際に反則負けを喫してしまう。中堅も引き分け、大将の古怒田(法1=御殿場西)が6点差で勝たなければ4回戦に進出することができなくなってしまった。「気負うことなく思い切ってできて、気持ちの面では良かった」と話すように立ち上がりから動きが良く、着実に点数を重ねていく。しかし相手を無得点に抑えるも3対0でチームの勝利には届かず。悔しい結果で今年最後の大会を終えた。

 目標のベスト8には男女共に及ばず課題の残る大会となったが、選手たちは昨年と比べ自身の成長を感じているようだ。「自分の空手ができるようになってきた」と成海は自分のスタイルを確立しつつある。また、新主将を務めることになった東出は「主将としてこれからどういうチームにしていくか考えてやっていきたい」と来年を見据えている。1年生の古怒田は来春の新入生加入により「後輩には負けたくない」という気持ちがチームに張り合いを持たせ、「全体的にも盛り上がっていける」と話した。個人技をさらに磨き、来年こそ上位入賞を目指す。


■コメント

・東出(法3=青森北)
非常に動きが悪く、全然仕事を果たせなかった。猛烈に情けない。敗因も自分。最後の試合は絶対に勝たなければならなかった。後輩たちは頑張ってしっかり大将まで回してくれたので、コートの中へ入る時は、こんな熱い場面最高じゃないかという気持ちだった。でも、負けてしまって、悔しいよりも情けないという気持ち。来年は強い後輩が入ってくるし、今いる後輩も安定しているので期待できる。下手したらメンバーから外されるかもしれないが、それでも主将としてこれからどういうチームにしていくか考えてやっていきたい。

 

・成海(法2=仙台城南)

昨年も同じ大学に負けていて、前回は自分が先鋒で負けてしまったが、今回は先鋒が引き分けだったのでいけるかと思った。自分が引き分けてしまったのも敗因だったと思う。でも今回1年生から3年生が試合に出ていたので、来年はもう一度同じメンバーで挑んで、リベンジしたい。(自身の反省点は)今日は昨年負けたチームだったので少し力が入ってしまった。ポイントは先に取れていたので良かったが、気が抜けてしまったのか最後に連続で得点を取られてしまったのは今後の課題。(今年を振り返って)1年生の時と比べると、自分の空手ができてきた。自分はどちらかというと攻めのスタイルで、この1年を通して試合の中で自分の流れを持っていけるようになった。(来年に向けて)今までは一番手、二番手で試合に出ていたが、これからは頼られる存在になると思うので、負けない空手をしなければならない。段々レギュラーのメンバーも同級生や後輩が増えてきたので、この調子でチームを盛り上げていって全国で上位に食い込みたい。


・古怒田(法1=御殿場西)
今回の大会は60周年ということで参加している大学が多かったので、やりがいがあったし目標を持って挑めた大会だった。悔しい結果に終わったが、反省も含めて収穫があったのでいい大会になった。自分自身としては得点力がなかったこととルールを加味して改善し切れてない部分があったのが反省点。だが今回は気負うことなく思い切ってできて、気持ちの面では良かった。(今年を振り返って)まだまだ自分自身に足りないところはたくさんあって、本当に大将をやっていていいのか思うこともある。でも任された以上はしっかりと結果は残していきたいので、春からまた頑張りたい。(来年に向けて)後輩にはやはり負けたくないので、新入生の加入によりチームに張り合いが出てくる。全体的にも盛り上がっていけると思うので、その波に自分も乗って自分からもチームに勇気を持たせるような試合をしたい。今回悔しい結果に終わって、自分に実力が足りない部分があったのでそこは改善して反省点も洗い直すことが必要。来年は今回やりたかったことをしっかりできるように努力していきたい。

 

TEXT=松井彩音 PHOTO=松井彩音、福山知晃、伊藤梨妃