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2017.06.25
レスリング

[レスリング]川畑兄弟がW優勝!!

東日本学生レスリング選手権大会

6月21日(水)~6月23日(金) 駒沢体育館

[上位入賞者]

新人戦

男子フリースタイル

57㌔級 岡迫大(社2=霞ヶ浦)ベスト8

65㌔級 太田(社1=埼玉栄)ベスト16

65㌔級 佐藤大(法1=秋田商業)ベスト16

74㌔級 川畑孔(法2=樟南)優勝

74㌔級 内山(社1=霞ヶ浦)ベスト8

86㌔級 芝元(法1=宮崎農)3位


グレコローマンスタイル

59㌔級 菅原(社2=秋田商業)ベスト8

66㌔級 磯部(社2=中津商業)ベスト8

66㌔級 太田 ベスト8

80㌔級 芝元 準優勝


選手権の部

フリースタイル

61㌔級 岡迫優(社4=霞ヶ浦)3位

65㌔級 成富(社3=花咲徳栄)ベスト8

70㌔級 菊地(済4=山形商業)ベスト8

86㌔級 伊藤翔(社4=蔵敷総産)3位

86㌔級 川畑光(社4=樟南)優勝


グレコローマンスタイル

98㌔級 中村(ラ3=宮崎工)3位

130㌔級 間島(済4=高岡商)優勝


女子の部

53㌔級 堀(社1=安倍学院)3位

55㌔級 白井(済3=足羽)3位

69㌔級 鈴木(社2=市立太田)優勝


片足タックルが冴えわたった川畑孔

東洋大対決、兄の川畑光も優勝を収めた

たくさんの入賞者が出た上級生


 駒沢体育館で東日本選手権大会が開催。1、2年生が出場する新人戦において、川畑孔がフリースタイル74㌔級で初優勝を飾った。また、フリースタイルの敢闘賞も受賞した。

 3日前に行われた全日本選手権大会では、1回戦でまさかのフォール負け。しかし、その試合の後「次は必ず優勝します」と闘志に燃えていた。そして宣言通り見事な勝利を収めた。

 迎えた決勝の相手は、高校生のときインターハイで2連敗している前田(専大)だ。苦手意識のある相手だったが先制点を奪うとそこからは、川畑孔のペースに。決勝でも片足タックルをしっかりと決め5―0で勝利を収めた。得意の片足タックルが冴え渡り、1回戦から準決勝まで全ての試合をテクニカルフォール勝ちする好調ぶり。全ての試合を通してこの日1得点も取られなかった川畑孔は「絶好調だった」と試合を振り返った。

 また、新人戦の部では入賞者こそ少なかったが多くの選手が健闘を見せた。フリースタイル57㌔級では岡迫大が3回戦で敗退となってしまった。しかし「判定が違えば決勝に進めていた試合」と船津コーチが語るほど互角の戦いだった。グレコローマンスタイルでも、磯部が3回戦でその階級の優勝者相手に10―13と緊迫した試合を展開。1年生は太田がフリースタイルでベスト16、グレコローマンスタイルではベスト8まで進出し、上級生相手に健闘をみせた。

 

 女子の部では鈴木芽が69㌔級で優勝。膝の怪我を抱えており、前日までは棄権を予定していたが、「出場したい!」という強い意志で試合に出ることを決めた。始まれば、怪我を負っていることを微塵も感じさせない見事なレスリング。相手のタックルはきっちりとかわし、3―1で勝利を収めた。

 3、4年生が出場した選手権の部では川畑光がフリースタイル86㌔級で優勝を果たした。準決勝の相手は伊藤翔。得点を取っては取り返される両者一歩も譲らない大接戦となった。最後は残り40秒の時にバックで取ったポイントを守り切り9-8という東洋大同士の戦いを制した。続く決勝では、勢いそのままに強敵拓大の選手を相手に6-2と見事勝利し優勝を飾った。

 毎年この時期に行われる今大会は今まで1、2年生の新人戦と女子の部のみの開催だった。しかし今大会から選手権の部も加わったことにより、チーム全員での出場となった。一人一人の成績で見れば悔しさの残る選手もいるものの、チーム全体でみれば4人のチャンピオンを含む12人13種目で入賞を果たす好調ぶり。次の試合は8月に行われる全日本学生選手権。全国の舞台でもよい流れのまま多くの選手の活躍に期待だ。


■コメント
・船津コーチ
 57㌔級の岡迫大のビデオにちゃんとした映ってなくて、判定がおかしかった。それが順当にいけば悪くても3位だったし、決勝にいける実力はある。だが、長らくお待たせした川畑孔が優勝した。1年の春から優勝出来る実力はあったが甘さが出ていて勝てなかった。昨年のインカレでは3位に入りながら、秋の新人戦も今年のJOCも取れなかったので本人も今回は相当狙っていた。高校時代までの経験不足っていうのはまだあったが、最近負けが多かったので悔しさもあるし、どうやったら勝てるのかっていうのをしっかりチェックしていた。本人は素直だから上手く飲み込んで、それを早く改善出来たので今回に結びついた。今までも川畑孔は注目されていたので、他大学の先生からも良いものもってますねって言っていた。インカレでももっと上位にいってもらいたい。女子は鈴木が膝を怪我していて、全日本もあんな結果だったし今回は棄権したいと言っていた。試合出ても出なくてもとりあえず計量だけは乗りなさいって言ってたらやっぱり出ますと言った。そしたら安定してすごい良い試合をした。膝が悪いから逆にすごい無理な事はしないし、確実に確実に自分のレスリングをした。エントリーは2人しかいなかったが、すごく意味のある優勝だった。堀はアジアジュニアから帰って来て、2日ぐらいだったのできちんとした試合が出来なかった。勝てる相手だと思ってやったが、やっぱり体に疲れが残っていた。このあいだまで国際大会やって帰って来て、いくら格下の子とはいえ競った試合になってしまった。本人もラスト1分は自分が何をしているのかわからなくなりましたって。普通にやっていれば勝てたがラストは見えなくなっちゃったって。やっぱり経験不足だなと。もう1回インカレまでやり直すぞって。今回のアジアジュニアも一点差でもめるような試合で負けてしまい、高校時代から力はあるのに2位が多い。いつもワンポイント勝負とか後者ポイントとか勝つか負けるか大差がない試合で負けてしまう。だから、原因は分かっているのでこの2ヶ月で修正したい。1、2年生の試合は負けてもしっかり出し切った試合だった。負けた選手もどこが悪かったかしっかり分かっているし、太田みたいに上級生にも後一歩で勝てる試合をやってくれた。だから1、2年生は思った通りの練習の成果が出ていた。3、4年生は前半の試合は勝てなくてがっくりしていたが後半は東洋同士で良い試合をした。入学してきたときは、川畑光と伊藤翔では全然実力差があった。あそこまで5分に戦うのは伊藤翔の努力があってだし、だからああいうチャンスが巡ってくる。だから、良い試合をして3位だから本人も満足していると思う。川畑光はリーグ戦は7ー0で勝ってたのに逆転で負けたりしていて、スタミナがないなと思ったが、すごい努力をした。肩の怪我もありしっかり練習出来ていなかったから、まさか決勝を勝てるとは思わなかった。省エネレスリングで相手が入ってくるのを待って、カウンターで返すっていうのを3回もやられると相手もやれなくなっちゃう。取れるぞと思って入っていたのに逆に取られちゃうのだから。今回、最終戦で川畑光が優勝してくれたっていうのは3日間の集大成で凄く選手には良かった。良い雰囲気で終われた。

・川畑光
 怪我の復活から2つ目の試合で、リーグ戦でくだらないミスをして負けたりしていたので不安だったが、なんとか優勝できたので嬉しかった。リーグ戦に間に合うように調整して1回だけ出してもらったが負けてしまい、自信をなくしていたが今日が自信を取り戻すいい試合になった。弟が優勝したのでお前も優勝だな、と親からプレッシャーをかけられていたのでようやく解放されたという感じ。(準決勝にの伊藤翔との対戦ついて)1番やりたくなかった。危ないところもあったがギリギリなんとか逆転できたのでよかった。(決勝について)前回も2点の試合で危ないところがあったので不安はあったが、やっていくうちに慣れていったという感じ。いけるなと思った。(次のインカレは)いつも3位の一歩手前で負けたりしているのでその壁を乗り越えられるように、体からしっかりもう1回作り直して頑張っていきたい。

・川畑孔
 今回は練習して来たことがよく試合に出せたので全体的に良かった。去年もこの大会では決勝まで行ったが、負けてしまったので今年は優勝できて良かった。今回は絶好調だった。相手が見えていて、片足タックルがたくさん入れたことが良かった。(今回苦戦したのは)やっぱり決勝戦の相手。自分は1つ下の学年で、高校の時のインターハイでも2連敗中の相手だったのもあって苦手意識があったが最初に先制点を取れてそこからどんどん いけるな と思っていたので良かった。(次のインカレは)去年は3位だったので今年は最低でもそれ以上の成績を残したい。

TEXT=梅山織愛 PHOTO=渡辺穂乃花、稲村真織、菊池美玖