記事
第101回日本陸上競技選手権大会
兼 第16回世界陸上選手権大会(2017/ロンドン)代表選手選考競技会
6月23~25日(金~日) ヤンマースタジアム長居
▼3日目
男子3000m障害 決勝
6位 小室 8'48"52
小室は自己ベスト更新で昨年よりも順位を上げ、力を伸ばしてきた
日本選手権大会最終日、男子3000m障害に小室(済2=仙台育英)が出場した。急激なペースアップで先頭集団から離されるも、そこから順位を落とさずラスト1周で2名の選手を追い抜き、6位でフィニッシュ。昨年の8位を上回る6位入賞を果たすと同時に自己ベストを更新し、実力が伸びていることを伺わせるレースとなった。
スタートから2番手でレースを運んでいった小室。最初の1000mの通過が3分とペースは遅く、思い切って先頭に立った。しかし、その後ペースを上げてきた後続の選手たちに対応しきれず、順位を落としてしまう。それでも入賞圏内の8位集団をキープし、勝負はラスト1周に。前を走っていた選手の転倒で一つ順位を上げ、さらにスパートをかけてゴール手前でまた一人抜き6位でゴールとなった。自己ベストも更新し6位入賞を果たしたが、小室の一つ上の5位には三上(東海大)が入賞。学生に負けてしまい「これから駅伝シーズンに入る中でもったいなかった」と振り返った。しかし、収穫もあった。これまではレース終盤になると足が思うように動かず後退してしまっていたが、今回はラスト1周で前を走る選手を抜き去る走力を見せた。最後まで勝負に出られたことに「少しは力がついてきているのかな」と自信をのぞかせた。
明暗の分かれた今年の日本選手権大会。出場した選手たちは新たな目標に向け、スタートを切り始めている。まずは夏でしっかり練習を積み、次のシーズンで再び勝負に挑む。
■コメント
・小室(済2=仙台育英)
順位を目安にしていて、結果的には自己ベストで順位も去年よりは良かった。悔しい点としては他の学生に負けてしまったところ。これから駅伝シーズンに入る中でもったいなかったと思う。(レースは)最初はスローペースで、1000mが3分でそのあと前に出たが、そこからいきなり後ろから来た選手たちのペースアップにすぐに対応できなかったことは力不足なところ。いつもラスト2周くらいから足が動かなくて、順位もどんどん抜かれて順位をキープするという走りになるだが、今回はラストで何人か抜けたのでそれは今までにないケース。少しは力がついてきているのかなと思う。(2年連続で入賞だが)3000m障害は人数が少なくて比較的順位は狙えると思う。最低でも順位獲得というのは今回の目標だった。来年、再来年もし出るとしたら一つ一つ順位を上げていければいいと思う。(今後は)去年の全日本インカレで転んで駅伝シーズンに全く絡めなかったという悔しさがあるので今年は夏合宿でしっかり走り込んで、駅伝を一つでも多く走って結果を残せるようにしていきたい。
TEXT=福山知晃 PHOTO=小野由佳莉