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2017.09.10
アイススケート

[アイスホッケー]「春のリベンジ」因縁の相手・法大に価値ある勝利

平成29年度関東大学アイスホッケーリーグ戦

9月9日(土) 東伏見ダイドードリンコアイスアリーナ


東洋大5-0法大


[ゴール・アシスト]

1:41 成田(坂元)

5:53 所(川口、猪狩)

12:21 出口(古川)

25:23 中村(出口、古川)

59:37 所(坂井、猪狩)


GK水田は完封勝利に貢献した


優勝を誓ったFW山田主将


2得点を挙げたFW所


 関東大学アイスホッケーリーグ戦(以下、秋リーグ)が開幕した。開幕戦の相手は春の関東大学選手権大会(以下、春リーグ)で負けを喫し、苦い思いをした法大。1ピリで3点を奪い大きくリードすると、流れをつかんだ東洋大はその後も攻撃の手を休めない。2ピリでDF中村(社2=八戸工大一)が確実に決め法大を突き放すと、残り時間わずかのところでFW所が決めダメ押しの追加点。50と春リーグの敗戦を感じさせない試合でリベンジを果たした。


 東洋らしいホッケーが帰ってきた。開始1分でFW成田(社4=武修館)が相手の一瞬の隙をつき先制点を挙げる。その4分後、FW所が追加点を挙げ、一気に流れを引き寄せた。12分にはPP(パワープレー)のチャンスにFW出口(社3=駒大苫小牧)がゴール前の混戦の中でパックを押し込み3-0。FW陣の活躍が光り、大きく差をつけて1ピリを折り返す。

 2ピリでも東洋大の猛攻は止まらない。気迫のあるプレーでどん欲にゴールを狙う。25分には、またもPP(パワープレー)のチャンスにFW出口の精度の高いアシストをDF中村が落ち着いて決めた。

 さらに追加点を奪い、法大を突き放したい3ピリ、東洋大ペースで試合を展開するも法大の堅い守備に阻まれ思うように得点を奪えない時間が続く。何度かピンチを迎えるが、GK水田(社2=駒大苫小牧)を中心に落ち着いた守備で得点を許さず怒涛の攻撃を仕掛ける。最後まで粘り強く攻め続け、残り23秒でFW所がとどめの追加点。2得点を奪ったFW所は「良い試合ができて良かった」と試合を振り返った。

 序盤から流れをつかみ、終始東洋大ペースで試合が進んだ法大戦。チャンスを与えてしまった場面でもGK水田を中心に守り切り相手に流れを渡さなかったことが勝利につながった。GK水田は「自分でも高い評価を出せる」と話し、鈴木監督も「今日の試合のMVPは水田」と勝因を分析した。


 春リーグの悔しい思いをバネに、さらにレベルアップした東洋大。秋リーグの目標は「もちろん優勝(山田主将)」と気合は十分である。次節の日体大戦で勝利し、はずみを付けたいところだ。鈴木監督は「今日のようにリンクに乗っている選手は自分のやることに集中する。その積み重ねを明日も続けてやっていきたい」と意気込んだ。優勝未経験世代はまだ見ぬ頂に向けて、一歩ずつ歩みを進める。


◾︎コメント

・鈴木監督

(試合を振り返って)スタートから良い緊張感良い精神状態で試合に臨めたので、すごく良いゲームが60分間できたのではないかと思う。(春に苦い思いをした法大との対戦だったが)春のリベンジってところは選手も感じていたのではないかと思う。その気迫も良かったのではないかと思う。(無失点で抑えたことについて)相手にもチャンスを与えてしまった中で水田が良い守りをしてくれたっていうのが1番だが、選手も最後まで気持ち切らさないで0で守ろうっていう意識があったので、チームとしては0で守れた結果としては良かったと思う。(水田選手への評価)基本的にはうちのペースで試合を運べたが、相手にもかなりフリーの場面やチャンス与えていた。そこをきっちり止めてくれて流れを相手に渡さなかったので、今日の試合のMVPは水田だったんじゃないかと思う。(次節へ向けて)今日のようにリンク乗っている選手は自分のやることに集中するその積み重ねを明日も続けてやっていきたいと思う。


・FW山田主将(社4=埼玉栄)

(試合を振り返って)リーグ初戦ということで、夏のサマーリーグも法政には春のリベンジということでいい流れでできていた。今日は違うチームとやるっていう意識で、法政も気合入れ直してくるから、今日は違う意識でやろうってことで臨んだ。今日もいつもと同じ形で東洋のホッケーやって、って感じだった。((秋リーグの目標、意気込み)勿論優勝。毎試合毎試合十四分の一ってことで、毎回東洋のホッケーを貫き通せるか。その中でもいい流れだけじゃなく悪い流れになるシーンも必ず出てくると思うけれど、そこで自分たちがやってきたことをしっかり出せるようにしていくっていうのがチームの目標。(次戦に向けて)自分たちのホッケー、スケートだったりフィジカルにいったりっていう部分を出していけば勝ちはついてくると思う。その辺をしっかり全員が出していければと思う。


・GK水田(社2=駒大苫小牧)
いいスタートが切れたと思う。(自身のプレーを振り返って)全体的に落ち着いてできたと思うので、自分でも高い評価を出せる。夏のサマーカップでは3位だったので、1つでも順位を上げていけるようにみんなで頑張りたい。優勝したい。(春に負けている法大相手だが)変な意識はせずに、やっていこうと思っていた。出れた試合では波なく落ち着いてできていると思う。今日の試合の完封は、自分の成果というよりも、チームのみんなが頑張ってくれたおかげなのでみんなで取った完封だと思う。今後も出れたら0点で抑える。


・FW所(社2=駒大苫小牧)

(試合を振り返って)初戦、次につながる良い試合ができて良かったのではないかと思う。(春に苦い思いをした法大との対戦)あの時はやることをちゃんとできていなかっただけで、東洋がやることやればどこのチームにも勝てると思うのでそれをやっただけ。(自身の得点シーンを振り返って)綺麗に決めることはそんなできないと思うので、貪欲にゴール前に突き刺さって相手のゴールを割ればいい気持ちだった。(2点目は)最後のシフトってことで残り時間も少なくて、相手に良いダメージを与えられた。もっと確率を上げたい。(次節へ向けて)変わらずまた良い試合ができたらと思う。


TEXT=金澤瑞季 PHOTO=玉置彩華、外狩春佳、伊藤なぎさ