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第97回関東学生陸上競技対校選手権大会
5月24日(木)~27日(日) 相模原ギオンスタジアム
▼1日目
男子100m予選
3組(風:-0.9)
2着 大野 10”61 ※準決勝進出
4組(風:-1.0)
5着 津波 10”61
5組(風:-1.7)
1着 宮本 10”58 ※準決勝進出
男子400m予選
1組
1着 ウォルシュ 47”02 ※準決勝進出
2組
2着 吉津 47”19 ※準決勝進出
5組
2着 櫻井朴 47”31 ※準決勝進出
男子1500m予選
1組
5着 中村駆 3’52”35
2組
11着 大澤 4’01”21
男子10000m決勝
4位 西山 28’54”82
7位 相澤 29’08”27
19位 鈴木 29’52”11
男子110m障害予選
1組(風:-2.6)
6着 吉藤 15”11
男子4×100mリレー予選
2組
1着 東洋大(津波ー宮本ー松尾ー大野) 39”35 ※決勝進出
女子1500m予選
1組
10着 伊東 4’51”05
2組
9着 塩谷 4’37”33
女子10000m決勝
9位 森田 34’58”58
15位 大倉 35’29”01
20位 山口 36’00”33
ウォルシュは走りを改良してこの関カレでさらなる進化を目指す
順調に予選突破した宮本(右)は100、4継で1位を狙う
4位入賞も悔しいレースとなった西山
4日間にわたって激闘が繰り広げられる関東インカレ(以下、関カレ)がついに開幕した。短距離部門はほとんどのレースで危なげなく予選通過を果たし、準決勝・決勝に備える。さらに10000mの決勝が行われた男子長距離部門からは西山(総2=東農大二)、相澤(済3=学法石川)が入賞を果たした。トラック連覇に向けて上々のスタートを切ったと言えるだろう。
「4番であっても満足できない結果」と、悔しさを口にした西山。外国人留学生や各大学の主力が多くエントリーした10000mで、4位入賞という結果にも彼は満足していない。優勝を目指して挑んだレースは、序盤から頻繁にトップが変わる混戦に。西山は集団の真ん中あたりでレースを進め徐々に先頭に上がっていくと、5000mを通過したあたりで先頭集団はニャイロ(山学大)、ワンブイ(日大)、塩尻(順大)、西山の4人に絞られ、序盤から前方でチャンスをうかがっていた相澤は離れてしまう。そのままラストまでこう着状態に入るかと思われたが、7400m付近でペースアップされると西山は付いていけずトップから遅れだす。最後までその差を埋められず、惜しくも表彰台に上ることができなかったものの二人は最終日に5000mを控えている。「絶対表彰台を狙う」と、リベンジに燃える西山と相澤に今後も注目だ。
また同じく10000mの決勝が行われた女子は、森田(食4=浜松商)が積極的なレースで表彰台まであと一歩の9位に入った。ハイペースなレースの中で大健闘を見せた。女子のこういった活躍もチームを後押ししていく。
短距離部門の初日は順調なスタートとなった。100m予選5組に登場した宮本(法1=洛南)は、周りを見ながらゴールする余裕を見せながらも10秒58で難無く予選通過。4×100mリレーでも2走をつとめ、リードを広げる走りを見せた。さらに記録にも期待が掛かる400mのウォルシュ(ラ4=東野)も4×400mリレーのメンバーでもある櫻井朴(総4=国学院栃木)や吉津(ラ2=豊橋南)とともに準決勝進出を果たす。準決勝、決勝での躍動が期待される。
2日目は100m、400m、リレーなどの決勝が予定されている。一人でも多くの選手が表彰台に上ることで、チームのトラック連覇も近付く。主力の奮闘で改めて士気を高めていきたいところだ。
■コメント
・梶原監督
(4継の起用について)1走、2走で前に飛び出そうというところで津波・宮本を前に置いて、今年はアンカーで(ウォルシュ)ジュリアンを入れることも考えていて大野と200も走れる選手、どっちがいいかなというのがあって予選はジュリアンを使わなくても大野でいけば十分抜けるだろうと。まああのまま大野もよく走れているし松尾もよく走れていたので、ジュリアンの足の状態を見ながら決勝もこのままのオーダーでいくということも考えて、(100mの)準決の(宮本)大輔と大野の走りを見て決めたいと思うが今日はよく走ったと思う。(ウォルシュ選手の状態は)ジュリアンはどちらかというと身長の割にストライドがあってダイナミックな動きをするというタイプの選手だが、そこを敢えて動きを少しコントロールしてピッチでいくような動きをしたらどんな感じになるかということを、ちょっと予選では実験でやってみようと。試合はジュリアンにとっては400やって200やってマイルもやって場合によっては4継もやってと、ある程度以上の出力を繰り返すための練習の場でもあるのでタイムを狙うというよりも、今から先へいくためにどういう動きをしたらジュリアンが一番うまく走れるかということの実験場所みたいに捉えながら、準決もやっていこうと思う。だから状態は悪くないと。(明日に向けて)やっぱり100の残ってる二人はそのまま決勝までいってほしいし、400は3人とも決勝を目指してほしい。100、4継、400それから津波の幅跳びと。4つ1位をとりたいと思っている。
・酒井監督
(1500mは)二人とも予選落ちだったので、決勝に残れなかったことは全種目で入賞を狙っていたので残念。(10000mは)二人入賞はしたが、西山に関しては第4位という結果。4位という結果でも前の3人には勝負どころで、最後の競い合いまでいかなかったので5000mでは最後まで粘れるレースをしていきたい。相澤はコンディションがいまいちかなという走りだったが、最低限の走りかなと。彼もやはり最後競り負けての第7位なので一点でも多く取るんだという執着心を見せて欲しかった。二人とも5000mがまだあるので、しっかり巻き返したいと思う。
・ウォルシュ(ラ4=東野)
ピッチの幅を変えた新しい走りで走ったがあまりうまくいかなかった。それでも明日は普段通り走れると思う。関カレはセイコー(ゴールデン)グランプリとスパンが短かったのでこの関カレは練習の一環で取り組むことを決めていた。種目数はあるが、練習の一環として気楽にいこうかなという感じで走った。(最後の関カレになるが)最後はやっぱりいい形で終わりたいので、もちろん優勝を狙ってその中でさらにいい記録を狙っていきたい。400mはいつも通り走ればいけるが、200mの場合は力んだら良くないので、リラックスして予選から進めたらいいと思う。
・宮本(法1=洛南)
初の大学の雰囲気を味わえて楽しかった。(連戦だったが)完全に回復しているとは言えないが、これから最善のレースができると思う。(4継では2走だったが)高校、中学と経験があって、落ち着いてレースに入ることができた。追い風が押してくれていたので気持ちよく走れた。次回もしっかりと調子を整えて100m、4継どっちも勝ちに行きたい。
・西山(総2=東農大二)
日本人トップというよりは優勝も狙っていたので、4番であっても満足できない結果。とにかく5000までは様子を見て余裕を持っていって勝負は5000からだと思っていたので、レースプラン通りの走りはできたかなと思う。(先頭集団が4人に絞られた場面では)5000を過ぎてペースもぐっと上がって自分が塩尻さんの前に出たときに、(先頭は)4人と放送が聞こえて自分もそのときは余裕があったので、このままいってラスト勝負しようと思っていた。(7000を過ぎてから離れ始めたがそのときの状態は)最終的に離れたのは7400mで、7000ぐらいからきつくなってきてそこからは3分かかるレースをしてしまったので、本当に悔しい。(最終日の5000mに向けて意気込みを)今日の悔しさを5000mでぶつけられるようにあと2日しっかりリカバリーをとって、表彰台を絶対狙うという気持ちで頑張りたい。
・相澤(済3=学法石川)
しっかり上位で、日本人トップを取らなくては行けなかったが、その役割を果たすことができなくて申し訳ない気持ちでいっぱい。塩尻さんに勝たなければ日本人トップは取れないと思うので、前半からしっかり塩尻さんの近くで走って中盤粘ってラストで勝とうというプランだった。それが、中盤きつくなってレースにならなかった。調子もあまり良くなかったが、悪いなりにしっかりと走ろうと思って序盤は積極的に行ったが、ペースアップしたところでついていけなかった。まだまだ勝とうという気持ちが足りなかったと思う。(5000mへの意気込みは)10000mではあまりいい結果は残せなかったので、5000mでは表彰台目指してしっかり頑張ってチームに貢献できればと思う。
TEXT=稲村真織 PHOTO=並木星夏、小野由佳莉