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第25回金栗記念選抜陸上中長距離熊本大会2016
4月2日(土)熊本県民総合運動公園陸上競技場
男子1500m
2組
4着 服部 3’46”89(総合4位)
男子5000m
4組
11着 服部 13’40”62(総合15位)
女子5000m
1組
16着 佐藤早 16’34”24(総合36位)
服部は5000m日本人2位の好走を見せた
現状を確認するレースとなった佐藤早
熊本県で行われた金栗記念選抜中長距離大会に男女長距離部門のエース、服部(済4=豊川)と佐藤早(食4=常磐木学園)が出場した。両選手とも収穫のあるレースで終え、いい形でのシーズンインとなった。
服部はシーズン初戦、トレーニングの一環として1500m、5000mの2レースにエントリー。まず1500mに登場した服部は、外国人選手のすぐ後ろに付く積極的なレースを展開した。しかし、中盤から後退していき組4着でフィニッシュ。「弱さや軸ができていないことを実感した」と納得のレースとはならなかった。
その2時間後にスタートした5000mでは、1500mの反省点を「直しきれたとは言えないが、軸を持って練習してきたことができた」と疲れを見せず、攻めの走りを見せた。外国人選手が10名以上、その他実業団のトップ選手たちが集結した最終組。前半まで大きな集団でレースが進んでいたが3200m地点で外国人選手たちがスピードを上げると、集団は一気に崩された。先頭からは少し遅れたものの、最後はキレのあるラストスパートで前を走っていた設楽悠(平成25年度済卒=Honda)を抜きゴール。日本人2位となった。また、日本人1位となったのは同組で出走していた市川(平成24年度済卒=日立物流)だ。実力のある卒業生たちと激しい競い合いを見せたこのレースは今後の刺激になるに違いない。服部は今季の目標を「5000mで13分25秒の五輪の標準を切って、日本選手権で勝負すること」と掲げ、五輪出場に向けて着々と準備を進めている。
女子5000mでは佐藤早が現状確認のレースに挑んだ。「先頭の方に付いて粘れるレース」というレースプラン通り、後方から徐々に前へ詰めていく。しかし、3000m過ぎに失速すると苦しいレースとなった。「まだスピードの感覚に慣れていないと感じた」と振り返り、今後レースを重ねていくことで佐藤早らしい積極的なレースが見られるだろう。
大学の枠を超え、レベルの高いレースに挑んだ今大会。シーズン初めでありながら充実したものになった。「トラックでも自己ベスト更新者をしっかり作って、日本選手権や次の五輪内定者を一人でも多く出していきたい」と酒井監督が語るように、高みを目指してトラックシーズンを実りあるものにしていきたいところだ。
■コメント
・酒井監督
今日はシーズンインで次のゴールデンゲームズに向けてトレーニングの一環として1500mと5000mに出場した。1500mは3分46秒で日本人4番だったが、ラストにまだキレがなかった。5000mは立て直してレースができていたので、練習の流れの中でいい形でシーズンに入れたと思う。今後につなげていきたいと思った。チームとしてはインカレに向けて、チームで力を合わせて頑張っていこうという雰囲気。トラックでも自己ベスト更新者をしっかり作って、日本選手権や次の五輪内定者を一人でも多く出していきたいと思う。
・服部弾(済4=豊川)
1500mは3分40秒、5000mは13分40秒を目標にしていた。1500mは最後まで自分の思ったような走りはできなかったが、そこで弱さや軸ができていないことを実感して、次の5000mでは直しきれたとは言えないが、軸を持って練習してきたことができたと思う。両レースとも練習の一環として出場していた。今季は5000mで13分25秒の五輪の標準を切って、日本選手権で勝負すれば五輪を狙えると思うので頑張っていきたい。
・佐藤早(食4=常磐木学園)
シーズン初めのレースなのでレース感覚を戻すことと、自分の状態を知れるようなレースがしたいと思っていた。(レースプランは)先頭の方に付いて粘れるレースを目標にしていた。(レースを振り返って)序盤は積極的に走れたと思うが、きつくなったときに粘れなかったことは悔しい。まだスピードの感覚に慣れていないと感じた。自分が今どれぐらい走れるのかを知れて良かった。
TEXT/PHOTO=畑中祥江