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平成30年度関東大学アイスホッケーリーグ戦
11月18日(日) 東伏見ダイドードリンコアイスアリーナ
●東洋大2-4明大
[ゴール(アシスト)]
42:42 所(出口、渡邉)
59:07 出口(古川誠)
「勝てる試合だった」とFW所は悔しさをにじませた
GK古川駿を中心に、ゴールを守るDF陣
FW武部らがけがから復帰したことは、チームにプラスになるだろう
痛い敗戦だった。勝てば関東大学アイスホッケーリーグ戦(以下、リーグ戦)2位や全日本アイスホッケー選手権大会への出場の可能性も含んでいた今試合。シュート数で明大を上回ったもののリズムをつくれず、順位決定リーグ初戦は2-4で惜しくも敗れた。
1ピリ開始から3分。PP(パワープレー)の好機にまさかの失点を許し、先制点を奪われる。相手のパック占有時間も長く、シュート数も明大の方が多い立ち上がりに。2ピリでもGK古川駿(社4=八戸工大一)やDF陣が体を張ったプレーを見せるが、さらに失点を許してしまう。3-0で迎えた3ピリ。開始から約1分で明大のペナルティで5人対3人の好機が訪れる。DF渡邉(社4=日光明峰)がゴール裏に回り、FW出口(社4=駒大苫小牧)にパックを渡す。「出口さんからいいパスがきた」と話したように、ゴール前のFW所(社3=駒大苫小牧)がパスを受けて待望の1点目を決める。「絶対決めてやろうという気持ちがあった」という強い気持ちで、この好機をものにした。しかしその後も追加点を許し、再び点差が開く。試合終了まで53秒、圧倒的テクニックを持つFW出口が、FW古川誠(社4=白樺学園)からパックを受け取ると自らゴール前まで持ち込んでパックを押し込み、2点差に詰め寄る。しかし、最後までその差を埋めることはできず試合終了。試合が進むにつれ、相手のペナルティを誘うプレーやゴール前で攻め込むシーンが増え、最終的にシュート数で明大を上回った東洋大。しかしスコアリングチャンスで決め切ることができず、悔しい敗戦を喫した。
「一戦一戦がチームにとって大切なゲーム」。そう鈴木監督が語る通り、この敗戦でリーグ2位の可能性が消えたとしても、12月の日本学生氷上競技選手権大会(以下、インカレ)で優勝を目指す東洋大にとって、残りの2試合がチームにとって成長の糧となる大事な試合であることに変わりはない。次戦は今リーグ戦で1度も勝てずにいる早大。「次は絶対勝ちたい」とFW出口が口にしたように、早大へのリベンジを果たすことがインカレへ向けたいい助走になるだろう。
◼️コメント
・鈴木監督
全体的には5対5の場面はトータル的には悪くなかったが、PPでの失点だったりで相手にリズムを持っていかれた。相手の勝つという気持ちがこの数字、この結果を招いた。そこの部分で相手を上回ることができなかったんじゃないかと思う。あとはスコアリングというところで明治さんのほうが、ハングリーに勝ちにこだわってゴールに向かっていた。(試合前どんな言葉をかけたか)2位の可能性もまだ残ってましたし、インカレに向けてこの3試合はすごく大切で、春から明治さんとは1勝1敗だったのでここで勝ち越さないといけないというのと、一つでも順位を上げようと。勝ちにこだわってここまでチームも成長してきましたし、それを結果で証明しないといけないと話して送り出した。(武部選手の復帰は)武部もまだコンディションも万全ではなかったが、試合の中でしっかりできるということを見せてくれた。今日の武部のプレーや、復帰というのは次の試合からいい材料になると思う。(次戦に向けて)早稲田さん明治さんで優勝争いというところが注目されてくると思うが、うちとしては一戦一戦がチームにとって大切なゲームですし、結果で証明していかないといけない。インカレで優勝するためにはここの上位を破っていかないといけないし、手応えや内容、プラスアルファで結果というところでうちの力を証明していきたい。
・FW出口(社4=駒大苫小牧)
スタートもあまりよくなかったので、それが後々響いたのかなと思う。(敗因は)僕らがスケートしてフィジカルにいって相手の足を止めるって言うのが作戦だったが、それが最初からできなかった。そこが敗因だと思う。(試合にあたって意識したことは)相手のキープレーヤーに何もさせないって言うのを意識して入った。(声出しに関して)今回のゲームは皆声を出してたが、とくに笹川(社4=日光明峰)が声で盛り上げてくれて、それがチームに大きく影響を与えてくれた。(自身の得点を振り返って)最初は渡して打とうしてたがそうすると入らないと思ったので切り替えた。決まってよかったなと思います。(次戦に向けて)2回負けてるので次は絶対勝ちたい。
・FW所(社3=駒大苫小牧)
今日は勝てる試合だったと思う。1ピリとか2ピリもスコアリングチャンスあったりしたがそういうのを決め切れてない。最後の最後まで流れたような試合になってしまった。3ピリに2点決めても遅かったかなと。(ゴールシーンについて)5人対3人ということもありすごいチャンスだった。絶対決めてやろうという気持ちがあった。その中で福田くんに2回も顔面に当てられて(笑)倒れこみたかったが痛いのを堪えた。出口さんからいいパスがきたので決められて良かった。(見えた課題は)継続してFWがスコアリング、もっと上げてかないと勝てる試合も逃してしまうと思った。明大でも中大でも早大でも、決めてかないと。スコアリングチャンスだけで終わってしまうので毎回、そういう点では自分を含めFWがもっと決められれば次の試合では勝てると思う。(次戦に向けて)早大には2回も負けているので勝ちたい。5人の連携がすごくいいチームなので、そういう面ではそれを越す連動性やスピード、フィジカル、自分たちがやりたいホッケーを出せればいいと思う。負け越しているので絶対に勝つ。
TEXT=川口朋珠 PHOTO=金澤瑞季、外狩春佳