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2018.12.18
準硬式野球

[準硬式野球]記者の目 Web特別編 4日連続インタビュー 第4日目 〜高橋敦也編〜

関東選手権大会初優勝、2年連続全日本選手権大会出場、春季リーグ戦、秋季リーグ戦ともに3位と躍進の年となった今年度。全日程を終了した選手の今の思いを4日間連続でお届けする。


1年生で2回のサヨナラ勝利を経験した高橋(写真中央)


昨秋の日大戦では本塁打も放った

2年生の春季リーグ戦ではベストナインを受賞


1年生からリーグ戦出場を果たした高橋(法2=八戸学院光星)。チームへの貢献を人一倍考える高橋だからこそ、うれしさも悔しさも味わった2年間だった。


 「やっぱり野球が好きなんだなと思いました」。兄の影響で3歳の頃から始めた野球。大学で続けるか悩む末に準硬式野球部で野球への思いを再確認。もう一度野球の道へ進むことを決意した。


 ここまでの2年間で一番思い出に残っていると語るのは1年生の秋季リーグ戦、日大戦で放ったサヨナラ本塁打。ダイヤモンドを駆け抜け、生還する高橋をチームメイトが笑顔で迎えた。「本当にみんなが喜んでくれて。それがうれしかったです」と振り返る。1ヶ月後に行われた中大戦でも2死満塁から適時打を放ちサヨナラ勝利。さらに、関東選手権大会の決勝で先制点を決めたのも高橋。1年生ながら、その一打でチームの勝利を決めてきた。一方で、2年生のリーグ戦では悔しさも経験した。春にはベストナインを獲得し、秋も打率3割越え。しかし、学年が上がりチームへのことを考える高橋だからこそ「チームへの貢献ができなかった」と今シーズンの自分には悔しさも残った。


 この2年間でうれしさも悔しさも経験してきた高橋。その経験を生かし、これからは新主将として全ての大会で優勝するチームをつくりあげる。



--大学で準硬式野球部に入ろうと思ったきっかけは

自分は高校で野球を辞めるつもりでいました。3年間頑張ろうと思って高校に入って、一応頑張ったつもりだったので。大学はサークルに入ってバイトして、遊ぼうかなと思っていたんですけど、最初サークルに行ってみたら高校での3年間真面目すぎたんで、ギャップがあって。準硬式野球は知っていて、他の大学にも何人か同じ高校から行く人がいたので、それで行ってみようと思ったのがきっかけです。行ってみたらやっぱり野球好きなんだなと思って、入部しました。


--この2年間で一番の思い出は

個人的には1年の秋のサヨナラホームランです。あれは本当にみんなが喜んでくれてて。それがうれしかったです。普通って人が打ってあそこまで喜べないと思うんですけど、自分のことのように喜んでくれるし、いいチームだと思います。


--こういう選手になりたいという目標はありますか

打率とかはその時の運だと思うので、勝利打点とか、いい場面で打ちたいなとか思います。1年生の時はいいところで打てたりしたので、タイトルは取れてないですけど、チームに貢献できた感じはありました。2年の春はたまたまベストナインを取れたという感じで、秋も3割は打ててたんですけど、チームに貢献できなかったので…良かったなという感じはないですね。試合で「お前のおかげで勝てた」って言われるのが目標です。


--3年生、4年生の先輩方はどんな方々でしたか

みんなの居場所をつくってくれる。個性を生かしてくれる先輩たちですね。特に個性を生かしてくれたのは若原(社3=九州学院)さんかな。若原さんは、甲子園出ていてすごい人なのにみんなに合わせてくれます。4年生は関わった期間は少ないですけど、みんな自分を持っていて。多田龍(ラ4=高松西)さんは入った当初は一緒に練習してもらいました。ロングティーとか身体の使い方とか教えてもらって。多田さんとの練習したのがホームランにもつながったのかなと思います。


--先輩から何かアドバイスもらうこととかは

キャプテンの印南(文3=浦和学院)さんは自分と似てると思うんですよ。でも、印南さんは言いたくてもあえて見ながら、裏でやりやすい環境をつくってくれる方でした。自分は言ってしまうタイプなので、「見守るにはどうしたらいいですか」って話したら「自分の好きなようにやったらいい。タイプも違うし」と言ってくれました。


--高橋選手から見た印南主将は

“チームのために”という感じがしました。厳しくっていうよりみんながやりやすいように。人によって接し方を変えていたり、普通だったら自分の思うように言ってしまうと思うんですけど、印南さんは一人一人に合った接し方をしてくれました。


--遠藤(営3=文京)学生コーチはどんな存在でしたか

遠藤さんは監督になって、必死にちゃんとやらないとって思ってくれてて、自分らは自分のことしか考えてないんですけど遠藤さんは結果だけじゃなくて一人一人の思いを考えたりしていたのですごいなと思いました。


--今年のチームは

人それぞれ役目があって、誰も欠けちゃいけない存在かなと思います。試合出てる人だけじゃなくて出てない人も役割を果たしていて、本当にいいチームだなという感じですね。このまま続けていたいなと思うチームでした。


--一番上の学年になりましたが、これからどんな主将になりたいですか

あいつが言ってることは正しいなって思ってもらえるキャプテンになりたいです。言ってるだけじゃダメなので、そう思ってもらえる行動をとりたいです。自分が一番上っていうよりみんなでやりたいので。何か決めるときもみんなで。選手がやりやすい環境を作るのは自分たちの仕事だと思うけど俺がキャプテンだから引っ張っていかないとというのはないです。みんなでやっていこうと思います。


--副将の2人については

土屋(社2=習志野)は後輩とかにも気軽にしゃべれるのでチームをいい方向に結びつけてくれる人だと思います。伊藤(ラ2=成立学園)はいるだけで間を取り持ってくれる存在だと思います。


--最後に来年のチームの目標と個人の目標をお願いします

チームの目標は、関東選手権大会と春秋のリーグ戦と全日本選手権大会ともし秋優勝すれば社会人とかとやる関東王座みたいなのがあって、大会が全部で5個くらいあるので全部優勝を目標にしてます。個人はベストナインを獲ることと、いいところで打ちたいなと思います。全チームで一番になりたいです。



◆高橋敦也(たかはし・あつや)

生年月日/1998・5・18

身長・体重/172㌢・72㌔

好きな食べ物/キルフェボンのいちごタルト

好きなチーム/巨人

好きな歌手/テイラー・スウィフト、ONE OK ROCK、安室奈美恵

好きな芸能人/市原隼人、北川景子、ジャングルポケット斉藤


TEXT=望月優希