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12月23日に開幕した全日本大学女子サッカー選手権大会（以下、インカレ）に３年連続の出場となる東洋なでしこ。（東洋大は12/25に２回戦からの出場）12/21～12/24までの４日間、スポトウ記者注目の選手たちを特集していきます。第４弾はMFの松井彩乃選手です！
多彩なパスで攻撃を組み立てる松井
昨季インカレ４位の悔しさを知る松井（食４＝聖和学園）。主将となって迎えた今季を振り返る。
忘れもしない昨季のインカレ。準決勝で早大に２度のリードを奪うも２－３と惜敗。続く３位決定戦でも大体大を相手に主導権を握っていたものの、一瞬の隙を突かれ失点。味の素フィールド西が丘（以下、西が丘）に帰ってきて、１勝も挙げることはできなかった。どちらも勝っていてもおかしくはない試合だっただけに、松井の目にはこみ上げるものがあった。「来季はこういう思いを絶対したくない」とこの時の悔しさを忘れずに、松井は西が丘の舞台に再び戻ってくることを誓った。
８月から始まった関東大学女子サッカーリーグ戦（以下、リーグ戦）。即戦力の１年生が多く起用され、選手層に厚みが増した。開幕６試合は粘り強い戦いを見せて負けなしで勝ち点を積み上げた。終盤３試合で上位校に連敗を喫し、リーグ戦は５位で終える。松井は全９試合にフル出場を果たし、11月にはマイナビベガルタ仙台レディースへの来季加入内定が発表された。
主将となって迎えた今季だが、「自分の負担は無い」と主将だからといって特別な仕事はしていないと話す松井。今季は６月まで主将を決めずに、全員が主将の意識を持って引っ張っていこうと戸田監督から提案があった。誰か一人が背負うのではなく、全員で。これはチームのプレースタイル、“全員が主役のサッカー”にも通ずるものがあるだろう。むしろ松井は「自分はのびのびとできていた」と周りの４年生のサポートのおかげでほとんどプレッシャーを感じることなく、自身のプレーに集中できている。
戸田監督が最終的に松井を主将に選んだ理由に挙げたのは「背中で見せられる部分」。規律や言葉で引っ張るというよりも、攻守にわたってピッチ中央で存在感を見せる松井。リーグ戦第８節の日体大戦でそれが顕著に表れる。１点ビハインドの場面で、思い切りの良いミドルシュートを突き刺した。「絶対的な存在になりたい」と意気込んで臨んだ最後の１年。試合を重ねるたびに、その存在は欠かせないものへとなっていった。
いよいよ始まる最後のインカレを前に、「自分が試合を片付けるくらいの気持ちでやる」と強い意気込みを語ってくれた松井。前回の西が丘で流した涙を忘れない。昨年の悔しさを笑顔に変える時がきた。
今こそ１年前の雪辱を晴らす
◆松井彩乃(まつい・あやの)
163㌢
Ｈ８・11・１
学部・学科／食環境科学部・食環境科学科
出身／聖和学園
ポジション／ＭＦ
好きな食べ物／アイス
好きなサッカー選手／田嶋みのり（Ｈ29年度食卒＝ちふれＡＳエルフェン埼玉）
TEXT＝美浪健五
