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2015.05.04
硬式野球

[硬式野球]痛恨被弾で2試合連続1点差負け

平成27年度東都大学野球春季2部リーグ戦・日大戦2回戦

5月3日(日)日大グラウンド

東洋大3-4日大

(イニングスコア)

2回戦

日大

東洋大

(東洋大)

梅津、●伊藤康(2敗)、冨岡、原-後藤田、小野田

       打安点

(6)阿 部 520

(9)宝 楽 200

H9 小笠原 320

(4) 林   300

4 宇佐川 100

(7)笹 川 420

(3)鳥 居 100

3 原 澤 201

(D)中 川 532

R 竹 原 000

(5)冨 澤 420

(8)大 川 000

H 木 暮 000

H8 木 村 200

(2)後藤田 300

H   森  100

2 小野田 000

      計 36113


       回  打安責

梅 津  1    611

●伊藤康 3 2/3 000

 冨 岡 12/3 720

  原  2 2/3 1020


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試合を決定づけるツーラン本塁打を浴びた伊藤康


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七回先頭で左越え二塁打を放った笹川。しかし、後続が続かなかった



 日大に連敗し、勝ち点を落とした。前半に先発・梅津(営1・仙台育英)、2番手・伊藤康(営4・上尾)が小刻みに4失点。打線も好機であと一本が出ず、2試合連続の1点差負けとなった。


 2番手伊藤康の見つめるその先、無情にも打球は左翼フェンスを越えていった。2点ビハインドの五回、2死一塁で迎えた6番打者との対戦。フルカウントからの6球目を完璧に捉えられた。「あの場面でチェンジアップにヤマを張るやつはいない。でも、うまく打たれてしまった。スライダーを選択していれば違う結果になったかもしれない」と、悔しさをにじませた後藤田(営4・東洋大姫路)。今季ここまで6試合全て3得点以下のチームにとって、致命的ともいえる4点目がスコアボードに刻まれた。

 快投劇の再現とはならなかった。昨秋同じグラウンドで公式戦デビューを飾った伊藤康。スタメンに左打者が多く並ぶ日大に対し、2試合で11回1/3を投げ自責点1でチームに勝ち点をもたらした。前日も1回を投げ2三振を奪う好投。その相性の良さをうかがわせ、高橋監督も「メドが立った」と自信を持って送り出した。しかし、この日は最後まで歯車が噛み合わなかった。3回を投げ5安打を浴びながら粘り続けたが、4イニング目に2死から四球を与えてしまう。制球力で勝負する伊藤康にとって、あってはならないミス。直後に被弾し降板した。フルカウントから打者の裏をかいたチェンジアップだったが、もう四球が出せないというプレッシャーがわずかに左腕の振りを鈍らせた。

 伊藤康にプレッシャーを与えたのはそれだけではない。この日も13残塁の拙攻となった打線。直前の四回、制球の定まらない相手先発を攻めたて、1死二、三塁の同点機を作るも後藤田、阿部(営3・帝京)が凡退し無得点。「明日のことは考えない。彼の意地を見たかった」と覚悟を決めた高橋監督。七回ピンチで原(営4・東洋大姫路)を投入し流れを呼び込んだが、その裏1点を返しなお一打同点の場面を冨澤(営4・愛工大名電)、木村(営4・愛工大名電)の4年生二人が生かせなかった。

 この日は交通渋滞でバスの到着が1時間以上遅れた。「4時間半もバスに乗っていたらかわいそう」と高橋監督は嘆いた。片道100㎞の敵地開催、2名の学生審判、流動的な試合日程。嫌というほど味わってきた2部の悔しさが、なかなか結果と結び付かない。今季から1部に昇格し破竹の6連勝を続ける専大・斎藤正直監督は「優勝するしかない2部で、負けたら終わりの戦いをしたことが、ここぞの集中力で生きている」と話した。この悔しさが力に変わるその時を信じて、選手たちに立ち止まっている時間はない。


■コメント

・高橋監督

また1点差の試合で負けた。悔しくて悔しくて、こういう試合があるからきちっと練習してきたつもりだったが。(七回にはピンチで原を投入)明日のことは考えなかった。彼の意地を見たいと思って。このチームは原のチームですから。原1人でもいいんです、彼のためにという思いでチームが結集してくれれば。その点では、(その裏)笹川と中川がようやく気持ちが出てきて反撃してくたので良かった。ただ、そこで同点にできない。精神力が足りないということ。まだまだこれから。井上コーチも来て、もっと精神的に強くならないといけない。(次戦は)今日のような展開で粘り込んで、1点でも多く取って勝ちたい。


TEXT=浜浦日向 PHOTO=二俣士隆