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2015.06.12
バスケ

[バスケ] チームを支えた司令塔・榎!目標のベスト8進出

第55回関東大学バスケットボール新人戦

6月11日(木)大田区総合体育館


東洋大71-58明学大

    29|1Q|11

    13|2Q|19

    15|3Q|18

    14|4Q|10


スタートメンバー

28佐久間澪(済1・東海大相模)

29岩淵俊也(済2・新潟商)

31榎雄大(済2・市立船橋)

33平孝介(済2・東海大菅生)

35杉田涼(済1・市立船橋)


20150611basuke榎

終始声を出しチームを引っ張った榎

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杉田は外角からのシュートでチームに貢献した



 目標のベスト8をかけた大事な対明学大の一戦。前日の神大戦の疲れもある中、序盤最高の出だしから終始リードする展開であった。終盤に明学大に追い上げられるが、榎のリーダーシップがチームを鼓舞し勝利した。


 1Q、前日の延長試合を勝ち抜いた勢いそのままに、榎、杉田のアウトサイドや激しいディフェンスからの速攻により、 素晴らしい立ち上がりを見せた。明学大は焦りを見せ、そのチャンスを逃がさず安定したシュートとパスワークからの得点により試合のペースをつかんだ。

 3Q中盤、相手の激しいディフェンスと接触により、うまく攻められずフラストレーションがたまっていく東洋大。「点差が開いたときに気が抜けてしまうのか、点差を縮められてしまうところがあった」と司令塔の榎が語るように、集中力を欠きミドルレンジのシュートが落ち始める。対して明学大はリードを奪おうとリバウンドからの素早いオフェンスによって点差を縮めようとする。ここでチームを支えたのが榎であった。榎は積極的にチームに声をかけ、自らもドライブから得点を挙げてプレーでもチームを鼓舞した。それに応えるように、杉田が自由かつ多彩な攻撃で1対1によって得点し、さらに勝利を渡さないとする気持ちのこもった力強いリバウンドを発揮し、明学大にチャンスを渡さなかった。

 最終Q終盤、チームに疲れが見え始める。そこを逃さず最後の猛追を仕掛ける明学大。点差を一桁まで縮められ、逆転のピンチを迎える。ここでもチームを支えたのは榎であった。ミドルシュートから立て続けにドライブを仕掛け、勝ちを引き寄せた。「みんなの意識が薄れていく部分があった。そのときに自分が喋らなくては終わりだと思った」と試合後に語った榎。そのチームをけん引する榎の声とプレーが東洋大に力をもたらし、明学を下した。


 試合後、目(さっか)監督は「もう少し引きしまった試合をしたかった」と評価した。気の緩みによって幾度もペースを握られかける場面があったが、監督が振り返ったように選手たち自身の、点差が開いたときに気が抜けてしまうという問題が浮き彫りになった。目標のベスト8には到達したが、新たな課題が浮き上がった試合でもあった。


■コメント

・目(さっか)監督
内容が良くなかった。1、2年生だから仕方ない部分もあるが、もう少し引きしまった試合をしたかったなと。(選手への指示は)10日の延長で勝った意味を明確にするためには今日勝たなければいけないと伝えた。あとはゲームの出だし。今日はとても良かったが、15点差くらいつけると逆に休み始めてしまっていた。(上級生がよく声を出していたが)榎はこのチームの上級生なので、岩淵と二人でよくやっていた。平はチームで機能していない部分があって、1年生は経験がない分影響を受けてしまう。(12日に向けて)相手は強いが向こうも新人戦ということでミスは出てくると思うので、そこをうまく付いていきたい。久しぶりのベスト8なので頑張りたい。

・榎(済2・市立船橋)
出だしが良くて点数離れて、それが後半まで続いて勝利につながった。点差が開いたときに気が抜けてしまうのか、点差を縮められてしまうところがあったので、そこがまだまだ自分たちの甘いところだと思う。自分たちは集中力が無くて、みんなの意識が薄れていく部分があった。そのときに自分が喋らなくては終わりだと思った。監督の指示で声を出して、引きしめろと言われていた。1Qのときは杉田が3ポイントを何本も決めてくれたのが大きかった。(12日は)大東大と東海大のどっちが勝っても強いチームなので適応できるように頑張る。負けると思ってやるのと勝つためにやるのは違うので、一本一本丁寧にやっていきたい。


・杉田(済1・市立船橋)

1Qがすごくいい流れだったが、その後流れがつかめなかった。きょうも駄目なところが目立った。自分たちが勝っているのにずっと焦っていて、追い掛けている雰囲気だった。(反省点は)ターンオーバーを無くすことが徹底できなかった。あと、ディフェンスの意識が低かった。きのう出だしが悪かったので、良くしようと話し合ったことは成功した。一方で昨日、後半できていたところが今日はできなかった。ムードが悪かったので声を出して変えていこうとしたのは良かった。(先輩から)自分はフリーで動いて良いと言われたので、自由にリラックスした雰囲気でできた。(次戦に向けて)頑張ります。


TEXT=木田友 PHOTO=石田佳菜子、木谷加奈子