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2023.09.24
硬式野球

[硬式野球] 日大に完封勝利!2カード連続で勝ち点をあげ首位に立つ

東都大学野球秋季1部リーグ戦・日大3回戦

9月22日(金)ZOZOマリンスタジアム


〇東洋大6ー0日大


東洋大
日大


三塁打:橋本(二回)

二塁打:花田(三回)、吉田(五回)、石上泰(九回)


◯細野、加藤慶ー後藤


・打者成績

打順守備名前
(指)花田(総2=大阪桐蔭) 
(遊)石上泰(営4=徳島商) 
(二)宮下(総2=北海) 
(右)水谷(営4=龍谷大平安) 
(左)宮本(総4=大阪桐蔭) 
(中)橋本(総4=花咲徳栄) 
(一)池田(営2=三重) 
(捕)後藤(法4=京都学園) 
(三)吉田(営2=龍谷大平安) 


3711


・投手成績

勝敗名前球数四死球三振
細野(総4=東亜学園)114

加藤慶(営3=龍谷大平安)14


ピンチを切り抜けた東洋大が誇る頼もしいバッテリー


宮本の生還で貴重な追加点をあげた

花田はリードオフマンとしてバットでチームを引っ張った


吉田は3打数2安打1打点の活躍


この日2打点をあげた石上泰輝


加藤慶大が試合を締めくくった


2つ目の勝ち点獲得をかけた日大戦は、一勝一敗で第3戦へ。神宮から戦いの場を移し、東洋大としては、初のZOZOマリンスタジアムでの試合となった。


雨が降ったり止んだりの不安定な天気の中、試合は始まった。東洋大は先攻。初回から3回まで毎回走者を出し、先制のチャンスを作るもあと一本が続かず得点に結びつかない。


両チームの先発がスコアボードに0を並べた状態で迎えた五回、先頭の池田(営2=三重)の中前打と後藤(法4=京都学園)の犠打でチャンスをひろげ、続く打席には吉田(営2=龍谷大平安)。「なんとか後ろにつなぐ」という気持ちで放った打球は、レフト線を抜ける左適時二塁打に。念願の先制点に東洋ナインは盛り上がり、打った吉田は二塁上で喜びの表情を見せた。


守備では、先発のマウンドを託された細野(総4=東亜学園)が四回まで日大打線を無失点で抑える。しかし五回、味方の失策で出塁を許し、無死一、二塁のピンチに。嫌な空気が漂う中、「1点仕方ないかなって割り切って投げてた」と、落ち着いた投球で続く打者を3者連続でアウトにし得点を許さなかった。抑えた細野は安堵の表情を見せ、仲間たちに迎えられ笑みを浮かべた。井上監督も「よく粘ってくれた」とチームのピンチを切り抜けたエースを讃えた。


追加点を奪いエースの力投に応えたい打線は七回、先頭の宮本(総4=大阪桐蔭)が遊撃手強襲の内野安打で出塁すると、すかさず盗塁を決め得点圏に進む。続く池田が放った一ゴロを一塁手が後逸し、その間に宮本が本塁に生還。貴重な追加点をあげた。


その後も細野は変化球を混えながら、安定した投球で日大打線を抑え、八回まで2安打9奪三振の好投でスコアボードに0を刻み続けた。

九回には、打線が爆発し日大を大きく引き離す。3安打と相手の失策が絡み、一挙4得点。試合を決定づけた。

最終回、マウンドに上がったのは加藤慶(営3=龍谷大平安)。日大最終回の攻撃を3人で終わらせ、継投で完封勝利を飾った。


日大とのカードを制し、勝ち点2を獲得した東洋大。しかし、ここは戦国東都。試合後に指揮官は、「(入替戦を)100%回避したわけじゃないのでまだ下を見て戦います。」と語った。また、エース細野も「本当に最下位を回避したその結果が優勝争いとかにつながってくる」と、謙虚に今後を見据えた。


次戦は、春1部の優勝、全日本選手権の覇者である青山学院大学。見つめるのは先ではなく目の前の一戦一戦。この勢いのまま、3つ目の勝ち点を全員野球で勝ち取りにいく東洋大は、26日神宮球場での試合に臨む。


◻︎コメント

・井上監督

(今日のエースのピッチングを振り返って)よく粘ってくれたなと。打線がなかなか打てない中。フォアボールの印象的にも悪くなかったかなという印象。(吉田の一本は)そうですね、あの一本は大きかったです。(勝ち点2つ最下位回避だけではなく上を見ることは)いやいや、100%回避したわけじゃないのでまだ下見て戦います。そんな甘い東都のリーグじゃないので。3にならない限りは。(大事な3戦目。細野どういう気持ちで送り出したか)この一戦に集中してと。最後は青学戦が近いので変えましたけど。そこを見据えながらとにかくこの一戦に集中してくれと。


・細野(総4=東亜学園)

(今日のピッチングでは)抑えめに投げてたとかはないですね。今日はスプリットに助けてもらった感じはありました。前半は結構まっすぐ主体で行ってたんですけど、ストレートを狙われてきた中で投げると、捉えられることが多かったので変化球と混ぜながら投げるのが多かったですね。これだけ割合を大きくしたのは初めてです。(第1戦からやり返したいという気持ちは強かったか)2戦目皆んなが勝ってくれて繋いでくれたので、今日は勝ちたいって思いが強かったです。(2年前の入替戦以来、日大にやり返したい)一戦目の時はそういう思いもあったんですけど、前は前なので今日は本当に勝ち点とることだけに集中して投げました。(完封の意識は)七回一旦、思ったんですけど、完封ってよりは一人一人を丁寧に抑えていくっていう意識で投げてました。(自身の今季の目標は)最下位じゃなかったらなんでもいいって感じではないんですけど、本当に最下位を回避したその結果が優勝争いとかに繋がってくるって言う考えなので目標はもちろん優勝なんですけど、まずは最下位回避って言うことが優先かな。(三回牽制でアウトを取ったのは)あれは刺しにいきました。一球目とは少し意識を変えて投げました。極力自分のホームに近い形で牽制をしました。(1部での勝利は)途中まで接戦でこういう試合を取れたって言うのはよかったです。1部で勝ったからって言うのはあんまり無いですけど、開幕から投げれなくて、前回の1戦目も取れなくて迷惑かけてたからこそ嬉しいなって言うのはあります。(ピンチを抑えた)あの場面は1点仕方ないかなって割り切って投げてたのが良かったなって思います。(ZOZOマリンスタジアムは)初めてでした。投げやすいなとは思ったんですけど、スピードぜんぜん出てなくて。これで、160キロとか投げてるのすごいなって思いました。


・吉田(営2=龍谷大平安) 

(打席に入る前の思いは)自分の中で変化球を待ってて、打席を前にして曲がる前に打つっていう意識で打席に入ってました。カットボールですかね。自分も今までずっと打てなくて迷惑かけたので、自分なんとか後ろにつないで1点でも多くって気持ちで打席に入りました。


TEXT・PHOTO=一ノ瀬志織