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2023.10.11
硬式野球

[硬式野球] 注目の左腕対決 細野好投も打線繋がらず完封負け

[硬式野球]東都大学野球 秋季1部リーグ戦・國學大1回戦

10月11日(水)神宮球場


國學大1-0東洋大●



國學大
東洋大


●細野、柿本ー後藤


・打者成績

打順守備名前
(中)宮本(総4=大阪桐蔭)
(遊)石上泰(営4=徳島商)
(二)宮下(総2=北海)
(右)水谷(営4=龍谷大平安)
(一)池田(営2=三重)

橋本(総4=花咲徳栄)
(指)花田(総2=大阪桐蔭)
(三)吉田(営2=龍谷大平安)
(左)楠(法3=佐久長聖)
(捕)後藤(法4=京都学園)


31


・投手成績

勝敗名前球数四死球三振
細野(総4=東亜学園)118

柿本(営3=東洋大姫路)14


 

細野は走者を出しながらも粘りの投球を見せた


この日2安打とチームを引っ張った


最終回のマウンドに上がった柿本


前節、青学大に2連敗で勝ち点を落としてしまった東洋大。2カード連続で勝ち点を失うことを避けるため、上を目指すためエース細野晴希(総4=東亜学園)をマウンドへ。対する國學大もエース武内を投入。細野は秋季開幕インタビューでも武内の名前を上げており、ついに投げ合いが実現。ドラフト注目、そして東都屈指の左腕同士の投げ合いの行方はいかに。


試合序盤、細野は「少しマウンドが引っかった」と、制球が安定しない場面が目立ち、初回は2死一、二塁、2回には2死満塁のピンチを招く。しかし、走者を背負うとギアを上げ、2イニング連続無失点。苦しみながらもスコアボードに0を刻む。苦しむ細野を何とか援護したい打線は初回に石上泰(営4=徳島商)が中前打、2回には水谷(営4=龍谷大平安)が四球で出塁するも後続が続かず。両者無得点のまま試合は中盤戦へ。


序盤のピンチをしのいだ細野は、マウンドにアジャストし始め3回からは徐々に制球が安定。3回から3イニング連続打者3人で抑えるなど、試合の流れを掴み始めた。


細野の好投に何とか応えたい攻撃陣は6回。宮本(総4=大阪桐蔭)、石上の1.2番コンビが連続でバントヒットを放ち、1死一、二塁のチャンスを作る。しかし、続く宮下(総2=北海)、水谷が凡退。武内攻略には至らず、悔しいイニングとなった。


ここまで0に抑えていた細野は8回。先頭打者に四球を与えると、続く打者の痛烈なゴロを宮下が好捕するも内野陣で捌ききれず失策で出塁を許し、無死一、三塁と今試合最大のピンチを迎える。その後細野は一呼吸置き、次打者を見逃し三振。1死を奪うも続く打者の場面で國學大はスクイズを選択。一発で決められ、本日両チーム通じて初の得点が國學大に刻まれた。


この1点が重くのしかかった東洋大。9回、細野の後を受けた柿本(営3=東洋大姫路)は長打を許すも無失点で相手に流れを渡さない投球を見せたが打線は8回、9回と安打で出塁するも送りバント失敗などがあり流れを掴み切れず。國學大・武内に完封負けを喫した。


 「武内君に脱帽です」と井上監督。7安打を放つも打線が繋がらず無得点、チームは3連敗と苦しい展開となった。東洋大はまだ優勝の可能性も入れ替え戦の可能性も残っている。井上監督が開幕当初から言い続けている「入れ替え戦回避。そうすれば自ずと上が見えてくる」この言葉を有言実行するために、混戦する戦国東都で勝ち抜くためにはこのカードを勝ち越さなければならない。明日行われる2戦目、打線の繋がりが勝負の鍵となる。



▫︎コメント

・井上監督

なにも無いです。武内くんに脱帽です。うちのバッターがだらしないってのもありますけど。あとは、見抜けなかった僕の責任です。(実際に対戦してみて)ベンチから見ててもいい球投げるなって。(その中で細野の投球は)そうですね。粘って粘って。(間の2週間、対策は)乾コーチに投げてもらったりとか、そういうことはしましたけど。どうしても授業があるので特段変わったことはしてないです。


・細野(総4=東亜学園)

(スクイズ1点に泣いたが、投球を振り返って)最初から結構ランナーを出しながら投げてしまって。なかなか野手も上手いこと攻撃に繋げづらかったかなって感じです。(同じ左投手として竹内投手への意識は)左ピッチャーで良いって言われているので、負けられないって気持ちは強かったです。(序盤以降変えたところは)序盤ちょっとマウンドが引っかかってたんですけど、少しずつアジャストできたって言うか、慣れてきたので徐々にまとまってきたかなって思います。(武内投手のすごさを感じた点は)コントロールも良いし、ツーシームとか結構言われてると思うんですけど、僕はまっすぐとかが1番すごいなって思いました。(毎週のように注目投手との投げ合いがあるが)投げながらすごい勉強になるので、自分自身のためにもなるかなって思います。(ピンチの場面ではギアを上げたストレートなどが見られるが)基本、吹っ切れたら意外と良いボール行く感じはします。(まっすぐの球速にも差があったが)粘ってくる左バッターに対してまだ、苦手意識が少しあるので、そういう所から置きにいった球はありました。


TEXT=坂庭遥人 ・PHOTO=青柳そよか