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第35回出雲全日本大学選抜駅伝競走
10月9日(月・祝) 出雲大社正面鳥居前〜出雲ドーム
総合8位 東洋大 2:12'35(45.1km)
1区(8.0km) 緒方澪那斗 23'21(6位通過・区間6位)
2区(5.8km) 熊崎貴哉 16'55(8位通過・区間9位)
3区(8.5km) 小林亮太 25'24(7位通過・区間8位)
4区(6.2km) 松山和希 18'02(7位通過・区間8位)
5区(6.4km) 菅野大輝 18'40(7位通過・区間7位)
6区(10.2km) 梅崎蓮 30'13(8位・区間7位)
スタート 1区・緒方
第1中継所 1区・緒方(左)→2区・熊崎(右)
エース区間を走る小林
前を追う4区松山
第5中継所 5区・菅野(左)→6区・梅崎(右)
レース前の梅崎
8位でゴールした梅崎
学生三大駅伝の開幕を告げる出雲駅伝が10月9日に開催された。3位以内を目標に掲げ挑んだ今大会。酒井監督は「昨年の駅伝シーズンと比較して大きな出遅れもなく、流れは悪くなかった」と収穫を口にするも優勝争いに絡めず8位と、三大駅伝初戦で悔いの残る結果となった。
「出雲駅伝は総距離も短くスピード駅伝のため出遅れしないオーダーを組んだ」と語った酒井監督。
1区に選ばれたのは初の三大駅伝となる緒方(総2=市立船橋)。中盤付近で第一集団から離されるも、終盤まで集中力を切らさず「最低限前の見える位置で渡せた」と6位でタスキをつないだ。2区はこちらも三大駅伝初出場となる熊崎(済4=高山西)。10000㍍の自己記録が東洋大内でトップの熊崎に期待がかかるが、「1番きつい時に耐える事ができずにズルズル走ってしまった」と順位を2つ落とし、初の三大駅伝は悔しい結果に。熊崎からタスキを受け取った小林(総3=豊川)は、最後まで粘りを見せエース区間を走りきり、順位を1つあげ4区につないだ。男鹿駅伝に続き単独走となった松山(総4=学法石川)。「あまり練習が積めていない状況で追い込み、しっかり走りきれた」と語り、本調子ではない中で、自分のペースでタイムを刻み、順位を落とすことなく5区菅野(済4=姫路商)へ。菅野は1区緒方に次ぐ区間順位で走り、アンカーの梅崎(総3=宇和島東)につなぐ。7位でタスキを受け取るが、9位からスタートした中大・湯浅の猛烈な追い上げにあい、順位を1つ落とし、8位で東洋大はフィニッシュした。
レース後、東洋大のメンバーに笑顔はなかった。「他大学との力の差を痛感した」とエース区間を走った小林は振り返る。主力選手の体調不良や故障といった影響で出雲駅伝経験者がいないメンバーで挑んだ今大会。この悔しさを糧に「区間上位での走りができていないため積極的な走りを引き出せるようにする」と語った酒井監督の指導のもと、約2週間後に行われる全日本大学駅伝に挑む。
■コメント
・1区 緒方澪那斗選手
(試合を振り返って)今回、出雲駅伝では1区を任せて頂きました。昨年の結果からみて1区から出遅れることなく流れを作ることを目的として臨み、結果として最低限前の見える位置で渡せましたがもう10秒程前の國學院大学、早稲田大学あたりで渡せなかったことなど、悔しさが残り自分の弱さがでたレースだったと思いました。チームとしては昨年から1つだけ順位は上がりましたがそれぞれに課題が見つかり良い経験になったレースだと思いました。(良かった点、悪かった点は)良かった点は最低限前の見える位置で渡せたことや、集団から離れてからも集中力を切らさず粘れたことです。悪かった点は1区の時点で駒澤大学との差が広がってしまったことや、最後競り負けてしまったことです。(全日本に向けて)全日本大学駅伝ではどんな状況、順位でも流れを変えれるような走りをしたいと思います。どの区間を任せられても区間賞を狙っていきチームとして3番以内を目標に臨みたいと思います。(今後の目標は)今後目標は駅伝では主要区間を走りチームに貢献することです。またハーフマラソンやトラックのタイムにもこだわっていきたいと思います。
・2区 熊﨑貴哉選手
(試合を振り返って)初めての三大駅伝では思うような走りをする事ができず、順位を2つ落としてしまう不甲斐ない走りをしてしまいとても悔しかったです。(良かった点、悪かった点は)よかった点はない。悪かった所は1番きつい時に耐える事ができずにズルズル走ってしまった所やその1秒をけずりだす姿勢を出す事ができなかったことです。(全日本に向けて)今回の反省を活かして全日本ではチームに貢献できる走りをする。(今後の目標は)全日本、箱根駅伝で区間賞を取ることです。
・3区 小林亮太選手
(試合を振り返って)他大学との力の差を痛感しました。(良かった点、悪かった点は)良かった点は最後まで粘れた事。悪かった点は次の走者に良い位置で襷を渡せなかった事です。(全日本に向けて)全日本では区間賞を取れるように頑張りたいと思います。(今後の目標は)三大駅伝で区間賞を取ることです。
・4区 松山和希選手
(試合を振り返って)久々のレースとなり、改めて走れることの喜びを感じるレースとなりました。チームを引っ張るエースとしてはまだまだ不甲斐ない走りで、チームの課題である爆発力のある走りというのが出来ていなかったのが今後の課題となりました。(良かった点、悪かった点は)今回のレースで良かった点は、あまり練習が積めていない状況で追い込み、しっかり走りきれたこと、ブレーキとなる走りをしなかったのは良かったと思います。悪かった点は、最後の絞り出しがまだまだ足りていないことと、エースとして区間賞を取るような走りは出来なかったことです。(全日本に向けて)一昨年の全日本では不甲斐ない走りでチームの足を引っ張り、昨年は出場できず、まだ結果を残せていないので、最後にチームを3位以内に押し上げるようなエースらしい走りをしたい。(今後の目標は)まずは体を本調子にしていくこと、そして残り2つの駅伝では区間賞を取れるような走りをし、チームの3位以内という目標を達成出来るよう頑張りたいです。
・5区 菅野大輝選手
(試合を振り返って)総合8位、区間7位という結果になり、目標に届かず悔いの残る結果となった。(良かった点、悪かった点は)良かった点は大崩れせず走れた点。悪かった点は総合順位、区間順位、共に目標に届かなかった点。(全日本に向けて)チーム目標を達成する為に、自分がチームに貢献できる走りをできるように準備していく。(今後の目標は)優勝争いや3位争いをしていた時のような強い東洋を取り戻す為に、最後の駅伝シーズンを頑張りたい。また、これまで支えてくださった監督やコーチ、また、家族や応援して下さる方々に結果で恩返ししたい。
・6区 梅崎蓮選手
(試合を振り返って)チーム、個人ともに課題の残ったレースだった。(良かった点、悪かった点は)追いつかれて離された。良かった点はないです。(全日本に向けて)自分の力を発揮できるように練習を積んでいきます。(今後の目標は)区間賞を取る事です。
TEXT=坂庭遥人
PHOTO=高橋生沙矢、北川未藍、近藤結希、望月桜