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2015.10.05
バスケ

[バスケ]1位早大に大敗 次戦からのリベンジ誓う

第91回関東大学バスケットボールリーグ戦

10月4日(日)日本体育大学世田谷キャンパス


東洋大64-98早大

  10|1Q|20

  18|2Q|21

  17|3Q|33

  19|4Q|24


スタートメンバー

2 山口健大 (済3=桐光学園)

10 鷲見隆行(ラ3=千葉英和)

11  中村晃太郎 (済3=幕張総合)

55 井上亮太(済4=昌平)

88 山本大貴 (済3=市立船橋)


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ガードとしてチームをまとめ、最多得点を挙げる活躍も見せた中村


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井上は得意のスリ―ポイントシュートを果敢に狙った


 「相手の方が完璧に上手だった」。リーグ戦2巡目は、目(さっか)監督も肩を落とす34点差の大敗で幕を開けた。今試合の相手は初戦で黒星を喫している早大。現在2部1位と勢いに乗っているチームだ。手ごわい相手を前に難戦が予想されたが、東洋大はリバウンドやディフェンスなど泥臭いプレーで奮闘し必死に食らい付いていく。しかし一つのミスが点差につながり、その差はじわじわと広がってしまう。上位進出を目指す中で痛い2連敗となった。


 昨日の敗戦から「何かを変えないとチームの流れは変わらない」とスタートメンバーは上級生で固められた。初戦でけがを負い戦線を離脱していた鷲見(ラ3=千葉英和)も復帰し、井上(済4=昌平)や山本(済3=市立船橋)と共に高身長を生かして積極的にリバウンドを勝ち取る。それを山口(済3=桐光学園)や中村(済3=幕張総合)が得点につなげていった。一方、早大も2部1位の実力を発揮。激しいディフェンスや的確なシュート力でつけ入る隙を与えてはくれない。それでも「最初から飛ばして全員で声を出して頑張っていこうと言っていた」。井上が語るように、ディフェンスを軸に攻撃を仕掛けていく。井上や途中出場の杉田(済1=市立船橋)が持ち味のスリーポイントを果敢に狙い、苦戦を強いられながらも点差を広げらることはなかった。

 ところが徐々に疲れが見え始めた3Q中盤。ディフェンスにほころびが見え始める。東洋大のプレースタイルはディフェンスからの速い攻撃であり、プレーの要となるディフェンスが崩れればチームの流れは悪くなってしまう。ターンオーバーや相手にリバウンドを譲ってしまうミスも目立ち始めた。すると反対に早大はそのような場面を取りこぼさず得点につなげていく。確実にゴールへ沈むスリーポイントやインサイドを切り抜けるゴール下のプレー。今試合、早大の勢いが衰えることはなかった。目監督が「うちが上回っていたものは一つもない」とうなるほどの地力の差に成す術はなく、試合終了のブザーが響き渡った。


 現在チームの順位は7位。このままでは下位に沈む可能性さえ見えてしまった。現状を打破するために求められるのは第一にディフェンスに安定感を持たせることだ。「ディフェンスが崩れると試合にならなくなってしまう」と中村も指摘する。また試合を重ねるごとにプレータイムを延ばしている大野(文1=市立柏)はチームとして「頑張り切るという気持ちの強さ」の重要さを痛感している。一試合を通して貪欲に勝ちにこだわる姿勢も勝利には不可欠だろう。次戦には1巡目に敗戦した中大、日大との対戦を控え、連勝することが上位進出への最後のチャンスとなる。このように敗戦で得た課題の克服をすることで、再度チームの立て直しを図っていく。


■コメント

・目(さっか)監督
途中までは良かったがものが違うというか相手の方が完璧に上手だった。(具体的に敗因は)まずはガードの差。あとは 精度。ディフェンスの精度、オフェンスのシュート力、ポジションを見てもうちが上回っていたものは一つもない。すべてが負けていたから結果になった。 (戦略は)チームとしてはディフェンス面でリバウンドを頑張ろうと。そこは悪くはなかったと思う。あとは何かを変えないとチームの流れは変わらないし、特に早大戦ということで昨日までとスタメンを代えた。(来週に向けて)中大、日大に勝たなければいけないので準備していきたい。


・井上(済4=昌平)
立大戦の負けが大きかったので、今日は最初から飛ばして全員で声を出して頑張っていこうと言っていた。その勝ちにいくぞという気持ちで、前半は食らい付いていけたのだと思う。でも、いつも自分たちの流れが止まってしまう3Qで、体力も落ちてきてディフェンスがうまくいかなくなった。そのディフェンスを突かれて、早大の好きなようにプレーをさせてしまった。一度重い空気になってしまうと抜け出せないところが、早大と東洋大の違いだと思う。自分はもうリーグ戦最後なので意地を見せようと、リバウンドと気持ちを切らさないことを意識した。最後まで徹底することはできなかったが、前半まではできていたと思う。(次戦の)中大は1回目に負けているし、順位が並んでいるので絶対に落とせない試合。最後のリーグ戦の残り試合も少ないので、全力で死ぬ気でいきます!


・中村(済3=幕張総合)
3Qの途中まではよく戦えていた。ただその後ディフェンスの集中が切れてからは離されてしまって、勝負が決まってしまった。(監督からの指示は)相手は外のシュートが入るのでしっかりチェックをして、リバウンドを頑張れと。オフェンスではシュートを思い切り打っていけと言われていた。早大はディフェンスが激しくて、アウトサイド中心のチームなのでシュートをたくさん決めてくるチームだなと。(チームの課題は)今週は二戦とも内容が良くなくて、特にディフェンスが崩れることが多かった。そうなると試合にならなくなってしまう。(自身の調子は)最近はチームに迷惑ばかりかけている。シュートが入らなくてもチームをまとめられるように、他の面で頑張っていきたい。(来週に向けて)ここ2連敗して、来週の中大、日大には前回も負けているので勝ちにこだわらなければならない。負ければ下も見えてくると思うので、まずはディフェンスから見直してしっかり調整をし、来週は勝てるようにしたい。

・大野(文1=市立柏)
前半はオフェンスが弱気になってしまっていて、後半は目監督にここで強気にできなかったらチャンスがないと言われていた。点差もかなりあったのでやるしかない、失敗してもいいからやっていこうと思った。相手のディフェンスに抑えられてしまったり、ボールのプレッシャーに負けて自分たちのバスケができなかったことが敗因。自分としては強気でゴールへ攻めること、チームとしてはシュートの決定力やディフェンスの強さ、頑張り切るという気持ちの強さが課題だと思う。現在東洋大は4勝6敗で7位で去年と同じなので次の中央大と日大で絶対に2勝して、下の入れ替えにならないように順位を上げていきたい。


TEXT=石田佳菜子 PHOTO=福山知晃、木谷加奈子