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2026.04.24
ラグビー

[ラグビー] 東洋大がSt Paul’s Collegiateに33ー28で勝利、「自分たちの強みを出せた」/練習試合・St Paul’s Collegiate戦

練習試合・St Paul’s Collegiate

4月13日(月)東洋大学川越ラグビーグラウンド

〇東洋大 33{14ー10、19-18}28 St Paul’s Collegiate






番号

Pos.

名前

1

PR

白幡塁斗(総2=札幌山の手)

2

HO

早坂悠吾(スポ1=東福岡)

3

PR

伊丸真生(スポ1=東海大相模)

4

LO

吉川昌宗(総2=札幌山の手)

5


フォラウ隼人(総1=流経大柏 )

6

FL

吉川慎之助(済1=日向)

7


各務日向(スポ2=関商工)

8

NO8

アグゥ玲央マティンス(総1=東洋大牛久)

9

SH

荒木好摩(総2=関商工)

10

SO

真鍋逸平(総2=御所実業)

11

WTB 

小菅優斗(総2=北越)

12

CTB

石掛諒眞(スポ2=目黒学院)

13


上村嵐(ー1=浮羽究真館)

14

WTB

吉川歩輝(ー1=北越)

15

FB

中村理応(スポ1=目黒学院)



※先発のみ表示






 4月13日、東洋大学川越ラグビーグラウンドで日本ツアー中のニュージーランド・ハミルトンに所在する高校、St Paul’s Collegiateとの練習試合が行われた。1年生を中心とした布陣で臨んだ今試合、きっ抗した試合展開となるも、終始エリアで優位に立った東洋大が33-22で勝利を収めた。


先制トライを挙げ、抱き合う吉川歩(手前)と荒木


 「冷静に、やってきたことをまずは練習の成果として出すだけだ」という石掛ゲームキャプテンの言葉のもと臨んだ今試合。先にスコアボードを動かしたのは東洋大だ。11分、SO(スタンドオフ)真鍋が自陣からゲインして好機を演出すると、ボールはWTB(ウィング)吉川歩へ。ディフェンスに絡まれながらも右中間に楕円球を沈め、先制トライを奪った。


 再開後も東洋大がエリアを獲得し、チャンスが訪れるものの相手の激しいディフェンスにより得点機を逃す。22分にはペナルティを受けた直後に、トライを許した。


 28分には東洋大が敵陣深くでマイボールラインアウトを成功させ、モールを展開。HO(フッカー)早坂がトライを挙げ、FB(フルバック)中村がコンバージョンを成功させて点差を14ー5に広げる。しかし、34分にはディフェンスの壁を突破され、4点差に縮まった。その後は両者譲らず、スコアボードは動かされないまま試合を折り返した。


モールの最後尾につく早坂


 10分のハーフタイムを挟んで迎えた後半は、再開3分でトライラインを割られ、14ー15と逆転を許す。


 それでも、東洋大はすぐさま反撃に転じた。ラインアウトモールで押し切って逆転を成功させると、22分にはSH(スクラムハーフ)黒岩がギャップをついてトライラインを突破し点差を11に広げた。


 このまま優勢を保ちたい東洋大だったが、再開直後に自陣深くでペナルティを受け、そのままトライを献上し、26ー22と迫られる。


 ここからは自陣での守備が続く苦しい時間帯となったが、一瞬の隙を見逃さなかった東洋大が敵陣へと攻め込み、ルナ郷が中央にトライ。藤春がコンバージョンを成功させ、33ー22で勝利を収めた。


随所で活躍が光った吉川慎


 試合終了間際に自陣深くまで攻め込まれる場面もあったが、堅いディフェンスでトライラインを守り切った東洋大フィフティーン。随所に下級生の活躍が光った。パワフルなキャリーでゲインを重ね、東洋大の攻撃をけん引した吉川慎は、「大学生になって初めて(の試合)だったので、楽しかったですし、プレーできて良かった」と喜びを口にしつつも、「前半に比べると、後半は存在感を出せなかったと思います。後半のきついところで、いかに自分に厳しくできるかが次の課題です。練習ではきつい時にこそ意識を高く持って頑張りたい」と表情を引き締めた。


 26日には本拠地で春季交流大会の初戦(関学大線)を迎える。結果以上に経験値が問われるような舞台ではあるが、日本一を目指す東洋大にとって、明大や早大といった強豪クラブとの対戦は、未来を占う重要な試金石だ。


 昨季、帝京大に敗れ涙をのんだあの日から、厳しい冬を乗り越えた。新戦力を加えた鉄紺戦士たちがこの春、新たな航海に漕ぎ出す。



◾︎コメント

◇石掛諒眞(ゲームキャプテン)

ーー今日の試合全体の振り返りからお願いします。
前半について自分たちが最初に話し合っていたのは、相手がニュージーランドから来ているので、「かなりガツガツ来るだろう」ということでした。そこで自分たちが熱くなって変にプレーするのではなく、ずっと冷静に、やってきたことをまずは練習の成果として出すだけだという話をして試合に臨みました。


前半は拮抗した戦いになり、敵陣まで行くけれどトライを取りきれなかったりといった惜しいシーンが何回もありました。後半、メンバーが入れ替わってからも、もっとアグレッシブに、より丁寧に、かつアグレッシブにやろうという話をして。なかなか惜しいシーンもありましたが、結果的にはそのままボールを取り切ったりと、自分たちの強みを出せた部分があったので、そこは評価できる点かなと思います。


ーー実際に試合中、ラックに入った後などに相手がアグレッシブな印象が強かったですが、その点はいかがでしたか。
相手がラックに仕掛けてくるというのは事前に話していました。それに対しての寄りの速さだったり、1人目がしっかりと相手を剥がしていく意識をしたりしないと、すぐに何回も絡まれてジャッカルを取られるシーンがあったので、そこはしっかり徹底してやっていこうという話になりました。


ーー点差が開かずに試合が進んでいく中で、ハドル(円陣)などで話したことはありますか。
トライを取られた内容が、ギャップを突かれたりといった個人としてのミスだったので、そこにはあまり触れず「しっかりラインを保って面で上がろう」ということだけ伝えました。それ以前に、ラックのところで良いテンポでアタックできなかったり、逆にラックをかけて相手のテンポをずらすことができなかったりしたので、「ラックでもっと相手にプレッシャーをかけていこう」という話をしていました。


ーー26日から春季交流大会が始まりますが、それに向けて個人として、あるいはチームとしての意気込みをお願いします。
チームとしては、本当に初戦が大事だと思っています。去年は早稲田(大学)に大敗しましたし、初戦の結果は今後の春季大会に向けてすごく大事になってくる一戦だと思うので。関学(関西学院大学)とは同じリーグ戦の相手として本当に負けられないと思うので、そこはみんなで突き詰めて、まずは1勝をもぎ取っていきたいなとチームとしては思っています。
個人としては、メンバーに入れるか入れないかというところなので、より一層、まずはフィジカル面を磨いていきたいなと思っています。



◇吉川慎之助

ーーまずは試合全体を振り返って、感想をお願いします。
大学生になって初めて(の試合)だったので、楽しかったですし、プレーできて良かったです。


ーーご自身のプレーに関して、キャリーなどで目立っていた印象ですが、手応えはいかがですか。
今日は相手が高校生だったので目立ったかもしれませんが、Aチームに上がって目立ち続けるというか、チームの役に立つことが今年の目標です。満足せずに、課題はたくさんあるのでそれに取り組みたいです。一つひとつ課題をクリアしていきたいですし、今日は良かった部分も多かったので、それもプラスに捉えて次に繋げたいです。


ーー具体的に、今日の試合で見つかった課題は何ですか。
前半に比べると、後半は全然存在感を出せなかったと思います。後半のきついところで、いかに自分に厳しくできるかが次の課題です。練習のきつい時にこそ意識を高く持って頑張りたいです。


ーー今日はニュージーランドのチームが相手で、いつもとプレースタイルが違う部分もあったと思いますが、その点はいかがでしたか。
東洋のAチーム(の練習)の方がテンポも速いしレベルが高かったので、そんなに困ることはありませんでした。ただ、敵によって攻め方は全然違うと思うので、しっかりそれに対応できるように。今日も対応できたと思うので、今後も続けていきたいです。


ーー日本と比べて、ラックに入ってから仕掛けてくる動きが激しかったように感じましたが、焦ることはありませんでしたか。
フィジカルが強い帝京大学などと当たれば押される場面もあると思いますが、今日は前半と後半の間のハーフタイムに全員でしっかりコミュニケーションが取れました。後半はそこにフォーカスできたと思うので、次も対応しながら頑張りたいです。


ーー26日からの春季交流大会に向けて、チームと個人それぞれの意気込みをお願いします。
チームとしては、相手は強いと思いますが、それに押されずに自分たちのラグビーをしていくことで日本一に近づくと思います。
個人としては、Aチームとして試合に出ることがこの春の目標なので、毎日課題と向き合いながらAチームで試合に出られるように頑張りたいです。


◇ニック・コリンズ(St Paul’s Collegiateスタッフ)

ーー まずは、今日の試合を振り返っての感想をお願いします。

ニック:今回のツアーで一番タフな試合になることは、最初から分かっていました。特に対戦相手の大学生は、これまで対戦したチームよりも体が大きく、強かったです。でも、いい試合ができたと思っています。自分たちもいくつかいいトライを取ることができましたし、それが自信につながりました。ニュージーランドに帰ってから自分たちのシーズンを迎えるにあたって、非常に良いステップになったと思います。


ーー ニックさんから見て、東洋大学のプレースタイルなどはどう感じましたか?

ニック:非常にフィジカルで、ダイレクトなスタイルだと感じました。特にタックルの位置が低かったのが印象的です。私たちは普段、高い位置でのタックルに慣れているので、あのように低い位置でタックルされるとコンタクトの局面で非常に苦労しました。なかなか自分たちのモメンタム(勢い)を作らせてもらえず、難しい場面が多かったです。


ーー 今回の日本ツアーを決めた理由と、東洋大学と練習試合を組むことになった経緯を教えてください。

ニック:東洋大学の監督である(福永)昇三さんとのコネクションがあったからです。もともと昇三さんとはニュージーランドのクラブチームで一緒にプレーしていました。その後、私が日本に来て、三洋電機ワイルドナイツ(現・埼玉パナソニックワイルドナイツ)でも一緒にプレーした縁があります。今回、日本への遠征が決まった際、昇三さんが東洋大学の監督をされていることを知っていたので、私から連絡をして試合をお願いしました。


ーー 遠征先を日本にしようと決めた理由は何かありますか?

ニック:特にこれという理由があったわけではありませんが、生徒たちに新しい経験をさせたかったからです。今、日本は遠征先として非常に人気があります。ニュージーランドやオーストラリアのチームと対戦するのとは違う文化やプレースタイルを経験し、自分たちのコンフォートゾーン(居心地の良い場所)から少し外に出る機会を生徒たちに与えたいと考え、日本に行くという判断をしました。


ーー このツアーを通して、チームとして得られた収穫について教えてください。

ニック:チームにとって素晴らしい2週間になりました。ラグビーチームにとって、仲間が互いのために動くことは非常に重要です。海外という慣れない環境に身を置き、みんなで一緒に過ごすことで、チームワークやコミュニケーションが深まり、結束力がより高まったと感じています。タフな試合や練習、そして異文化という経験を通して、チームの文化を築き上げ、レベルアップするための良いチャンスになったと思っています。


TEXT/PHOTO=北川未藍