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第248回 日本体育大学長距離競技会
12月5日(土) 日本体育大学健志台陸上競技場
女子5000m
1組
3着 黒澤 17'21"13
2組
9着 山田 17'02"20
24着 永木 17'39"73
25着 渡部 17'41"85
27着 森田 17'49"19
30着 小笠原 18'18"11
33着 鈴木 18'41"53
3組
9着 平山 16'56"01
13着 内田 17'11"79
6組
21着 佐藤早 16'03"55
山田は初の5000mに挑んだ
佐藤早は練習不足を感じさせない走りを披露した
惜しくも自己ベスト更新とはならなかった。年末に行われる富士山駅伝への挑戦権をかけ、日体大記録会に女子長距離部門から10名が出場。ルーキー山田(食1=豊川)の初5000mやエース佐藤早(食3=常盤木学園)の積極的な走りも見られたが、富士山駅伝に向け申請するチーム記録を伸ばすことはできなかった。
富士山駅伝への出場権は、各チーム上位7名による5000mの自己ベストで選考を争う。今回は、その記録申請前、最後の記録会であった。
多くの選手が出場した2組では、1年生の山田(食1=豊川)が初の5000mに出場。春の関東インカレ1500mでルーキーながら部門初の決勝進出を果たした実力者だ。レースでは自慢のスピードを生かし勢いよくスタートすると、様子を見て先頭の真後ろに位置付ける。その後、集団を引っ張っていた選手がペースを上げるも落ち着いて自分のレースを展開。最後は先輩たちを抑え、この組のチームトップとなる3位でゴールした。しかし、先日の日体大記録会において同期の室伏が16分台で走っていることから、17分02秒というタイムには満足していないだろう。3000m過ぎのわずかペースダウンが悔やまれる。
3組には主力メンバーの平山(ラ3=酒田南)と内田(食2=学法石川)が出場。「自分が自己ベストを縮めなくては」という思いで臨んだという平山。レース前半、集団のペースが遅いことを確認すると2000m手前で自らペースを上げる積極性を見せる。しかし、段々と足取りが重くなり、「後半が苦しかった」と次第に先頭から離されてしまう。ラスト200mのスパートでなんとか16分台でまとめるも自己記録更新とはならなかった。
エースの佐藤早は最終6組に出場。大学の実習の影響によりレースに向けた練習は思うようにできていなかった。それでも序盤から実業団選手の引くペースに付いていく攻めの走りを展開。後半こそ、練習不足が響いたため集団から離れるも、大崩れすることなくゴールした。彼女もまた自己ベスト更新とはならなかったが、ベストタイムよりわずか5秒の差。本調子ではない中でのこのタイムに対して、永井監督も「よく走れていた」と称賛した。
ついに富士山駅伝をかけた記録会が全て終了した。もし出場が決まれば「前半でいい位置に付けて流れに乗り、後半は粘りのある選手を配置したい」と永井監督はすでにレースプランを組んでいる。昨年、初出場し20チーム中15位に終わった本大会。10月の杜の都駅伝でも全国の壁を痛感しているだけに、年末の富士山駅伝で何としても悔しさを晴らしたいところだろう。そのために、あとは選考が通ることを祈るのみだ。
■コメント
・永井監督
申請タイムを伸ばすということを想定していたがそれはできなかった。でも山田が初の5000mに出て、途中で足を痛めるアクシデントもあったがしっかり走ってくれた。佐藤早は実習が3週間あったので、それで練習不足ではあったが、それにしてはよく走れていたと思う。これで、もし富士山駅伝が決まれば前半でいい位置に付けて流れに乗り、後半は少しの上りの区間があるのでそこに粘りの効く選手を配置したい。
佐藤早(食3=常磐木学園)
1ヶ月あまり練習ができていなかったので、今の状態を確かめる意味で走った。久しぶりのレースだったのでラストたれないでいこうと思っていた。序盤は積極的にいけたが練習できていなかった分、後半は粘ることができなかった。今後はもっと練習を積んでラストの粘りができるようにしたい。
平山(ラ3=酒田南)
自分が自己ベストを縮めなくてはいけないと思っていた。ポイント練習なども調子よく走れていたのでいいタイムが出せそうだった。レースは、前半はしっかり走れていて、途中でペースが遅くなったので自分で引っ張ったが、後半が苦しかった。これで富士山駅伝に出ることが決まれば、今のチームでつなぐ駅伝は最後になるのでいいしめくくりとなるような結果を残したい。
TEXT=伊藤空夢 PHOTO=畑中祥江、福山知晃