記事
第95回東日本学生相撲選手権大会・団体戦
6月5日(日) 両国国技館
団体戦 第3位
(Aクラス優秀8校決勝トーナメント)
準決勝
日大 | 4対1 | 東洋大 |
○古川(貴) | 肩透かし | ●村田 |
●木崎 | はたき込み | ○白石 |
○トゥルボルド | 突き落とし | ●城山 |
○片村 | 押し出し | ●大波 |
○小山内 | 押し出し | ●西野 |
3年ぶりに3位入賞を果たした
積極的に攻めた城山
昨年の覇者には圧倒されてしまった
勝ちへのこだわりが強く出た試合内容であった。東日本学生相撲選手権大会が行われ、東洋大は3年ぶりに3位入賞を果たした。しかし、優勝を目指していたチームにとってこの結果は決して満足いくものではない。選手達の顔に笑顔はなかった。
昨年の覇者には気迫負けしてしまった。迎えた決勝トーナメント準決勝。土俵上で戦う仲間に、今までより多くの応援や檄が国技館の四方八方から飛んでいた。ここまで全勝でチームに勢いをつけていた先鋒の村田主将(法4=金沢市工)が肩透かしでまさかの敗北。先勝を許してしまう。その後、1勝2敗となり、しんと静まりかえった会場で迎えた副将戦は、ここで負ければ敗退が決まってしまう大一番。大波(法4=学法福島)は立ち合いから完全に相手に圧倒され、押し出しで勝負あり。準決勝敗退が決まってしまった。優勝を目指していたチームであっただけに、3位入賞を喜ぶものはおらず、選手の表情からは悔しさがにじみ出ていた。
しかし、この日の東洋大は取り組みの序盤から積極的な相撲を見せ、「勝ち」へのこだわりが強く出ていた。立ち合いから勢いよく当たっていき、さらに力強い突きで相手を圧倒する。一度かわされたとしても、落ち着きを失うことなく冷静に攻め、1つ1つ勝ち星を重ねていった。予選の3戦目で対戦した中大は、昨年の同大会でも、そしてインカレでも東洋大の入賞を阻んだ相手である。それだけに気持ちは強かったのであろうか。それまでの取り組みより勝ちへのこだわりが強く、積極的に攻めて相手を圧倒。全勝し、勝ち点を奪った。
中でも1年生で唯一団体戦のメンバーに入った城山(法1=金沢市工)は、決勝トーナメント第1回戦では昨年のインカレ個人戦の覇者、黒川(拓殖大)と、第2回戦では昨年の天皇杯の覇者、トゥルボルド(日大)と対戦。勝ち星をあげることはできなかったものの、主要大会の覇者に対しても臆することなく積極的に攻めた。
インカレの前哨戦とも位置つけられる今大会。悔しい結果となったが、その中にも収穫があったことは確かだ。“序盤から積極的に攻める相撲”これがインカレ団体戦覇権奪還へのキーワードとなる。
TEXT=伊藤梨妃、PHOTO=伊藤梨妃、水野桜、吉川実里