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平成28年度関東学生ライフル選手権春季大会
6月2日(木)~5(日) 埼玉県長瀞総合射撃場
◆50mライフル三姿勢120発競技
浅見 1108点
二木 1124点 (ファイナル3位)
小田切 1052点
砥綿 1122点 (ファイナル8位)
団体 3位
◆50mライフル伏射60発競技
浅見 604.5点
小田切 599.1点
二木 608.8点 (ファイナル3位)
砥綿 599.9点
靍田 572.6点
団体 2位
◆10mエアライフル立射60発競技
二木 600.4点
西谷 537.0点
井上 606.0点
須永 607.8点
小田切 584.0点
亀井 587.1点
靏田 568.0点
永井 599.7点
前田 589.7点
西村 599.7点
石川 578.6点
前島 589.3点
山本(達) 590.2点
浅見 603.0点
山本(拓) 606.1点
砥綿 605.4点
団体 4位
◆10mエアライフル立射40発競技
丸山 385.5点
日比 DSQ
吉本 391.7点
江頭 405.4点
岩松 396.0点
山下 397.8点
団体 15位
◆10mエアピストル立射60発競技
3位 高橋 546点
7位 西村 474点
◆男子一部総合団体
3位 東洋大
◆女子二部総合団体
3位 東洋大
チームを引っ張る主将二木は堂々の3位入賞
賞状とともに笑顔を見せる砥綿
初めて行われたピストル競技で3位と他部員に刺激を与えた高橋
2016年度関東学生ライフル選手権春季大会に出場。50mライフル三姿勢120発競技でエース二木(法4=金沢辰巳丘)と砥綿(法3=太宰府)がファイナルに進出。二木は3位、砥綿は8位入賞と個々の成長を実感できた試合になった。また、今大会から導入されたピストル競技で高橋(ラ2=秋田中央)が3位と結果を残した。
ファイナルならではの独特な雰囲気が射場に漂う。予選の厳粛さとは打って変わって、各大学の応援グッズを使用したり、選手も思わず振り返ってしまうユニークな声援、競技人口が少ない射撃部ならではの他大学との親交の深さによる盛大な拍手が鳴り響く。異様な緊張感の中、二木は「3位になれて良かった」とほっと胸をなでおろす。ファイナル開始直後こそ自分のペースをつかめなかったものの、徐々に緊張がほぐれ、本来の力を発揮できた。だが、「まだまだ点数は足らない」と日大の圧倒的強さを見せつけられ、悔しさが滲み出た。打倒日大を掲げ、「東日本大会までにしっかり調整したい」と次戦を見据えている。
次期エースに名乗りを挙げている砥綿は、「結果は思うようにいかなかった」と8位入賞に満足せず、常に上位を狙っている。ただ、「どれだけ緊張した中で安定するか」を自分との闘いで見つけ出し、収穫のあった大会にもなった。「次につながる射撃ができた」と自信を持つことができ、小山コーチも「中堅というポジションでインカレでもキーマンになる」と今後の注目選手として飛躍が期待できる。
初めて行われたピストル競技。高橋は昨年、世界ジュニアに出場した経歴を持つ実力者。世界レベルだけに、「普段は感覚で点数が分かるのに、分からなかった」「姿勢が悪かった」「肩が上がっていたり、銃のバランスをとれなかった」と精密な自己分析を忘れない。「インカレで優勝」の目標を果たすためにも、今は練習を積むだけ。負けず嫌いな男が、東洋大射撃部に新たな旋風を巻き起こす。
大本番であるインカレに向けて、スキルアップが重要と田原監督。最終学年の二木と靏田(法4=大宰府)に期待を寄せている。この2人を筆頭にチーム全体の技術向上を図る。駆け出した新生射撃部から目が離せない。
■コメント
・田原監督
あまり私が練習に顔を出せないけれど、みんな一生懸命やってくれている。ただもっとルールを覚えなきゃいけない。今回、失格者が出てしまったので。あとは個々がスキルアップできればいい。(注目選手は)やはり、4年生の二人。二木と、靏田。最終学年だし、個人的にも期待している。この大会で選抜に残れるかが決まって、インカレに出場できるかがかかっているので、残り2日も頑張ります。
・小山コーチ
風が強く吹いていて厳しい環境だったが、よく頑張ってくれた。自分がコーチになってから自主性を強く求めていて、みんな自分でスキルアップをしてくれている。(今大会の注目選手は)全員だけど、やはりエースの二木。キャプテンでもあるので期待している。あとは3年生の砥綿。中堅というポジションでインカレでもキーマンになると思う。あと、2年生の山本。もともと素質があって、東洋に入学してくれて1年目は伸び悩んでいたけど今年の春から急激に伸び始めた。うちのルーキー。(残り2日の注目ポイントは)団体戦の順位もそろそろ出てくる。団体戦は3人の合計点になるが、一番重要なのが3人目。うちの場合は砥綿。砥綿のできで、成績が決まる。ただ、コンディションの問題もあるのでいい点が出せるかはわからないけどそれはどこの大学も同じ。ある意味チャンスでもある。この大会は全国予選だから一種の通過点。ここでインカレの団体枠をとりたい。団体も3位以内、個人も3人くらい決勝に残ってほしい。
・二木(法4=金沢辰巳丘)
(伏射について)ファイナルの出来は85%くらいだが、次に生かせる射撃ができたと思う。(後半に順位を上げていく展開だったが)前半で順位を聞いたときに、半ば諦めたというか吹っ切れた。そしたら当たるようになった。メンタル面は大分強化されてきたので、あとは技術面の向上が課題。次は東日本大会になるのでそれまでにしっかり調整して完璧な状態で挑みたい。序盤は自分の射撃が出来ず、悩みながら撃っていた。途中から、緊張がほぐれ始め自分の射撃をすることが出来た。3位になれたのは良かったと思う。まだまだ点数は足りないので、次の東日本大会までにしっかり調整して臨みたい。チームとしては、団体がふがいない点数になってしまった。個人では砥綿が8位に入賞してくれたので、良い方向に向かっていると思う。だが、団体ではまだまだ未熟。
・砥綿(法3=太宰府)
結果は思うようにはいかなかったが、自分の中ではどれだけ緊張した中で安定することができるかを見つけられた。次につながる射撃ができた。選抜までには克服して良い結果が残せると思う。チーム全体は、上がっても下がってもないので平行線を辿っていると思う。SB競技はまだまだ伸びると思うので、しっかり練習していきたい。
・高橋(ラ2=秋田中央)
(今日の射撃を振り返って)第一印象は、分からない。いい射撃ができてるはずなのに、点数が出ていない。いつもだったら感覚で点数が分かるのだが、今日は撃っていても分からなかった。点数的には悪い。ただ、低い点数の中でも我慢する射撃はできたので3位に入れたのかなと思う。(前半と後半で振り返ると)前半は姿勢が悪かった。肩が上がっていたり、銃のバランスを体で感じ取れていなかった。後半はそれを意識してやったが、それだけではなかった。(3位については)悪い。全国でも上位に入ることはあるので、関東で3位というのはまだまだだなということ。(今大会初のピストル競技だったが)いつもと変わらない。一般の大会では何度も出ていたので。(今後の目標は)インカレで優勝すること。
TEXT=星川莉那 PHOTO=高橋雪乃、星川莉那、伊藤空夢