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2016.10.29
硬式野球

[硬式野球]安西のバースデー弾実らず 最終戦での白星逃す

平成28年度東都大学野球秋季1部リーグ戦・日大3回戦

10月27日(木)神宮球場

●東洋大6-8日大

(イニングスコア)

3回戦









東洋大

日 大×


(東洋大)

片山翔、山田、●飯田(4勝3敗)、石倉、福山―西川元、澤田

本塁打:安西(一回ツーラン)

三塁打:西川元(二回)

二塁打:中川(一回)


・打撃成績

打順                    
守備
名前




(遊)阿部健(営4=帝京)

(右)安西(営4=聖光学院)

(指)中川(法2=PL学園)

走指竹原(法2-二松学舎大附)

(中)笹川(営4=浦和学院)

蛭田(法3=平塚学園)
(三)田中将也(営3=帝京)

宇佐川(営3=済美)
(一)鳥居(営4=愛工大名電)
(捕)西川元(営3=浦和学院)

澤田(営4=新湊)
(左)茶谷(営4=東北)

(遊)津田(総1=浦和学院)




35


・投球成績

名前


球数

四死球


片山翔(法3=大社)21/31252
山田(総1=桐生一)2384
●飯田(営3=常総学院)0/3
石倉(営4=帝京)1/3
福山(営3=東亜学園)1/3


・順位表

10月28日(木)全日程終了

順位大学名日 大東洋大亜 大国学大中 大専 大勝率勝ち点
日 大 *○●○○○○△○○○●○○10.833
東洋大●○● *○●●○●○○○○○.615
亜 大●●●○○ *●○○●○●○○.538
国学大●△●●○●○●● *○○○●○.462
中 大●●●●○●○●● *○○.364
専 大○●●●●●●●○●●● *10.167


・タイトル

首位打者 笹川晃平(営4=浦和学院) 打率.417

ベストナイン(外野手部門) 笹川晃平 満票

ベストナイン(指名打者部門) 中川圭太 8票

※満票は14票



安西は今季3本の本塁打を放つなど、勝負強い打撃で優勝争いに大きく貢献した


誕生日に放った一発に、チームメイトからも笑顔が絶えなかった



 今季最終戦はリードして迎えた八回に逆転を許し敗戦。安西(営4=聖光学院)のツーランで幸先よく先制したが、日大に今季の強さを象徴するかのように終盤に一気に攻め立てられ、勝ち点5の完全優勝を許し、最終戦を勝利で飾ることはできなかった。

 

 この男がいなかったら、今季の優勝争いはなかったかもしれない。初回、阿部健(営4=帝京)が右前打で出塁。犠打の数がリーグトップの安西は、この場面ではいつもならば送りバントだった。しかし、指揮官はこの試合では送らせずに強攻策を取った。フルカウントからの6球目、「感触は良かった」と、高めに入った球を完璧にとらえる。打球は左翼席に吸い込まれ、先制のツーラン。続く二回にも1死満塁の場面で右前へ弾き返す、2点適時打を放てば、六回2死二塁の好機で今度は初球を中前に運んだ。3安打5打点1本塁打の大暴れ。そして、この日(27日)は自身の22歳の誕生日。文句のつけようがない完璧な結果で、自らのバースデー、そして大学生活最後の試合の花道を飾った。

 主将・笹川(営4=浦和学院)と共に今年の4年生の中でも、下級生の頃から出場機会が与えられてきた選手だった。しかし、開幕スタメンを勝ち取っても調子が上がらずに、他の選手が起用されたり、日が立たないうちにケガに見舞われたりと、なかなか定着には至らず。ついに迎えた大学生活最終年。安西は右翼手として一度もスタメンを外れることはなかった。特に今秋は開幕から打撃の調子がうなぎ上り。本塁打と打点は主将・笹川と並び、打率はリーグ5位を記録した。これほどまでに好調だった打撃だが、打っていた本人でも「なんで打てたのか分からない」と驚いた様子。しかし、すぐに「つなぎに徹した結果だと思います」と話すと、まさにその通りとしか言いようがなかった。

 後輩たちに向け「この日大戦で勝つことの難しさが分かったと思う。来年は優勝して欲しい」とエールを送った安西。最後に勝つことはできなかったが「このチームでできる最後の試合だった。負けてしまったけど、やりきった」と大学野球に悔いはない。1部復帰1年目は春季3位、秋季2位と大健闘を見せた。「来年は自力で勝てるように、そして4年生の悔しさも胸に秘めて、この1年間の悔しさをぶつけたい」。昨年から主軸を張ってきた中川(法2=PL学園)はそう話す。このチームで戦うことはもうない。4年生、残された下級生たちはそれぞれの目標に向け、今新たな道へ歩み始めた。


■コメント

・高橋昭雄監督

 勝って、さあ来年につないでいこう、というところだったからね。下級生は(勝利を)取れなかったことは勉強になったでしょう。

・安西(営4=聖光学院)

 このチームでできる最後の試合だった。負けてしまったけど、やりきった。(打撃好調の要因は)それはじぶんでも分からないけれど、つなぎに徹した結果だと思います。(本塁打は)感触は良かった。(後輩たちへ)この日大戦で勝つことの難しさが分かったと思う。来年は優勝して欲しい。


TEXT=菅野晋太郎 PHOTO=菅野晋太郎、望月優希