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プレーで示す主将村田(法4=金沢市工)と精神的支柱の副将大波(法4=学法福島)。この二人がチームを引っ張ってきたように見えるが、試合後村田は「4年生5人で引っ張ってきた」と話した。雰囲気を和らげる磯辺(法4=鯵ヶ沢)、寮長で生活面を管理する芝田、(法4=木曽青峰)、そして、スケジュール管理や食事の準備などをこなす主務の宮下(ラ4=金沢市工)。それぞれが役割をこなし、このチームを作り上げたのだ。インカレ後、5人に振り返ってもらった。インカレ団体優勝の影の立役者、4年生の素顔とは。(取材日=11月23日、聞き手=伊藤梨妃)
表彰式後、土俵上でたくさんの盾やカップとともに記念撮影(左から宮下、芝田、大波、村田、磯辺)
――4年生全員で引っ張ってきたという話がありましたが、それぞれどんな役割を果たしていたのですか
大波(以下、大) 僕と(村田)亮は選手として、役割で言ったら稽古面と試合って感じです。
村田(以下、村) 宮下は主務で。
宮下(以下、宮) 食事とか試合の段取りとかいろいろやらせていただきました。
磯辺(以下、磯) 試合のサポートを全力でやりました!
芝田(以下、芝) それ大きいよな。
村 磯辺さんはやっぱ一番大きいのはキャラじゃない?キャラが一番。てつ(芝田)は寮長として寮生活、私生活面でいろいろとやっていたんじゃないかな?
芝 はい、ありがとうございます!
村 生活でだらしないことすんなとか掃除とかしっかり言ってくれたんじゃない?
芝 いや、もう全力で!
――お互いにどう見えていましたか?例えば宮下さんとかは
村 4年間一緒にいるわけじゃないですか!最初はご飯とかひどかったけど、今はめっちゃうまいし。
宮 ありがとうございます!!
村 食事面では選手のことを考えてやってくれたんじゃないかなって僕は思います。
芝 (宮下)和馬のやってる仕事は俺ら絶対できないよな。
村 俺ら選手だから稽古の時だけやっとけばいいけど、一日中だもんね。朝起きてから寝るまでずっと仕事みたいな感じだもんな。
宮 ハンカチないかな~。
村 主夫やな、主夫。
宮 料理するのが好きやからね。
村 料理以外でも寮で無駄が無いように工夫してたね。相撲部21人のお母さん?
――磯辺さんはどうでしたか
宮 サポートの面では、試合とかで走り回って活躍してたなっていうのは遠目から見てました。彼らしいというか、彼しかできない仕事だなと思いました。
村 でも結局この雰囲気を和ませるって感じじゃない?磯辺さんの役割って。
大 俺は磯辺さんに付き人ついてもらったし、サポートしてもらって準優勝。
磯 俺のおかげやな。
村 でもサポートはしんどいと思うよ。出るよりサポートの方がしんどいと思うもん。
芝 疲れる…。
磯 ずっと見てるのも疲れるよ。
村 一緒くらい疲れるよな
宮 試合の緊張感を味わいたいよな。
村 そう…?
大 味わいたいか?
宮 勝ったら俺がヒーローじゃん。
磯 勝ったらだぞ。負けたらお前のせいだってなるやつだぞ。
村 ほんと2―2の大将戦。
宮 俺は2―2の大将戦安心してた。マジで。絶対勝つと思ったもん。
大 3連敗中でも?
宮 これは負けないなって思ったよ。
村 それは思った。
宮 村田が負けた時あっ、って思ったけど冷静に考えたら3年前優勝した時も大道さん(H26法卒)が負けてたじゃん。これ、流れあるんじゃないかなって。それぞれやっぱり力合わせた結果だな、と。
――では芝田さんは寮の中ことをしてらっしゃるということでしたが
大 寮長(芝田さん)と副寮長(磯辺さん)なので、寮のことをこの2人が管理をしてました。
村 そういう面では俺ら見れなかったところも見てもらったしって感じ。
宮 意外とマメなんですよ。掃除とかとっても、後輩とか指導するときをとっても、ああ、俺この人まめだなって思ってる。よく気づくなーって。さらに後輩の指導もしっかりしてると。
村 後輩に好かれるタイプやよな。
――大波さんはいかがでしたか
村 まあ、怖いよな。
磯 あ、男前!
宮 たぶん後輩からしたら怖いと思います。
村 怖い…。
磯 男気がある。
芝 勝負強い。
宮 確かに勝負強い。
村 おったら緊張感ある。
宮 大事なことだよ、大事なこと。後輩にしっかり言えるっていうのが一つの魅力だと思うんですよ。
村 しっかり指導できる、自分がやってきとるからこそ言えるっていうのもある。そこでやっぱ稽古してるんで、その分稽古しようと思うんですよね、後輩が。それで自分が強くなって、成績もインカレ準優勝で今年いい成績おさめてるんで、たたきあげじゃないですけど。後輩の面倒見はいいよね。
――村田さんはどうでしたか
磯 お前1番付き合い長いんだろ。
宮 7年目なんですけど、相撲で引っ張るタイプ。というか一緒にチーム組んでて安心だな、1勝はかたいなという存在です。そういう存在がいるからチームも盛り上がるし、じゃああと俺らで2つ取ればいいだけや、とそれでみんなの気持ちが一つになるというか、相撲で示すタイプです。相撲に関してはやっぱり絶対の安心感はあるし、近大負けたけどね。負けたけど、ホントに高校から見て相撲に関してはもう安心できる。それがチームの力に底上げになってるんじゃないかなと思います。
大 チームの大黒柱ですよね。一本あるからあと4つが楽になるというか
村 うれしいこと言ってくれるね。
磯 強い。ずっと強い、昔から。
宮 そうだね。
村 でも安定して1番取れへんけどな。
芝 安定した強さだよ、逆に言えば。
村 ずっと2番3番やからね。
大 どう?(磯辺さんに)
磯 キャプテンって感じ。
芝 キャプテンでよかったって感じ?
磯 うん。
大 亮は1年間キャプテンとしてこう、強いキャプテンとしてチームをまとめて引っ張ってきたんじゃないですか?
宮 やっぱり強いキャプテンって重要やよな。ころっと負けられるキャプテンだとね…。
大 強いに越したことはないと思う。もちろん強さだけじゃないけど。強いからこそ、言ってることも伝わる。
―どんな学年だと思いますか
磯 みんな個性的だなって。
大 いやあ、それ俺も思うわ。
宮 なんだかんだ適材適所でバランス取れてたと思うよ。それぞれやっぱりいいとこ出して、下級生まとめてたんじゃないかな。
村 人数も少なすぎず多すぎずいい感じやしな。
宮 ちょうどいいよね。多すぎたらやっぱ伝達もできないもんね。ちょうどいい学年?(笑)
村 ちょうどいい学年(笑)
宮 ちょうどいいよね。
芝 うん。
―東洋大相撲部に入ってよかったことは
村 やっぱりインカレ優勝。
大 そりゃもう。
宮 それは間違いないですね。
村 最終学年で優勝できたのは、ね、気持ちいいよね。
大 俺はやっぱ自分で決めたから気持ちいいわ。
宮 インカレ優勝が一番でかいと思う。
村 もちろんそうじゃない?4年間、っていうか1年間の目標がやっぱインカレ優勝でやってきて。4回しかない内の2回俺ら優勝経験して。
大 4年生のこの最後集大成っていうところで優勝できたっていうのはやっぱり大きいのかなって、そう思いますけどね。
芝 俺らだけだもんね、2回優勝したの。4年生で優勝した大学が俺らだけじゃん。他の大学の奴らはさ、ね。やっぱうれしかったな…。
大 お前の雄たけびが国技館中に響き渡ってたもんな。いえーーー!!!って
宮 まあよかったよね。あとはそれぞれやっぱりいろんな経験してきて、僕とかやっぱり料理とか上手になったのがよかったかなあと思いますし、いろんなマネージメントとかもできるようになったので、インカレの次に良かったことかなあと
――他の方はインカレのほかには生活面とかでは
大 初めての寮生活だったのでいい経験になったかなと思いますね。実家とは違って全く、しかも僕一人も知らない状態で入ったので。こいつらとかはけっこう先輩とかいたんですけど。
芝 地元の先輩とか。
大 僕いなかったんでいい経験になったと思う。
村 もともと俺大学行く気もなくて、ただただひざのけが治すために大学入ったって感じで来て、でもやっぱチーム組んで。後輩とか先輩とかチームを組んで環境も変わったからそう思うと大学入ってよかったかなって思うけどね。
宮 こうやって冗談を言い合える仲の友達ができたことが僕の中で宝物だなって。それがインカレと同じくらい素敵なことです。
芝 入ってよかったこと…まあでもなんだろう。振り返ってみたらなんだかんだ楽しかったなって。一年生のときとかは大変だったけど、トータルしてみるとやっぱり。
大 つらかったこともさ振り返ったら逆に笑い話だよね。
宮 笑い話ね。
芝 まあ、今となってはね。一年生のときなんかもう…。
宮 まあそれも今では楽しい思い出。
村 こうやって語れることが良かったんじゃないかな。
磯 まあでも一人も欠けずに4年間やってきたってこと。一番良かったのは。
他4人 おお~~。
4年生のみなさん、お忙しいところ取材に答えてくださり、ありがとうございました!