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猛暑の夏を経たチームは一回り成長し連覇に燃える。黄金時代の再来をかけ、奮闘する選手陣の声を7日間に渡ってお届けする。
第1日目は飯田晴海主将(営4=常総学院)。「監督に日本一の胴上げをしたい」と優勝への思いは強く、集大成となる今季に様々な思いを抱く。昨季の三冠をもう一度。目前に迫ったラストシーズン、見据える先はただ一つ。(取材日=8月22日、聞き手=美馬蒔葉)
――現在の状態はいかがですか
少しずつ感覚というか、ラストシーズンの準備はできています。学生野球が残り3か月。たくさんの方にお世話になっているので、恩返しをしたいと思っています。オープン戦も1試合1試合やっている中で、試合最中にどう修正するか、相手チームをどう分析するかということを明確にする。春は終わったことなので、秋は違った試合展開になると思っています。完成させなければ秋はやっていけないので今の時間でレベルアップしていかなければなりません。
――7月が勝負になるとおっしゃっていました。どのような取り組みをされましたか
一日一日テーマを掲げて、その中でどうだったか?8月に入って、7月にどれだけできたかが出てくる。壁も感じたし、いい時も悪い時も中身の濃いものを過ごせました。練習量はそこまで増やしていませんが、一つひとつのプレーへの意識や厳しい場面でどのようなプレーができるか、それを伝えなければならないことを常に意識していました。
――「いいチーム」を掲げてチームが始動。これまでブレずにきていますか
「いいチーム」のため、先頭に立って行動と結果で示してきているつもりです。新チーム発足後は不安はあったが自信もありました。全日本は自分のせいで負けてしまったので、より一層芯の強さや、違った面で強さを見せなければならないと思いました。秋には自分たちが残せるものもある。区切り区切りで思いが更新されていますが、基本的な軸はブレてないですね。それを支えているのは「何かを得るためには犠牲が必要」「無心」という言葉。原(H27年度営卒=現ヤクルト)さんと笹川(H28年度営卒=現東京ガス)さんから頂いた言葉です。帽子に書いて試合が始まる前だけでなく試合中も常に見ています。その通りだな、と納得できます。
――秋はチームの色も変わり、様々なことを意識するシーズンになると思います
1年間このチームを任せられている。自分の立場は周りのおかげなので、チームのために最後の最後まで戦うのみ。最終的にはチームのためとは思いますが…難しいところですね。よく最終学年に強いねって言われます。だからってことではないですが、結果出さなきゃなあとは思いますね。思いはいろいろありますが、その中で野球ができることは幸せだし、なかなか経験できないこと。それでもやるべきことは変えずにいきます。欲がないと言ったら嘘になりますが、秋は秋の戦い方がありますから。もちろん、中大には勝たなければならない。自分たちが(春に)勝ち点を取っているだけなので追われる立場ですが、ここでも自分たちの野球をすればいいだけ。個人としてもよくないから全員がどう進めるのか考えなければいけない。リーグ戦が始まれば実感がわくと思っています。
――立正大が昇格します。意識するチームはありますか
立正に限らず一校一校チームカラーが違う。相手より勝つ気持ちを出せるかが鍵になります。昨年なら、日大は春4位で秋に優勝。これは大きな違いですよね。春はチームをまとめる、秋は総合力で勝る。団体として一人ひとりの役割が出せるかどうかが勝敗につながる。まだ時間はありますから、突き止めていきたいです。
――ラストシーズンの目標をお願いします
チームは連覇。最終的には神宮大会で監督を胴上げすること。監督がいるからこその自分。チームのためより監督のために勝ちたい思いは強いです。自分自身の集大成のシーズンですし、この思いは3年生以下に伝えなければならない。4年生もこの気持ちが強いと思います。チーム全員で同じ方向を向いて背中で引っ張ります。個人的には、春の成績をもう一度出せるように。チームが勝つピッチングをして、自分自身の結果にもこだわりたいです。