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2017年度全日本学生レスリング選手権大会
8月28日(月)~31日(木) 駒沢体育館
[上位入賞者]
男子フリースタイル
57㌔級 岡迫優(社4=霞ヶ浦) ベスト16
65㌔級 三上(法1=盛岡工) ベスト16
74㌔級 川畑孔(法2=樟南) 3位
97㌔級 外山(法1=霞ヶ浦) ベスト8
グレコローマンスタイル
98㌔級 中村(ラ3=宮崎工) ベスト8
女子
53㌔級 堀(社1=安倍学院) ベスト8
63㌔級 三輪(ラ1=安倍学院) 3位入賞
69㌔級 鈴木(社2=市立太田) 3位入賞
得意の片足タックルをきめる川畑孔
相手を力で押さえ込む中村
外山は1年生ながらベスト8まで進出した
全日本学生選手権(以下、インカレ)が駒沢体育館で行われ、川畑孔がフリースタイル74㌔級で3位入賞。合わせて3名が入賞を果たした。
川畑孔はシードのため2回戦から登場し、危なげない試合を展開。順調に準決勝まで駒を進める。「準決勝からが勝負」と意気込んで挑んだ相手は、春のリーグ戦の拓大戦で対戦した吉田(拓大)。しかし、「相手のペースに付き合ってしまった」と若松監督が分析するように、これまでの試合と打って変わって終始防戦一方に。第1ピリオドでアクティビティタイムによって1点を失うと、第2ピリオドでタックルを決められ点を積み重ねられてしまい勝負あり。劣勢を跳ねのけることはできず、0-5で敗戦。昨年と同じ3位という順位に、「あまり嬉しくない」と自分を越えられなかったことに悔しさをにじませた。97㌔級では外山が1年生ながらベスト8に進出。ベスト16にも57㌔級で岡迫優、65㌔級で三上が進出した。
一方グレコローマンスタイルでは、3回戦まで残ったのは中村のみ。しかし、「やりづらい相手だった」と中村が言うように相手と合わずに苦戦を強いられる。投げて点を奪ってから守りに入って試合を組み立てたかったものの、押しが強い相手に翻弄され敗戦。「もっと違う戦い方ができた」と相手の試合運びに合わせてしまったのが敗因と捉えた。
入賞者3名と昨年から3つもメダルの数を減らしてしまい、結果が振るわなかった今大会。「調整が上手くいかなかった」と若松監督が総括するように、ケガ人が多くインカレまでに調整が間に合わなかった選手も多くみられた。今後、主力陣は全日本大学グレコローマン選手権、全日本大学選手権と大会が続く。「去年の成績を上回れるように」と若松監督は今大会の挽回を含め、「敗因を1人1人がしっかり考えて練習してほしい」と奮起を促した。今大会の反省をもとに選手たちは次の大会に挑む。
■コメント
・若松監督
今回、全体的にけが人が多くて調整がうまくいかなかったです。試合内容は1、2年生はよくやれていたと思います。3年生は来年4年生になるが、もう少し練習をやらなければいけないと思う。4年生は最後のインカレなのでお疲れさまと言いたい。(川畑孔選手について)順当にベスト4まで進出できた。吉田選手(拓大)とはリーグ戦で当たって負けていた相手。本人とも話したが、自分の試合運びが出来ずに相手のペースに合わせて試合をしてしまったのが敗因。(女子について)鈴木は軽量級を相手するにはスピードのあるレスリングをしないといけないと思う。三輪は太もものケガで本来の実力が出せなかったが、メダルまで届いたのは良かったと思う。1年生なので頑張ってほしい。去年から比べるとメダルの数や成績を落としてしまった。レギュラー陣は考えながら練習してもらって、1年生は新人戦に向けて敗因を1人1人が考えて練習してもらいたい。去年の大学選手権、全グレの成績を上回れるように、新人戦ではメダルを5個以上取れるように頑張っていきたいと思う。
・川畑孔
1回戦からアップが足りなかったので、気持ちで望んだ。去年よりも上を目指して勝つという気持ちで試合に望んだ。自分の中では準決勝までいって、準決勝からが勝負だと思っていた準決勝で勝てなかったのはとても悔しい。去年もこの大会で3位で、今年も3位ということであまり嬉しくない。本当は3位以上を目指したかった。なので来年はもっと良い成績を取りたい。内閣総理大臣杯があるので、そこでもしっかり(1位から)3位以内を狙って頑張っていきたい。目指すは1位。そのために練習は筋トレ、ウェイトトレーニングに力を入れていきたい。試合の運びなど、実践練習も多く取り入れていきたい。
・中村
(このインカレは)1回戦と2回戦は自分の動きができたというのがあって、自分の形でしっかり動けていた。3回戦のときはちょっとやりづらい相手だったが、押し合いになって一歩出られなくて負けてしまった。(なぜやりづらい相手だったのか)自分は形としては投げをしてその後は相手の形にさせないように守っていくことが多いが今回は全然投げられない相手で押しが強く、押しで戦っていたが全然押せなくて負けてしまった。課題としては体力が少なかったかなと。同じ押し合いになっても一歩出られるだけでだいぶ違うので、そこが足りなかったと思う。あとは処理の仕方というか、今回相手と同じ感じで戦ったがもっと違う戦い方ができたんじゃないかと思う。相手をいなす、というかそういう感じで力を使わずに戦うことができたんじゃないかなと。そこら辺の技術もつけていきたいなと思う。(重点的に鍛えたことは)足腰を鍛えることですかね。やっぱり前に出られないと勝てないので、できるだけ足腰を鍛えた。(中村選手からみたチームの状態は)1年生もだいぶ力がついているので雰囲気はだいぶ良いと思う。今回のインカレのグレコだけを見てもすぐ負けたというかテクニカルで負けたとか、そういうのが少なくてすごくよくやっている人が多かったんじゃないかな、と思う。(来年4年生になるが)最後になってくるのでしっかりやり残すことがないように頑張りたい。1番上になるのでしっかり後輩を引っ張っていけるように先輩としてやっていきたいと思う。
TEXT=青池籐吾
PHOTO=渡部穂乃花、菊池美玖、山崎菜々子