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平成29度関東学生アメフト秋季リーグ戦
9月10日(日) 東洋大朝霞グラウンド
東洋大0-29成蹊大
0|1Q|14
0|2Q|0
0|3Q|10
0|4Q|5
終始相手のペースに翻弄された
相手に主導権を握られる苦しい展開が続く
鳴島主将は「とにかく悔しい」と試合後涙を流した
東洋大朝霞グラウンドにて行われた秋季リーグ開幕戦。序盤から連続で得点を奪われると終始相手の気迫ある攻撃に圧倒され、最後まで攻撃のリズムを作れなかった。最初の失点からの悪い流れを断ち切れず、無得点での敗戦となり悔しさが残る幕開けとなった。
「最初の入りが全てだった」。西村ヘッドコーチ(以下、西村HC)は春からチームの課題としてあげていた入りの弱さが負けにつながってしまったことに対し厳しい表情で語った。試合開始直後、積極的なプレーでゴール前までボールを運び好機を作るも相手の守備に阻まれ得点を奪うことができない。すると直後に、相手のパスで一気に攻められTDを決めらあっさりと先制を許してしまう。その後も相手の攻撃の流れを止められず第1Q残り2分のところで再びTDを奪われ序盤から点差を広げられる。
反撃に出たい東洋大は第2Q、大西(国3=関東国際)を中心としたオフェンス陣が奮起し得点のチャンスを作るも、攻守が噛み合わずあと一歩のところで得点を奪うことができない。
点差を縮められないまま向かえた後半も悪い流れを変えられず、第3Qには3つ目のTDで追加点を入れられ突き放される。そんな苦しい状況でも、諦めずに果敢に相手の力強い守備にも立ち向かうチームに、東洋大のベンチや応援席からは熱い声援が選手たちに送られる。しかし終盤試合終了まで残り1分30秒のところで留めの一発を決められ、結局無得点のまま開幕戦の幕を閉じた。
試合後には悔しい結果に終わり肩を落とし落ち込む選手達の姿があった。主将の鳴島(文4=聖望学園)は「気持ちで負けた」と悔しさをにじませながら振り返る。そんな選手達に厳しい言葉をかける西村HCだが、「選手自身が自ら何をすべきなのか考えていけるようにしなければいけない。主体性を持ってやっていけるチームだと思っている」と選手らに対する信頼と期待は誰よりも大きい。
次の試合までの2週間、今日の悔しさを原動力に、課題をどこまで克服できるかが鍵となるだろう。日頃から慣れ親しんでいる東洋大のグラウンドで次こそ勝利を手にしたい。
■コメント
・西村ヘッドコーチ
今日は最初の入りが全てだったと思う。最初オフェンスから始まったけどTDが取れず厳しい状態からのスタートになってしまい、攻撃の気持ちが入ってなかったのか入り口で上手く乗っていくことができずに、失敗してしまった。ディフェンスも最初のTDを決められたところで何も当たれず、相手に流れを持っていかれて得点を許してしまった。この失点が今日のディフェンスの精神状況を表していたのではないかと思う。試合の入りは今までもずっと選手達に強く意識させてきたつもりなので、今日のように最初からリズムを崩してしまったのは残念。選手主体でやっている以上は選手がもっと気持ちを高めていって自分達で何をすべきなのか考えていけるようにしなければいけない。気持ちの部分が出来上がってなかったところに問題があったと思う。主体性を持ってやっていけるチームだと思っている。負けてしまったことはしっかりと受け止めなければいけないと思うが、リーグ戦7試合のうちの1つとして残りの試合で何とかリカバーしていけるようにしたい。次の試合からチームを作り直していくために2週間しっかり準備していきたい。
・鳴島(文4=聖望学園)
チームとして100%出してやろうと意気込んでいたが、ずっと課題だった試合の入りがダメだったことが最後まで響いてしまった。夏はこの試合に照準を合わせて練習してきた。相手の得意なプレーを徹底的にやってきたが実力で負けた。向こうの方がうまかった。モーメントで持ってこれず気持ちで負けた。相手の気迫があった。プレッシャーは相当感じていた。2月からやってきたことの結果が秋のリーグ戦に出る。この結果はすごく悔しい。実力面ではどうしようもないからメンタルで負けちゃ本当に弱いチームになってしまう。相手にメンタルだけでも勝たなければならない。
・大西(国3=関東国際)
自分の調子があまり良くなくて途中までベンチで試合を見ていて最初から試合に出られなかったので、チームにすごく迷惑をかけてしまいとても悔しい。オフェンスとしてTDを1本も取れず試合の流れを作れなかったことも悔しい。春シーズンの課題として試合の入りが悪いということで、とにかく入りを大事にしようと心がけていたが、今日も最初のチャンスの場面でTDを奪えなかったところからあまりいい流れではなかったと思う。気持ちの面で、準備が足りてなかったと思う。しっかりと準備をして頑張りたいと思う。
TEXT=松本菜光花、PHOTO=松本菜光花、美馬蒔葉