記事
平成29年度東都大学野球秋季1部リーグ戦
9月20日(水)神宮球場
○東洋大3-2中大
1回戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
東洋大 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 3 |
中 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 |
(東洋大)
飯田(1勝)―西川
二塁打:佐藤、西川(6回)
・打撃成績
打順 | 守備 | 名前 | 打 | 安 | 点 |
1 | (指) | 竹原(法3=二松学舎大付) | 4 | 0 | 0 |
2 | (左) | 古田(法4=天理) | 3 | 1 | 0 |
3 | (三) | 田中将也(営4=帝京) | 3 | 0 | 0 |
4 | (二) | 中川(法3=PL学園) | 4 | 2 | 0 |
5 | (一) | 佐藤(法2=聖光学院) | 4 | 2 | 1 |
6 | (捕) | 西川(営4=浦和学院) | 4 | 1 | 2 |
7 | (中) | 宝楽(営4=PL学園) | 4 | 0 | 0 |
8 | (右) | 飯塚(営2=藤代) | 4 | 0 | 0 |
9 | (遊) | 小川(法1=霞ヶ浦) | 2 | 0 | 0 |
遊 | 津田(総2=浦和学院) | 1 | 0 | 0 | |
計 | 33 | 6 | 3 |
・投球成績
名前 | 回 | 打 | 球数 | 安 | 四死球 | 振 | 責 |
飯田(営4=常総学院) | 9 | 33 | 132 | 6 | 0 | 6 | 2 |
無四球完投で今季初勝利の飯田
中川はマルチ安打を放ち、4番の役割を果たす
昨季、唯一勝ち点を落とした因縁の中大戦。飯田(営4=常総学院)と中大・鍬原のエース対決となった一戦目は序盤から投手戦に。4回、田中将也(営4=帝京)が相手の失策で二塁へ進み、中川(法3=PL学園)の遊ゴロの間に三塁へ進塁。その後、佐藤(法2=聖光学院)の内野安打で先制に成功する。6回にも中川と佐藤の連打に加え、西川(営4=浦和学院)の2点適時二塁打で追加点をあげた。飯田は3回まで無安打投球。5回にスクイズで失点し、9回に適時二塁打を許したがなんとか1点差を守り切って今季初勝利。これで自身リーグ戦通算10勝目の大台に到達し、エース対決をものにした。
最後の打者を二ゴロに仕留めると、新調したグラブをパチンと叩いた。「とにかく今日は日大戦で勝てなかった分、このカードに懸けていた」と思いは強く、中学時代からの女房役である吉成(営4=常総学院)から「打たれたらしょうがないんだから開き直って投げろ」と背中を押され、マウンドへ向かった。2回表に鍬原が3者凡退に抑えると、飯田も負けじとギアチェンジ。2、3回共に8球で打たせて取ってみせた。今日の最速145㌔の直球や91㌔のカーブなど緩急を意識した投球で6奪三振。4~7回に毎回安打を許すも、自慢の粘り強さでマウンドを守り切り、勝利を手繰り寄せた。
日大戦では2度先発したが、どちらも5回まで持たずに降板。3回戦ではあとアウト一つのところで降板となったことが悔しかった。空き週では、いつも通りの練習をきっちりと行う姿に、「勝ち星が取れていなかったのでプレッシャーがあったと思う。それでも態度に出さずに熱心に練習していた」(田中将也)、「飯田さんは日大戦後に『自分がしっかりと』と何度も言っていた。その姿を見て自分たちも頑張ろうという気持ちになり、ミーティングで全員が意識を一つにしてきた」(佐藤)と「チームのために勝ちたかった」という主将の思いはチームメイトはしっかりと感じ取っていた。
今日の試合から新調したグラブで登板。新調のきっかけは、2年時に同じ部屋で過ごしていた当時のエース兼主将の原(H27年度営卒=東京ヤクルトスワローズ)だった。「原さんが青いグラブに変えていた。前のグラブの開きが気になっていたことやいろんな思いがあって、原さんに直接相談しました」。奇しくも今日神宮球場で行われるヤクルト対中日戦の予告先発は原。同じマウンドにあがる先輩へエールが贈られたに違いない。
132球の熱投で手にした初勝利に「やっとスタートに立った」と肩をなでおろす。「1試合でも多く勝利に貢献したい」と臨むエースはチームのために投げ続ける。
■コメント
飯田主将(営4=常総学院)
最初のカードで迷惑をかけた分、このカードに懸けていた。相手の鍬原投手は特に意識してなかったが、とにかく今日は負けたくない気持ちだった。途中で1点取られたけどここからが勝負だと思って投げた。調子自体は上がっていたので今後に生かせると思っていた。前カードで、あと1アウトで勝利投手だったところで交代したことが悔しかった。
投げる動作で一本足になった時に間を置くことを監督さんから指摘されていたので試合中に生かされたと思います。自分の勝ちよりチームの勝ちの方が大切なので、それを意識して投げました。野手が打ってくれたので感謝です。今日勝ったことでやっとスタートになった。日大戦で迷惑をかけたので1試合でも多くチームに貢献したい。
・中川(法3=PL学園)
中大を変に意識することはなく、自分たちの力を出し切れば勝てると思ってました。先制点を取ったが追いつかれて、でもその後の6回に2アウトから2点取れたのが大きかったです。(相手先発投手は)球持ちが良く、すごくいい投手なので、狙い球を絞りボール球を振らないように心がけてました。(次戦に向けて)2連勝で勝ち点を狙います。
・田中将也(営4=帝京)
投手と野手がかみ合っていい試合になったと思う。(春に2連敗して)最初から負けたくない相手だったので、初戦で勢いに乗れて良かったと思う。(好守からの先制ホームインについて)最近、打撃が良くなかったので守備でリズムを作って行きたかった。足には自信があるので、思い切り走った。自分が三塁にいて、佐藤ならやってくれると思って走りました。(相手投手について)直球より、変化球を気にしていた。野手陣で試合中に狙い球を作っていこうとしていたが、直球を打っていこうとなった。ここまで、3連勝してきたのでここから7連勝するために明日も勝ちたい。
・古田(法4=天理)
(相手投手に対して)きた球を思い切り打った。
(けがから復帰して痛みは)特に無いが、感覚のズレは多少ある。(日大戦をバックネットから見ていたが)応援をしに来たというわけではなく、相手がどういう攻めをしたり東洋がどういうところでミスをしたりするのかや、相手のボールを見たりしていた。(次戦に向けて)今日はあまり目立てなかったので、次は球場で一番目立てるようにしたい。
TEXT=美馬蒔葉 PHOTO=永田育美、松本菜光花