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第48回明治神宮野球大会
11月12日(日)神宮球場
○東洋大9-1富士大
無四球の好投を見せた飯田
ベンチスタートの中川の防具を使用した
悔しさを晴らした。先発の飯田(営4=常総学院)は初回、先頭打者にいきなり中安を放たれるが、ここは伝家の宝刀・けん制で仕留める。「まっすぐが良かった」と直球は今日の最速147㌔を計測。二回に富士大主将・小林に右安を許すも、バットを砕くほど球は走っていた。三、四回は3者凡退。五回に3安打を浴び1点を失うが、ここは最少失点で切り抜ける。得意の変化球も織り交ぜ5奪三振。リーグ戦終盤から取り入れたトルネード投法も体に馴染んできた。「この厳しい舞台で勝てたことは大きい。春のリベンジを晴らそうとチームで頑張ってきたので良かった」と、全日本選手権1回戦負けの結果を乗り越えた。
神宮大会では指名打者制はなく、飯田は大学初めて9番に座った。防具はベンチスタートだった中川(法3=PL学園)のものを使用するなどチームメイトの用具を借りて出場。すると2回無死一、二塁で大学初打席が回ってきた。「チームの流れを止めないように」と2球で犠牲バントを決めると安どの表情。ベンチもまるで安打を放ったかのような声援でエースを迎え入れた。
次戦は14日。「今日は打線もつながったがまだ詰めていけるところもある。今日の結果は今日まで」と準決勝に切り替えた。一つひとつ勝ちを重ねた先に、美しい景色が見えてくる。大学野球の頂まで、あと2勝。
■コメント
飯田主将(営4=常総学院)
春のリベンジを晴らそうとチーム全員で戦って1勝できてよかった。この舞台でできる喜びをかみしめて悔しさを晴らそうとやってきた。初回から気持ちを前面に出した。今日は直球が良かった。まっすぐ中心に変化球を使って投げた。この厳しい舞台で勝てたことは大きい。今日は今日でいいところも悪いところもある、今日の結果は今日まで。次もう一度勝ってなんとしても日本一を取る。
TEXT=美馬蒔葉 PHOTO=松本菜光花、美馬蒔葉