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平成29年度関東大学ラグビーリーグ戦2部・専大戦
11月19日(日) 国士大グラウンド
●東洋大 3{3ー19、0ー28}47 専大
東洋大 | スコア | 専大 | ||
前半 | 後半 | 得点 | 前半 | 後半 |
0 | 0 | T | 3 | 4 |
0 | 0 | G | 2 | 4 |
1 | 0 | P | 0 | 0 |
0 | 0 | D | 0 | 0 |
3 | 0 | 計 | 19 | 28 |
3 | 合計 | 47 |
番号 | 選手 | 出身高 | 学年 |
1 | 金柿 俊哉 | 国学院栃木 | 3 |
2 | 舘澤 徹士 | 盛岡工業 | 3 |
3 | 小山内 健 | 昌平 | 3 |
4 | 常泉 達 | 国学院栃木 | 4 |
5 | 小林 瑠偉 | 日川 | 3 |
6 | 高野 雅義 | 報徳学園 | 3 |
7 | 須田 拓真 | 明和県央 | 3 |
8 | 吉尾 凌平 | 昌平 | 2 |
9 | 内野 晃成 | 長崎海星 | 4 |
10 | 村上 晴太 | 仙台育英 | 4 |
11 | 田淵 恵太 | 昌平 | 3 |
⑫ | 古川 拓実 | 目黒学院 | 4 |
13 | 尾花 耕平 | 国学院栃木 | 4 |
14 | 石井 優輝 | 日体荏原 | 4 |
15 | 菊池 優介 | 国学院栃木 | 3 |
Reserve Member | |||
16 | 深澤 翔祐 | 深谷 | 1 |
17 | 水本 賢 | 盛岡工業 | 1 |
18 | 古川 翔 | 長崎北 | 2 |
19 | 鴨澤 享祐 | 黒沢尻工 | 2 |
20 | 黒川 真琴 | 石見智翠館 | 4 |
21 | 高橋 太一 | 延岡星雲 | 1 |
22 | 平原 賢 | 国学院栃木 | 4 |
23 | 佐藤 将太 | 大分雄城台 | 3 |
最終戦を終え、観客に対して深々と礼をした
フィジカルでは差の大きい相手だったがひるまず攻め続けた
この悔しさを胸に、下級生らは来年に挑む
最終戦となった専大戦は3-47と大敗。先制点を奪うも、全勝でここまで来ていた専大に圧倒され、トライを1本も奪うことができなかった。しかし、高野監督就任以後初となる3位という結果でリーグ戦を締めくくった。
完膚なきまでにやられてしまった。開始早々に相手ゴール際まで攻め、強みであるスクラムで相手に2度もミスを誘う。ここでペナルティゴールを選択し、村上(ラ4=仙台育英)が難なく決め先制。流れを引き寄せたいところだったが、その後すぐに逆転トライを許してしまう。なんとしても追いつくべくボールを奪うものの、寒さもあってかパスが通らず劣勢の状況が続く。流れを変えるために、これまで何度も成功してきたキックパスで前進するも、胸で弾いてしまいトライを認められなかった。後半も惜しい場面があったが、最後までトライまでこぎ着けず。3-47で最終戦を終えた。
高野監督が敗因に挙げたのは「個々の強さ」。スクラムなどチームプレーの部分では互角か上を行っていたが、「フィジカルのレベルが高かった」と古川主将(総4=目黒学院)が言うように1対1の状況で止めることができず。二人がかりでようやく止めても、数的不利になり抜かれてトライを奪われてしまう場面が多く見られた。昨年は8点差で惜敗した相手だが、今年は44点差で大敗。大きく差を付けられてしまったが、「この悔しさをどう力に変えてくかは自分たち次第」と高野監督は来年に向けて差を縮めるべく下級生に発破をかけた。
これでリーグ戦がすべて終了し、山学大が立正大に敗戦し他大の結果によりリーグ戦3位が確定。しかし、「このステップに満足せず、次のステップに行かせられるようにしたい」と高野監督は目標である入れ替え戦に届かなかったこの結果には満足はしていない。また、この試合で古川ら4年生は引退を迎えた。「いい財産」と石井(法4=日体荏原)、「宝というか大事なもの」と尾花(済4=国学院栃木)が言うようにこの4年間で個々はもちろんのこと、チームとして大きく成長してきた。「これから東洋大は進化できる」と常泉(ラ4=国学院栃木)。四年生がこの4年間で築き上げてきた力を受け継ぎ、残された下級生は目標の1部昇格に向けて切磋琢磨(せっさたくま)していく
■コメント
・高野監督
今日は思い切りよくバックスがアタックして、フォワードの8人のまとまりで専大にチャレンジしようと。思い切った結果、いいところとミスが出たがこれはしょうがない。フォワードも8人でまとまったところはよかったが、専大が素晴らしいと思ったところは個々の強さ。1対1だと行かれると明らかになったし、来年のメンバーがここをどうやって修正して生かして打ち込むか。今日の試合はそこだったね。素晴らしいチームだった。(序盤の流れの良さについて)あの緊張感を専大に与え続けて、守備で抜かれないことが絶対条件だった。ちょっとしたミスで専大相手だと差がどんどん開いていくよね。そういうところはいい経験になったとおもう。スクラムは正直良かった。練習してきたところが専大に通用したのが良かった部分だと思う。我慢して最後にトライを取らないとやはり流れを持ってこれない。(菊池のトライが決まっていれば)前半同点で後半の流れが変わったと思うし、また違うと思う。どこの部分の差の大きさを把握して、どこのミスをポジティブに受け止めるか。そういう部分を3年生にしっかりと伝えたい。1年に1回しかこんな悔しい思いはしないので、この悔しさをどう力に変えてくかは自分たち次第。(山学大に勝って、3位を決めて)このステップに満足せず、次のステップに行かせれるようにしたい。もう一頑張りだね。
今年は珍しくレギュラーにけが人が多かった。試合に出るべき選手が何か月かけがで練習出来なかったから(上位に)追いつかなかったというイメージがある。専大とは去年9点差で今年はだいぶ開いてしまった。そこは専大の去年の下級生が自主トレしてこの結果になったと思う。全員が揃ってやれた部分が少なかった。バックスが4年生中心になって、守備が硬くて接戦になっても負けない子たちだったのでその部分は受け継いでほしい。1勝するのは大変だよね。(今年の首脳陣について)古川は頑固で決めたらやるし、最後は厳しい言葉を掛けれるようになったと思う。常泉は口上手で、意識が高くフォワードは経験が少なかったので背負ってもらっていた。いい選手だった。この二人に村上がいてチームを纏められたと思う。いい3人だった。4年生に向けてはお疲れさまと。厳しい練習をしたし、厳しい言葉もかけた。それに付いて来て、応えてくれた。よく頑張ってくれた。下級生は頑張るしかないね。この上を目指すには。
・古川(総4=目黒学院)
悔しいしかない。専大は個々のフィジカルのレベルが高くて強かった。(1年間主将としてチームを引っ張ってきたが)自分は伝えることがうまくなくて、熱くなってしまったら厳しいことを言うことが多かった。その分、常泉だったり村上に助けてもらって、個人的には迷惑をかけたので不甲斐ないキャプテンだったなと思う。(後輩に向け)自分が1年生の時から毎回、入れ替え戦に行ける行けないで。4年間その悔しい思いをしてきたので、この思いを忘れないで1日1日練習して、来年は笑って終わって欲しい。
・常泉(ラ4=国学院栃木)
1年間やってきたことを全部出そう、と思って試合に臨んだ。試合は完敗だったが、これから東洋大は進化できると思う試合だった。東洋大はいいチームで、楽しいメンバーだった。4年間楽しくラグビーできた。(監督には)高校の時から、声をかけていただいて素敵なチームに入れてもらった。試合にもたくさん出させてもらって、熱い監督だった。感謝でいっぱい。(同期には)仲良くて親友が何人もできた。人生において大切な仲間。社会人になっても大切にしたい。
・村上(ラ4=仙台育英)
相手が強かった。(風の影響は)始まる前の風向きをみてキャプテンの古川と話をして、ゴールをとるか陣地をとるか話した。試合始まって風向きが変わったというのがあったが、前半はやりずらかった。キックでゲームを組み立てたりしてたのが向かい風で相手もロングキッカーというのもあってやりにくさはあった。(4年間振り返って)社会人にいってもまだラグビーは続けるがこの4年間は4年間で有意義なものだった。(4年生との4年間は)みんなラグビーに真面目なやつらで真摯に取り組んでくれて自分もやりやすかった。(後輩にむけて)毎年負けて、来年こそは来年こそはって言ってたので、それを払拭したくて今年、キャプテンの古川と古川組が始まったと思うが、それができなかったので、いつも通りになってしまうが来年こそは1部にあがってほしい。
・石井(法4=日体荏原)
練習でやってきたことはだせた。相手のフィジカルのところで当たり負けしてしまった。そのまま流れをつかめず、一本もトライを決められなかった。完敗だったが、収穫のある負けだった。東洋大ラグビー部はみんな仲が良い。いい財産になった。社会人でも続ける人も多いので、切磋琢磨して頑張ろう、と話した。いいチームだった。
・尾花(済4=国学院栃木)
普段練習でやってきたことが出せたがそれ以前に体の強さとかで圧倒されたというのが敗因だと思う。(風の影響は)そこは練習でやってきたのであまり影響はしていない。(4年間振り返って)全員このためにやってきたのであまり悔いはないと思う。(4年生との4年間は)この仲間じゃなかったらできなかったことなので、宝というか大事なものだと思う。(後輩たちに)とりあえず毎日毎日全力で頑張れぐらいしかない。
・内野(済4=長崎海星)
前半はディフェンスでずっと前に出れていて、点差も離れることもなかったが、自分たちの小さいミスからターンオーバーされて、それをトライまで持って行かれるということがあった。それの積み重ねで点差が離れてしまった。その細かいミスを減らしていけば、全然負ける相手では無かったと思う。(今年はスクラムハーフ争いが激しかったが)下がみんな1年生で、自分の持ち味はパスだと思っていて、パス練で他のハーフに負けないようにずっと練習していた。(4年間振り返って)2年生からメンバーに入っていて、上位のチームとずっといい試合を出来ていたが、勝つということが最後まで出来なかったので、そこが悔しい。自分は引退なので、後輩に勝ってもらいたい。
TEXT=青池藤吾 PHOTO=星川莉那、水野桜