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2018.11.26
硬式野球

[硬式野球]10日間連続インタビュー〜激動の秋季リーグ戦を終えて第6日 竹原祐太

「戦国東都」と語られる通り、6校による接戦が続いた秋季リーグ戦。惜しくも優勝には届かなかったが、立正大2連勝を始め、リーグ戦を通して数々のドラマが生まれた。激戦を終えた選手達は何を考えるのか、彼らの思いをお届けする。

6日目は1年時から試合に出続け、昨年からレギュラーに定着した竹原祐太(法4=二松学舎大付)外野手。数字を誰よりも追求し結果でその存在を主張した、東洋大のスピードスターが4年間を語る。(取材日・11月13日、聞き手・須之内海)


――初めに今季を振り返りいかがでしたか

終始投手陣に頼ってしまったシーズン。情けないですね。個人的には中大戦で1本しか打ててない。最終的に打率が良くてもムラがありすぎました。


――シーズン中には調子が上がりきらないという話もありました

そうですね。今回のは自分の感覚がずれてる感じだったんです。目で見て身体を動かす過程でのズレという感じで。それが長いかったですね。


――感覚のズレを治す方法は

ビデオを撮ってそれを見て修正をしていきました。調子のいいときの打撃フォームを撮ってみることがないから正解は分からないんですけど、その時は前に体重が行き過ぎていると思いました。シーズン終盤の写真とか見たら分かると思うんですけど、後ろに極端に体重を乗せてから始動させてるんですよ。その理由はこの時期にあります。


――12個の四死球については

厳しいところをかなり攻められた印象ですかね。春が良かった分、序盤警戒されるのは当たり前ですから。


――最終的に打率5位。タイトルも頭をよぎったのでは

いけるかなとは思いましたね正直。でも、優勝をしたわけでもないし、本塁打もないのでインパクトに欠けたかなと。五十幡(中大)も工藤(国学大)も本塁打出てますから。2季連続だったら将来、子供ができたら自慢したかった。1回でもすごいことだけど、偶然とか言われそうですよね(笑)


――では、今年1年はどんな年でしたか

一番に思い浮かんだのは楽しかった。最上級生に今年なって自分たちが引っ張っていく意識ができたのが大きいですね。それまでも当然野球をやってたんですけど、野球をやってるなと一番強く感じた1年になりました。


――今年はドラフトも一大イベントでした

投手三人がすぐに選ばれて、最後中川(法4=PL学園)が呼ばれた瞬間は思わずガッツポーズが出ました。結構みんなテレビに映りたがってましたよ当日(笑)これだけ1チームで選ばれるのは稀なので、本当にすごいと思います。


――会見後には自身の2年後を意識するコメントもありました

まぁ、今の自分では無理です。このままのミート力や守備力では通用するわけがない。それは社会人の世界でも同じです。他人の評価が上がっても自分の求める実力がない限りは自信をもって言えないですよね。山田(総3=桐生第一)の体格と野球センスだったら絶対志望届を出しましたけど(笑)


――大学に入って変わったことは

守備位置ですかね(笑)冗談とかじゃなくて本当に大きいんです。守備位置が内野から外野に変わって視野が広く遠くになりました。高校の時は内野の特に二遊間ばかりに目がいってたのが、大学に入って外野やり始めてからは外野と一塁・三塁を見るようになりましたね。


――そういう面が安打数に現れたと

そうですね。外野を見た方が配球が分かったりするんで。言われて冷静に考えると高校時代は本当に近くて狭い範囲しか見ていなかったですね。


――4年間で思い出に残る試合はありますか

2つあって、一つ目は3年春の5月23日に行われた日大戦です。前日にも本塁打を放ってて、その日は先頭打者ホームラン。人生で一番打球が飛びました。二つ目が立正戦かな。3年秋ですね。宝楽(H29年度営卒=セガサミー)さんに「行けるよ!」って言われて捕ったやつです。守備上手くなったなって思った試合ですね。


――今現在のメニューは

メインのグラウンドは現役が使うので、身体を動かすのがメインですね。こないだ打撃やりたいなって思って、夜1時間くらい練習したら2㎏体重落ちました(笑)


――ここから次世代の話を伺いたいのですが、まず期待する選手は

小峰(営3=帝京)と飯塚(営3=藤代)ですかね。今年、レフトに入ってきた2人ですし。飯塚は寮の部屋とかでの関係性もあります。小峰は今年ホームランとかも出て、ぼちぼち慣れてきたかなと思います。


――投手陣はいかがでしょう

まぁ、抜ける穴を完全に埋めるのは厳しいと思いますけどね。投手が出ないと大変なのは事実です。経験を積んでる村上(総2=智弁学園)には「お前が3戦完投しちゃえ」って。有馬(法2=東洋大牛久)は試合を作ることはできます。打ち込まれて降板するので勝負球が一つできたら変化すると思いますよ。


――期待とは別に、次世代の竹原選手を挙げるなら誰でしょう

いやぁ、プロに行った4人が答える質問ですよこれ(笑)タイプが似ているのは佐々木(営1=帝京)。共通点も多いですし、真面目に頑張ってますから。来年1番を打ってもおかしくない選手です。


――もし、竹原選手が監督だったら誰を1番で起用しますか

1番は佐藤(法3=聖光学院)ですね。2番に津田(総3=浦和学院)をおいて中軸に回しますかね。センター争いは佐藤次第じゃないですか。あいつが捕手にいくのか外野手になるのか。


――竹原選手にとっての学生野球とは何でしょうか

難しいですね。なんかアナザースカイみたい(笑)小学生も学生野球ですし。あ、でもけがとの戦いでした。本当に。何もなく終わった年あるのかな。そのくらいのレベルです(笑)


――最後に社会人野球の目標をお願いします

入社3年間けがをしないことです。真面目な話、3年間で決まると思います。レギュラーになれるかどうかとか、自分のチームでの立ち位置とか。そこまでにけがしてると「故障多いな」って印象になると思いますし、けがを3年間せずに過ごしてメンバー・レギュラーとして定着したいです。

◆今後の掲載予定

11/27 甲斐野 央 投手

11/28 上茶谷 大河 投手

11/29 梅津 晃大 投手

11/30 杉本 泰彦 監督