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2018.12.08
サッカー

[男子サッカー]インカレ直前特集!第1弾 チームメイトに救われた国士大戦~渡辺星夢~

12月12日に開幕する全日本大学サッカー選手権大会(以下、インカレ)に創部後初出場を決めた東洋大男子サッカー部。12/8~12/11までの4日間、スポトウ記者注目の選手たちを特集していきます。第1弾は左SBの渡辺星夢選手です!


後期リーグでは守備力により磨きをかけた


 関東大学サッカーリーグ最終節・国士大戦の試合終了後、インカレ出場決定を勝ちロコダンスで祝う中、渡辺(国4=前橋育英)は人目もはばからず涙を流した。

 

 勝てばインカレが決まる国士大戦。1-0とリードして折り返したが、62分に渡辺がかわされ左サイドを突破されると、クロスを上げられ失点。同点とされてしまう。同点でも得失点差の関係上インカレ出場は濃厚。まだ慌てる必要はない。しかし66分、相手のドリブルを止めきれずエリア内に侵入されると、渡辺のスライディングが相手の脚にかかりPK。これをしっかりと決められ、逆転されてしまう。「PKを与えた瞬間は本当にヤバいと思っていた」と当時を振り返った渡辺。4年生という立場上「本当はみんなのために声を出さなきゃいけない」場面だったが、動揺を隠し切れず下を向いてしまう。そんな中、渡辺を救ってくれたのは苦楽を共にした仲間だった。出場メンバーはもちろん、ベンチやスタンドにいるメンバーからも「星夢、引きずるなよ」と声援が飛ぶ。そして迎えた81分、前橋育英時代から7年間共にプレーしてきた坂元(社4=前橋育英)が同点ゴール。渡辺は「育英から一緒だったので決めた瞬間に涙が出た」と坂元の元へ真っ先に駆け寄った。そして試合終了の笛が鳴ると渡辺からは涙が止まらなかった。「本当に救われた」。誰よりも忘れられない日となった。

 

 東洋大の攻撃は松崎(国3=大宮Y)、坂元と攻撃の中心が右サイドにいることから右サイドで組み立てられるが多い。そのため左サイドは守備に回る時間が増える。渡辺は「後期リーグの順大戦から個人の守備を意識して相手との間合いを狭くした」と守備の改善をした。その結果、1対1の競り際に相手より早く脚が出たり、クロスやシュートもブロックしやすくなり、左サイドを崩されるシーンは少なくなった。

 

 1212日からいよいよインカレが始まる。4年生にとっては大学最後の舞台。「またこのメンバーでサッカーができることをうれしく思う」と渡辺は喜びを語った。国士大戦では仲間に救われた。次は渡辺がチームを救う番だ。



坂元のゴールには誰よりも早く駆け寄った



TEXT/PHOTO=土橋岳