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2019.01.06
アイススケート

[フィギュアスケート]チームメートの声援を力に 最後のインカレで山田が6位入賞!

第91回日本学生氷上競技選手権大会

1月5日(土)〜7日(月)日光霧降スケートセンター


◆女子5級クラス

6位 山田 43.24

女子5級クラス団体5位 15点


◆女子6級クラス

10位 吉藤 57.92

15位 小林 56.11

女子6級クラス団体2位 33点



6位入賞を果たした山田
山田は感情のこもった演技を披露した

チームメートに笑顔を見せた小林
吉藤は初のインカレ出場を果たした


1月5日~7日にわたって開催される第91回日本学生氷上競技選手権大会(以下、インカレ)。大会初日は女子5級クラスの山田(営4=文京学院女子)が6位入賞に加えて、女子6級クラスが団体2位と実力を出し切る結果となった。


 女子5級クラスには山田が出場した。東洋大のメンバーたちからの大きな歓声に迎えられて登場した山田。最初のコンビネーションジャンプを決めると続く3連続ジャンプも着氷に成功。会場をめいいっぱいに使った滑らかなスケーティングと回転数やポジションまで丁寧に気を配ったスピンで観客を引き込んでいく。「最後息が上がって疲れている時に『ラスト頑張れ』の声が支えになって最後まで滑り切れた」と山田。演技後半に組み込んだジャンプも応援の声を力に変え、見事に滑り切った。表彰後、「初めて練習以上のものができた」と山田は振り返る。学生生活の集大成となるインカレで自身も納得の演技を披露した。


 女子6級クラスには小林(社4=山村国際)と吉藤(社2=日出)の2人が出場した。小林にとって“Nのために”は初めて自分でやりたいと思った思い入れのある曲。「今までやってきた試合の中で一番楽しかった」と小林。演技後にはチームメートへ笑顔を見せ、悔いなく最後のインカレを終えた。

吉藤はこれが初のインカレ出場。初めてトリプルジャンプを含んだ構成で挑んだ。出だしのジャンプではミス見られたが、後半は吉藤らしい華やかな演技でカバー。インカレという大舞台で10位に食い込んだ。


 大会2日目には7、8級の演技が控える。主将・濱谷(社4=富士見丘)をはじめとした5名が一丸となって大舞台に挑む。




▪️コメント

・小林(社4=山村国際)

昨日の公式練習がめちゃくちゃ悪くて、ずっと不安だったが今日全然体が動いて滑りやすかったので、コンディション的には良かったと思う。(演技を振り返ってみて)最後なので、1回転んでしまったのは悔しかったが今までやってきた試合のなかで一番楽しかったし、やりきった感があるので良かった。初めて自分でこれをやりたいって言った曲がこのNのためにという曲なので、今まで使ってきた曲のなかでも最後だし、自分のやりたい曲だし思い入れがあった。最後まで滑り切れたかなと思う。(4年間振り返って)夏休みの練習がひたすら走らされてしんどすぎて早くやめたいなと思ってたが、でもやっぱりいざ終わりとなると13年間続けきたのですごい悲しいなと思ったが、この先の人生の方が長いので、この頑張れた13年間を活かしていきたいと思った。(チームメイトは)すごいみんな仲良いし、私が人見知りで話しかけるタイプじゃないけど後輩もみんな話しかけに来てくれて、今までやってきたなかでも一番雰囲気がいいし切磋琢磨(せっさたくま)できる環境だったなと思う。(後輩に向けて)大学4年間あっという間なので、一日一日を大事にして自分が引退するときにもっとこうしておけばよかったと後悔しないように過ごしてほしい。


・山田(営4=文京学院女子)

練習でもジャンプを全部成功したことが一度もなくて、今回の試合では最後のところはミスしてしまったが初めて練習以上のものができたと思うのでよかった。(応援の声は)最後息が上がって疲れている時に「ラスト頑張れ」の声が支えになって最後まで滑り切れた。(点数をつけるとしたら)いつもの練習よりもよかったので80点くらいつけたいです。(スピンの仕上がりは)スピンは回転数が足りなかったりポジションの詰めが甘かったりしてレベルを取れないことが多いので今回は自分なりに数を数えて丁寧にできたと思う。(インカレまでに力を入れたことは)ジャンプは苦手意識を持つと本当に飛べないなってしまうので、先生に病は気からだよ、飛べないと思ったら本当に飛べないんだよと言われた。なので飛べる飛べると思いながらやったら自信がついて、本番でも力を発揮できたので良かった。(一番良かったジャンプ)いつもは後半のジャンプだとだいたい3.4回連続で失敗していたのを今回は最後まで飛べる飛べると思って、気持ちを最後まで持って行けたので出来るだけミスが少なくなったのもよかったかなと思う。(演技後も東洋大のメンバーに囲まれていましたが)結構盛大に、花束だったりメッセージカードだったり、毎年先輩方送ってきたので全然自分かその立場になったという実感はなかったが、時間を部活に割いてきたことも多かったので最後に見送ってもらえてすごく嬉しかった。(後輩たちへメッセージ)東洋はすごく部員の仲が良くて、仲良いからこそみんなで高め合って行けていると思うので東洋らしさを残しつつもっとレベルアップしていけるように頑張って欲しい。


・吉藤(社2=日出)

インカレっていう大きな舞台が初めてだった。朝までは全然緊張とかしてなくて、ただ楽しんで滑ろうって思っていたが、本番前に緊張しちゃって。あんまりいつもの自分の演技ができなくて。プレッシャーとか期待とかに負けちゃったというか。あんまり自分の演技ができなくてすごく悔しいって思うけど、振り返ってみるとやっぱり周りのサポートとか、部員だけじゃなくて他の学校の人も応援してくれたり、すごいありがたいことなんだなって思って。最初のジャンプと次のジャンプがすごい期待してもらっていた得意なジャンプだったが失敗しちゃって、でもそこで立て直せたのは応援があったからだと思う。悔しかったけどすごい感謝を感じた演技だった。(インカレを実感したのは)ホテルから車で来ないといけなくて、その車が出せるか出せないかの関係で、すごく早くにリンクに来た。応援とかもあって。それで早く来すぎてずっと会場にいたからその空気とか、だんだん緊張感とか伝わってきちゃって。あとは引退生の演技とかを先に見ちゃっていあから、いろいろ想いがすごいあって。でも自分の演技もあるしとか考えすぎちゃって気持ちが追いつかなかったかなって。(4年生の演技は気持ちがちがうか)もうここまで(首元)きてて我慢しててみたいな。演技前にもちょっと不安じゃないけど、4年生がすごくいい演技をしていて、自分も流れに乗りたいなとかも思っちゃって。いろんなことを考えすぎちゃったかなって思う。ちょっと落ち着いて滑れなかった。(インカレへの練習、調整は)東インカレに出させてもらって、それが終わってから新しくトリプルジャンプを入れた構成にしたのが本当に最近、1ヶ月くらい前。11月に東インカレ終わってから、11月の下旬くらいにサルコー跳べるようになった。それで曲に入れるようになってまだ3週間とかしかたってないが、お正月前からとかすごい確率上がってきて自信もついたので、そのトリプルジャンプだけじゃなくて全体的なまとめもできるようになってすごい自信もついたし、周りからも評価してよらっていたので練習はもう1年間で一番してきたかなって思う。トリプルを入れる構成は今回が初。試合で入れて、本番もしめたのは初だった。(次の目標)とりあえず今シーズンの試合はこれで終わり。2月にバッチテストがあって、トリプルジャンプ2種類を降りてとれる7級のテストがあるので、まずはそれに向けてインカレの余韻もあるけどちょっと切り替えて、今日悔しい思いをしたのをバネにして2月テストをちゃんとしっかり気を引き締めていきたいなと思う。


TEXT=望月優希  PHOTO=越塚日南