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第102回日本陸上競技選手権大会クロスカントリー競争兼第43回IAAF世界クロスカントリー選手権大会 日本代表選手選考競技会
2月23日(土)国営海の中道海浜公園クロスカントリーコース
シニア男子10km
24位 西山 30’42
DNS 今西
シニア女子8km
60位 伊東 29’31
DNS 和田
DNS 田浦
序盤のハイペースに苦しんだ西山
クロカンでの経験が伊東を成長させる
福岡県の海の中道海浜公園で、第102回日本陸上競技選手権大会クロスカントリー競争が開催された。東洋大からは男子シニア10kmに西山(総2=東農大二)が出走。出場予定だった今西(済3=小林)は足の痛みのため欠場となった。
男子シニア10kmには学生や実業団から強豪がそろい、その中で西山は積極的な走りを見せた。位置取りがカギとなる序盤には、最大高低差6mのビッグパワーヒルと呼ばれる難所があるが、西山はそれを難なく越え集団の前方でレースを進めた。1周目の2kmを5位で通過し好調に見えたが、次第にペースダウン。西山も「前半からのハイペースに対応できなかった」と振り返るように苦しい展開になっていく。レース後半に入っても追い上げることができず、24位でフィニッシュ。昨年には記録、順位ともに及ばなかったが、西山にとって今後の課題が明白となるレースになった。
女子シニア8kmには伊東(食1=順天)が出場。伊東は終始、中盤で淡々とペースを刻む。60位と悔しい結果になったが、足場が悪くアップダウンのあるクロスカントリーでのレースは伊東を成長させた。
3月には日本学生ハーフマラソンがあり、本格的に新体制となったチームの戦いが始まる。この学生ハーフマラソンでは3位以内に入ると「学生のためのオリンピック」といわれるユニバーシアードの出場権が獲得できる。「まずは個々の能力を磨き上げることを優先にしたい」と酒井監督。これからのロードやトラックでの個人の成長が駅伝で勝つための総合力につながっていく。
■コメント
・酒井監督
(出場の意図は)クロカンでの脚筋力強化と日本選手権B標準の出場権獲得。(西山選手の結果について)3位以内の入賞ができず残念だった。レース中に足の状態が良くなかったことが原因。気持ちを切り替えて状態の回復に努め次の準備に備えていく。(今西選手の欠場は)今西は外脛骨部分の痛みがあり外脛骨障害で欠場した。(新体制となったが)昨年の課題を活かしチームの総合力の向上を目指すが、まずは個々の能力を磨き上げることを優先したい。新戦力を含めた個々のカラー同士が化学反応を引き起こし、それが総合力向上につながるようにしたいと思う。
・西山(総2=東農大二)
前半は余裕を持って付いていき、ラスト勝負にならないように残り1周のところでスパートをかけようと思っていた。(レース展開は)前半からハイペースで、そこに対応できなかった。後半はかなりペースを落としてしまった。(収穫と課題は)まず、久々にレースに出場したことが収穫。練習では味わえない緊張感を味わえた。課題は、フィジカル面。まだ戦える状態に心も体もなっていないのでもっと危機感を持たなくてはいけないと思った。(これからの目標は)今後はまず、3月10日の学生ハーフで3位以内に入ること。状態を上げて4月からのトラックレースに出場して結果を残したい。
TEXT/PHOTO=両角あずさ