スポトウ｜東洋大学スポーツ新聞編集部

その日活躍した選手をお届けするスポトウが選ぶMVP。昨季逃したリーグ優勝・悲願の日本一を手繰り寄せるのは誰か。どこよりも早くリーグ戦のキーマンたちを紹介する。

番外編と称し神宮球場で行われたプレシーズンマッチからお届けする。チームは初回に先制するも逃げきれず、１対１の引き分けに終わった。今回はオープン戦から９番センターで出場を続ける松本（総１＝龍谷大平安）。

   「グラウンドの土が硬くていい感じでした」と試合後に初めての神宮球場の感触を語った松本。この日は２安打を放つ活躍を見せ、大学と高校の差を感じさせなかった。まずは第一打席。オープン戦で失敗し「基本的なところをしっかりやれるようにしたい」と反省していたバントのサインが出る。２球目、投手の前に転がすと50㍍５秒台の俊足を飛ばし悠々セーフに。持ち味を存分に生かした打席となった。続く第二打席も力強く振り抜きマルチ安打をマーク。納得の表情で試合を終えた。

    出身はちょうど時を同じくして甲子園球場でセンバツ大会を戦う龍谷大平安高校。「活躍は刺激になります。一緒にプレーしてる後輩が頑張ってるので」と遠く離れた土地でプレーする後輩たちの活躍が原動力だ。

    開幕までのオープン戦は残すところ３試合。「しっかりアピールを続けていってスタメンを掴みたい」と語る小さな巨人。そんな男がグラブに刻む言葉は＂蓋世不抜（がいせいふばつ）＂。意味は「才能が優れていて負けを知らない者」。その言葉通り東都の頂を掴めるか。この先のリーグ戦、台風の目になること間違えなし。

※学年は新年度のものです。

TEXT＝須之内海   PHOTO＝齋藤洋