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第13回岩壁杯陸上競技対抗選手権大会
4月14日(日) 八王子市上柚木公園陸上競技場
総合6位 東洋大
対抗100m予選
1組(風:+1.3)
6着 和田瑞 11"06
2組(風:-0.8)
4着 田村 10"91
3組(風:+1.5)
6着 大橋 10"93
対抗200m予選
1組(風:-0.1)
3着 伊藤 21"55 ※決勝進出
2組(風:+1.8)
6着 中澤 22"18
3組(風:+0.7)
3着 中村 21"75
対抗200m決勝(風:+0.3)
5位 伊藤 21"62
対抗400m予選
1組
4着 増子 49"51
2組
2着 松原 48"06 ※決勝進出
3組
4着 齊藤旬 49"75
対抗400m決勝
2位 松原 47"54
対抗110m障害予選
1組(風:+1.0)
5着 山﨑 14"75
2組(風:+2.5)
5着 吉藤 14"84
6着 小板橋 14"94
対抗400m障害予選
1組
2着 佐藤 52"45 ※決勝進出
2組
5着 世良田 55"94
3組
3着 杉山 53"68 ※決勝進出
対抗400m障害決勝
2位 佐藤 52"58
4位 杉山 53"19
対抗走高跳決勝
3位 片山 2m00
8位 松井 1m90
対抗走幅跳決勝
1位 津波 7m81(風:+0.8) ※大会新記録
6位 相澤 7m12(風:+2.1)
DNS 尾上
対抗三段跳決勝
7位 吉川 13m85(風:−0.2)
4×100mリレー決勝
DQ 東洋大(和田遼-松尾-中村-伊藤)
4×400mリレー決勝
2位 東洋大(川上-木立-吉津-中澤) 3'11"58
予選から決勝にかけタイムを上げた松原
津波はユニバーシアード、世界陸上を狙う
第13回岩壁杯陸上競技対抗選手権大会が行われ、男子短距離部門の日本でのトラックシーズンが開幕した。終始強風が吹きつけるコンディションの中、対抗走幅跳では津波(ラ4=那覇西)が大会新記録で優勝、主将の松原(法4=九州学院)が対抗400mにおいて2位と調子の良さをうかがわせた。
4月27日、28日に行われる第53回織田幹雄記念国際陸上競技大会(以下、織田記念)への調整として出場した津波。ユニバーシアードへの出場権がかかる大きな大会だ。「1本目で7m80から90くらい出さないと安心できない」と振り返るように今大会の1本目は7m55と決して納得するものではなかった。しかし、梶原監督は「スピードを落とす悪癖を試合の中で修正できていた」とプラスに評価した。ユニバーシアードは、8m超えの勝負になることが予想される。さらにコンディションを整え、津波が学生界最高峰の戦いへの切符獲得に挑む。
対抗400mに出場した松原は、予選を48秒06の2位で決勝へ進出した。自身の課題として「2本目である予選からの決勝が弱い」ことを挙げていた中で挑んだ決勝では、200mから300mで後続を離すがラスト100mで惜しくも競り負け2位に。それでもタイムは、47秒54と課題であった2本目でタイムを縮めることに成功した。関東インカレ(以下、関カレ)では、1年生のとき以来の400m出場、最高学年としての4×400mリレーを控える。「後輩たちをしっかりと引っ張っていく走りをしたい」と松原は意気込んだ。
また、松原はチーム全体として「出るからにはもっと勝負していかなければならない」と今大会から関カレに向けての課題を語った。「チーム内の競争を高めていけるよう主将として自分が引っ張っていく」とチームの底上げのために主将しての力が試される。関カレのメンバー選考はここからさらなる熾烈(しれつ)を極めていく。
◾️コメント
・梶原監督
(今日一日を振り返って)対抗戦の選手の方は、何人かエース級は出てないが、それ以外の選手でどこまでやれるかだった。その選手たちがしっかり走ってくれれば、チームの層も厚くなっていくというところで、ある程度期待はしていた。100mの方はちょっと不甲斐ない感じで、200mにしても本来走るべき中村が全く自分の動きができなかったというところが情けないかなと思う。400mの方は松原が1本走って2本目にまあまあの記録で走ったのが非常に収穫だった。あとの二人は足の調子が悪かったので、それなりに走ってくれればというところで出したが、もうちょっと走れてもよかったと思う。ハードルの方は400m障害は調子がよく、グラウンドコンディションがよくなくて風の向きが悪かったのがちょっと残念だったが、だいぶレースでやろうとしていることができ始めているので、次あたりに期待したいと思う。跳躍の方は津波は1シーズン最低記録7m80cm以上でいこうというところで、今日も7m81cmだった。風があったりと色々な中でだいぶファールもしなくなって最初の2本の1本がちょっと動きのところで、スピードを落としてしまうような悪い癖が出た。しかし、試合の中でそこを修正できて、いい感じの状況からの踏み切りが出来たので、そこが試合中にできるようになったのは収穫なので次の試合では8m確実に飛んでユニバーシアードの出場権を獲得したい。4継のほうは技術的なところの課題が明らかになった。そのへんを修正していきたいし、オープンで出た1年生やほかの選手もだいたい予定通りのタイムで走っている。もう少しトップ3ぐらいの選手が上手く力を出せるようになれば、一気にチームの状態も変わってくると思う。そのへんをこれからの試合ひとつひとつで修正しながらやっていきたいと思う。(次回へ向けて)練習でできていることをしっかり試合でやるということをこれからもしっかり考えてやってもらえれば、いいと思うので練習でもそのあたりを中心に見ていきたいなと思う。
・松原主将(法4=九州学院)
日本でのシーズンは今大会がはじめてだった。自己ベストに近い走りをしたかったが、天候の部分で寒かったり、風が周回レースには不向きでコンディション的には悪かった。自分の中では2本目が弱いという課題があったので今大会の目的としては、予選と決勝をそれぞれまとめる走りというのを心がけた。予選は48秒0で通って、決勝では47秒5で2本目が走れて来れたのは大きな収穫だと思う。(チーム全体の走りを見て)対抗戦にそれぞれの種目で3人ずつ出て、その中で1人決勝でたらいい感じという軽い風潮が見えた。しっかり出るからには、100mも200mも400mもしっかり勝負して行かなければいけない。オープン参加の選手たちもシーズンの入りとしては不甲斐ない記録だった。それでも今からが勝負だと思う。ゴールデンウィークが終わったら関東インカレの選考が締め切られる。この2週間でインカレのメンバーが決まってくると思うので、しっかり誰が走っても強いんだぞというチーム内の競争をもっと高めていけるように主将としてチームを引っ張っていく。(関東インカレに向けて)個人で出るのは1年生のとき以来で、2、3年生のときはマイルで出場して足引っ張ってばかりだった。先輩たちが自分の尻拭いをしてくれた形になっていた。今は4年生が自分しかいないので、今まで尻拭いしてもらった分後輩たちを引っ張っていきたい。関東インカレはトラック種目が主体となってくるのでしっかりと勝ちたい。
・津波(ラ4=那覇西)
(今大会の出場目的は)2週間後に織田記念があるので、それの調整としてうまくはまればと思い出場した。1発目が7m55で、最初で7m80とか90ださないと安心できないし、そのあと攻めることができなくなる。試合自体は、しっくりとはこなかった。織田記念ではユニバーシアードが決まる。ユニバーシアードに出場するためには8m超えの戦いになってくるのでしっかりと超えて出場権を獲得したい。(関東インカレは)学生では負けたくないし、最後のインカレになってくるのでしっかりと優勝してチームに貢献できたらいいと思う。(日本選手権は)目指すのは優勝で、8m17を超えて世界陸上への出場権を手に入れたい。
TEXT=小島敦希 PHOTO=水越里奈、両角あずさ