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2019.04.24
硬式野球

[硬式野球]ポスト甲斐野さんは俺だ‼ 河北好救援で国学大戦ドローに

東都大学野球春季1部リーグ戦・国学大3回戦

4月24日(水)神宮球場

東洋大2-2国学大


1011
東洋大
国学大

(東洋大)

村上、松澤、河北-佐藤都

二塁打:酒巻(二回)

・打撃成績

打順守備名前
(中)松本(営1=龍谷大平安)
(三)津田(総4=浦和学院)

(走)左向(営1=智弁学園)

(三)木村(営2=霞ヶ浦)
(遊)小川(法3=霞ヶ浦)
(捕)佐藤都(法4=聖光学院)
(指)山崎基(営3=愛工大名電)

(打)井奥(営3=東洋大姫路)

(走指)佐々木(営2=帝京)
(左)小峰(営4=帝京)
(一)酒巻(営3=成田)
(二)小林直(法3=八戸学院光星)
(右)飯塚(営4=藤代)

(打)芦名(総2=木更津総合)

(走右)諏訪(営3=浦和学院)


33


・投手成績

名前球数四死球三振
村上(総3=智弁学園)104
松澤(営1=帝京)38
河北(営1=浦和学院)47

圧巻のリリーフを見せた河北

ピンチを抑え、ほえる村上

攻撃にリズムを生んだ松澤

   雨が降る中行われた国学大3回戦。初回に2点を奪われるも粘り強く戦い、その後は相手に得点を許さなかった。そして八回、九回には相手の守備の乱れを見逃さず2点を取り返し、2-2の同点に。延長の末引き分けで試合を終えた。


 同点に追いついた九回、マウンドを任されたのはルーキー・河北(営1=浦和学院)。「緊張はしていた」と振り返るように失点が負けにつながる緊迫の場面でマウンドに。そんな中でも「流れを変えられるように」と強気で臨み相手打線を三者凡退に抑える好投を見せ延長へと持ち込む。

   続く十回、河北は相手打線を二者連続で打ち取るが、続く打者に死球を許してしまう。しかし、ここで幾度となく「マウンド度胸がすごい」と女房役の佐藤都(法4=聖光学院)が語るメンタルが光る。その後は冷静に打ち取り次の回へと望みをつなげた。そして、迎えた十一回。1死から右前打を許すと暗雲が立ち込め始める。続く打者には四球を許し2死一、三塁のピンチに。しかし、その後は相手打者をしっかりと抑えピンチをしのいだ。この日河北は3回を投げ抜き被安打はわずかに1本のみ。頼もしい活躍を見せた。しかし河北は「3人で終わらせるというのを意識しているので悔しい」と一言。この結果に満足することなく高みを目指している。

   初回に2点を奪われた東洋大だったがベンチの雰囲気は良かった。「雨でコンディションは悪かったが勝とうという気持ちで団結していた。点を取られた後でも追い返すという気持ちでいい雰囲気だった」と河北。チームで試合の雰囲気を作り、流れを呼び込んだ。勝ち点のかかる次戦へ「明日は任せられた以上自分の仕事を全うしたい。チームに貢献できるように気を引き締めていく」と気合十分だ。
 

   この日は再三走者を出すも本塁が遠い展開が続いた。杉本監督が「明日に向けて切り替え」と語るように気持 ちを切り替えて明日の試合で勝ち点を奪う。

■コメント

・杉本監督

両チームとも勝ちきれなかった。僕の責任だけど。相手からもらったチャンスを生かしきれない。このまま負けたら村上がかわいそうだった。初回以外はほぼ完璧だった。ピッチャーとしては良かった。松澤河北はリーグ戦でも十分通用する力はある。計算できるピッチャーになっている。負けなくて良かった。(村上について)配球が研究されていた。それがはまってしまった。それからはインコースを使いはじめて、相手が狙い球を絞りきれてなかった。去年の村上ならそのまま崩れていた。エースの自覚が芽生えてきたかな。

(打線について)ここって時に瞬発力のない打者に回ってしまっている。7番に下げた酒巻がヒット打ってくれて良かった。あそこでいいのかなとも思う。大きく育って欲しいから4番に据えていたが、まだまだ。気楽に打たせてよかった。4番は佐藤で行こうと思う。捕手、主将、中軸でチームの中心。全部背負ってもらっていいかなと。それでも佐藤は変わらないと思う。明日に向けて切り替え。負けなくてよかった。


・河北(営1=浦和学院)

ああいう展開で緊張をしたが、流れを変えられるように試合に臨んだ。良かったことは粘れたこと。最終回でヒットを打たれた後、四球でランナーを出してしまった。3人で終わらせるというのを意識しているので悔しい。今日の試合は勝ちきれずに素直に悔しいと思った。気持ち切らさずに明日の試合に臨みたい。チームの雰囲気は雨でコンディションが悪かったが勝とうという気持ちで団結していた。点取られた後でも追い返すという気持ちでいい雰囲気だった。明日は任せられた以上、自分の仕事を全うしたい。チームに貢献できるように気を引き締めていきたい。


・佐藤都主将(法4=聖光学院)

(村上について)いつもとは違う雨という中で、気持ちの持ちようが大事だったかなと。途中から配球を変えながら抑えることができた。相手も相当研究してきてると感じた。終盤チャンスを活かせなかったが、相手も同じだった。どちらかが一つとっていたら勝敗が決まっていた。終盤よりは、初回どのように試合に入るかがチームとして大事。


・津田(総4=浦和学院)

グラブを変えたのは心機一転するため。でも、雨を呼ぶグラブだったみたいですね(笑)。今はもう濡れちゃってますよ。今日の第二打席で打ったのは変化球。たぶんスライダーかな。打席打席で狙いを変えて臨んで行く形で入っていっていた。今日は結果だけ見たら引き分けですけど、内容を見たら東洋の方が悪いというか良くない形だった。また明日試合があるので今日良かった人も悪かった人も一回リセットした形で試合に臨んで、しっかりと勝ち点が取れたらと思う。


・小川(法3=霞ヶ浦)

3戦目になり、もうすでにデータがあったからある程度は分かっていた。あまりよくない流れだったが、雨による中断で悪い流れが断ち切れてよかった。お互い試合を重ねて分かってきたので、勝つためによく考えて試合に臨みたい。


・酒巻(営3=成田)

7番を打つことを知ったのは今朝。最初は戸惑ったけど、割り切った。割り切らないと打てないと思ったから。4番じゃないので打撃では大振りにならないように心がけたり、ノーステップ打法にしたり変えた。チームの為にこれからも頑張りたい。


・芦名(総2=木更津総合)

打ったのはスライダー。狙っていたわけではないけれど、井上コーチから落ちる球を狙っていけと言われていてそのイメージがあったから反応できた。(神宮初安打は)すぐに結果として残るとは思ってなかったけど、嬉しいです。メンバー入りすることが言われたのが昨日。「メンバー入れたから」という風に言われて。春のオープン戦もほとんど打席には入ってないので驚きました。今年は打撃に専念しようということで、捕手からファーストへリーグ戦開幕と同じくらいの時期にコンバートした。自分の役割を果たしていきたいと思ってるのでそこは別に。今日は負けてるところから最後2回で追いついて負けなかった。また明日しっかりと勝ちに行きたい。


TEXT=加藤勇大  PHOTO=谷口遥菜、齋藤洋、須之内海