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第103回日本陸上競技選手権大会 10000m 兼ドーハ2019 世界陸上競技選手権大会 日本代表選手選考競技会
5月20日(日)大阪市・ヤンマースタジアム長居
男子10000m
4位 相澤 28'32"42
終盤に追い上げを見せる相澤
日本選手権男子10000mが大阪で開催され相澤(済4=学法石川)が出場。カタールのドーハで行われる世界陸上選手権の代表選考を兼ねた大会だけに、実業団、大学から強豪の選手が名を連ねた。
レースはオープン参加の外国人選手が引っ張り、縦長の集団となる。相澤は中盤に位置付け、様子をうかがう。3000mを通過したあたりでオープン参加も含め先頭が8人に絞られた。相澤は付いていくことができず「躊躇(ちゅうちょ)してしまった」と振り返る。レースの終盤には追い上げを見せ2位集団に追い付くも、ラスト1周で粘り切れず4位でフィニッシュ。相澤自身も課題は「残り1周の切り替え」と言うように、悔しい結果となるも今後の道筋が見えたレースとなった。
相澤の4位という結果に「日本代表を目標に掲げて挑んだだけに悔しい」と酒井監督。今後も、世界陸上や東京五輪代表を目指す相澤から目が離せない。23日からは関東インカレが始まり相澤は連戦となるが、出場する5000mで優勝を目指す。
■コメント
・酒井監督
中盤の位置取りに課題があったが終盤にかけての追い上げは力がついたところを示してくれた。その中で最後に2位集団に追いついただけに4位は悔しい。(実力者が多数参加した今大会において4位という成績は)日本選手権の入賞は昨年の段階であれば満足できる結果であったが今回は日本代表を目標に掲げて挑んだだけに悔しい。競歩ブロックを含めて世界陸上、東京五輪の代表を本気になって掲げた。代表になるための選考会、標準記録の突破と世界陸連が定めたポイントの獲得を目指したい。学生駅伝の優勝だけを目指す考えとは異なりますが、東洋大学陸上部は東京五輪代表選出を本気で掲げていく。(今季の相澤選手の強さはどこにあるか)これまでの直向きな取り組みの積み重ねが結果に結びついてきた。主将にもなり心理面の成長も大きい。覚悟と使命感が感じられる。(終盤の追い込みは)後半もフォームが崩れずにフィジカルの強さを感じた。しかし残り400mの走りには課題を残した。(今後の見通しは)関東インカレ5000mでは優勝、ユニバーシアードでのメダル獲得を目指す。学生長距離界のエースとしての自覚を結果で出して欲しいと思う。
・相澤(済4=学法石川)
GGNの反省を生かして、前半に力みのある動きにならずに、後半も動きの良いレースを意識してた。(収穫や課題は)3000mを通過した際、前の集団に着いて行くことに躊躇してしまったことと、残り一周の切り替えが課題。収穫としては後半1人で追い上げられたことはよかったと思う。選手権なので順位にこだわった走りがしたかった。(10000m27分台の道筋は)GGNと日本選手権を通して異なるレースパターンを経験出来たことは今後のレースに活きると思う。どちらのレースも課題が見えたので修正して秋に27分台を狙いたい。(終盤の追い込みは)前半を抑えていたので離れた後も粘ることが出来た。欲を言えばもう少し早く2位集団に追いつければよかった。(今後の意気込み)東京オリンピックに10000mで出場するためには学生の大会で負ける訳にはいかないと思う。そのために関東インカレでは優勝、ユニバーシアードでは金メダル目指し秋の大会に弾みをつけれればと思う。
TEXT=両角あずさ PHOTO=長枝萌華