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東都大学野球秋季１部リーグ戦・立正大３回戦
９月13日（金） 神宮球場
○東洋大６－３立正大
タイブレークを力で押して無失点に抑えた山下雅
やはり、頼りになるのはこの男だ。タイブレーク導入後、チームで初めて登板したのは山下雅（営４＝東邦）。３点をリードしているとはいえ、前日の２失点が脳裏に浮かぶ。「監督にしっかり怒られました。今日は打たれるわけにはいかない」と奮い立たせつつ、冷静な面持ちでマウンドへ向かう。無死一、二塁で迎える先頭、根本（立正大）を初球で仕留め、まず一つ。そのまま流れに乗りたい場面だったが、次打者は四球で出塁を許し、同点の走者を背負う。絶体絶命のピンチだ。しかし、「あれは都志也のリードのせいです」とすぐに切り替え、後続を危なげなく片付けてゲームセット。持ち前の精神力できっちり試合を締めた。
そんな強心臓リリーバーが軸にするボールは直球。春のリーグ戦を終え、さらに磨きあげた。「上のステージでやることを考えて、パワーアップしよう」とウエートトレーニングを重ね、球威がアップ。「昨日のような打たれ方はしたくない」。言葉通り、前日とはうって変わったパワーピッチングで押しに押した。
「あれだけの直球が投げられるならストッパーもありかな」と杉本監督。指揮官の期待に、山下雅は「自分は与えられた仕事をするだけ。行けと言われれば行きます」と笑みをみせ、帰途に着いた。百戦錬磨のサイドハンドも、気づけばラストシーズン。「日本一」という有終の美を飾るため、力強く腕を振り続ける。
■コメント
・山下雅（営４＝東邦）
昨日、監督にしっかり怒られたので、今日打たれたらやばいなと思いながらマウンドに行った。軸にしたのは直球。昨日と同じ打たれ方はしたくなかったから。いつもは130キロ後半ぐらいだけど、140キロを越えていた。パワーピッチしようと思っていたから狙い通り。日頃からのウエートトレーニングが生きた。満塁にしてしまったけどいつもどおり冷静に、強心臓で抑えられて良かった。（監督からの期待）自分は与えられた役割で仕事をするだけ。行けと言われたところでいく。
TEXT/PHOTO＝齋藤洋
