Article

記事


2019.11.05
相撲

[相撲]インカレ4連覇逃すも団体戦準優勝!

第97回全国学生相撲選手権大会・2日目

11月3日(日) 堺市大浜公園相撲場


団体戦Aクラス 準優勝


(Aクラス優勝8校決勝トーナメント)

決勝

東洋大

1対4

日大

○干場

すくい投げ

●石岡

●重松

引き落とし

○宮崎

●羽出山

押し出し

○イエルシン

●大塔

押し出し

○沢田

●深井

下手出投げ

○川副



団体戦準優勝を果たした東洋大

力強い突きを見せる重松

4年間の集大成を見せた深井

干場は先鋒としてチームに勢いをもたらした


 全国学生相撲選手権大会(以下、インカレ)2日目は団体戦が行われた。4連覇がかかった大会だったが、東洋大は惜しくも決勝で敗れ準優勝に終わった。

 

 インカレ団体戦の予選を3位で通過した東洋大。決勝トーナメント初戦の相手は拓大だ。油断できない相手だったが、副将の大塔(総2=明徳義塾)が突き落としで勝利し準決勝進出を決めた。準決勝は同志社大相手に干場(法2=金沢市工)、重松(法4=金沢市工)、羽出山(法2=足立新田)と3連勝し勝負あり。見事決勝進出を決める。

 

 優勝候補の近大や日体大が準々決勝や準決勝で敗れる予想外の展開のなか、決勝進出を果たした東洋大。4連覇がかかる決勝の相手は日大だ。会場が緊張感に包まれるなか、決勝戦が始まった。先鋒は昨年1年生ながら団体戦のメンバーに選ばれ活躍した干場。頭を怪我しながらも強く当たりに行き、相手の押しにも負けずすくい投げで勝利。「先鋒としてチームに流れをもってこられた」と振り返った。この流れに乗りたい東洋大だったが、二陣の重松が引き落としで敗れ、続く中堅の羽出山も土俵際に追い込まれ押し出されて敗戦。その後も流れを取り戻せず、副将の大塔が押し出され勝負あり。大将の深井も下手出投げで敗戦し4―1で2位に終わった。

 

 準優勝という素晴らしい結果だが、優勝を逃し「悔しいの一言に尽きる」と羽出山。大塔も「2位なので悔しい」とこの結果に満足していない。大学入学以来優勝し続けていた4年生の二人も悔しさをにじませたが、重松は「悔いなくやれた」とインカレを振り返った。深井は大学4年間の経験を「一つ一つが成長する糧だった」と語った。連覇は3で止まってしまったが、東洋大は気持ちを新たに練習に取り組んでいく。干場が「来年こそは優勝したい」と言うように、来年王座に返り咲く東洋大が見たい。



■コメント

・濱野監督

良くやったと思う。連覇というのはいつかは途切れるし、そういう意味では今回の準優勝という結果は来年につながる結果だ。1年を振り返って団体戦2位が多くて、3位もあって、昨年は優勝が多かった分来年にもつなげられる結果で良い1年だったんじゃないか。やっぱり連覇というの難しい。人が変わっていくのだから。学生も大会がこれで終了したわけだから、次は進路だね。進路に向けてこれからはしっかりと考えて行動してほしいと思う。


・重松(法4=金沢市工)

(インカレを終えて)これが運命だったかなと思う。(個人戦も団体戦も)悔いなくやれたかなと思う。(最後の団体戦だったが)正直今年優勝できなくて悔しい思いがあって今日のぞんだが、このような結果に終わってしまった。でも、やり残したことがあったかと言われれば無いと思う。このチームでやれてよかったと思う。(後輩たちへ)まだ今後があるので自分の相撲を磨いて頑張ってほしい。(天皇杯へ向けて)しっかり稽古して頑張りたいと思う。


・深井(法4=金沢市工)

今日負けた事が嫌い。大学4年間を振り返ったらきつくもあり大会で勝つ喜びもあり両方味わえた4年間だった。4年間の思い出は全部。全大会、全試合得るものあったし自分的にはその一つ一つが成長する糧だったと思う。(後輩に伝えたい事は)自分らが優勝する事ができなかった分、後輩らには優勝してほしいと思う。自分たち引退したけどまだ稽古いるので下から持ち上げてしっかり鍛えたいと思う。(4年間の感謝を伝えたいのは)親。監督、コーチ、チームメイト、これまで周りにいてくれた人全員。OBもそうだしどれだけ支えられてきたか言葉に言い表せれない。一番は親かな。大学まで行かせてもらって感謝している。


・大塔(総2=明徳義塾)

(試合を振り返って)2位なので悔しい。(インカレの団体戦は)最初は緊張していたが、決勝トーナメント上がったくらいで調子が良くなってきて乗っていた。最後は負けてしまって悔しい。(拓大戦で勝利決めたのは)本当にうれしかった。団体で今まで活躍していなかったので、やっと活躍できて嬉しい。(個人戦は)もともと決勝トーナメントまで行ったら近大の谷岡さんだったのでそこが勝負だなと思っていた。僕は団体戦の方が頑張りたかったので個人戦はまぁまぁかなという感じ。(このメンバーでの団体戦は最後だが)今の4年生の深井さんや重松さんと今後できないのは寂しいし、来年2人抜けて不安なところはあるが、来年また頑張りたい。(今後は)これからもっと練習を頑張って来年のインカレは優勝できるように頑張る。


・羽出山(法2=足立新田)

(インカレを終えて)悔しいの一言に尽きる。(初のインカレは)昨年は先輩方が強くて自分は1年生では出れないと思っていたので、そのかわり来年は出れるなと思っていた。2年になったら頑張ろうと思っていたがこのような結果で悔しい。(中大戦は強敵にも勝ったが)予選の1回戦目で内容はあまり良くなかったが、体が動いていたので今日は調子がいい日かなと思っていた。しかし、その後は情けない相撲ばかりとってしまった。(このメンバーは最後だったが)今の4年生はやはりインカレ3連覇していて他の地方大会も優勝を何度もしている先輩なので今年は地方大会も優勝一度もなくせめてインカレくらいは優勝して先輩たちを胴上げしたかった。(今後は)とても悔しいが自分たちの何倍も何十倍も4年生の方が悔しいと思うので、来年絶対優勝して先輩方に良い報告ができるようにこれからもっと練習して頑張っていきたい。


・干場(法2=金沢市工)

(今日の試合をふりかえって)1試合目で自分の相撲が取れなくてそこから切り替えてあとの相撲が取れたので良かったと思う。(先鋒について)自分のポジションが先鋒だと思うので初戦以外は流れを作れたかなと思う。(団体の4年生について)重松さんは高校からで深井さんは中学から一緒で最後の団体戦となるのは寂しい。だからこそ優勝して胴上げをしたかったと本当に思った。2人はずっと頼れるお兄ちゃんって感じだ。(決勝戦について)相手の石岡君は小学生の時からずっと全国で上位の方にくる選手で中学校から今年の十和田大会まで連敗していた相手にやっと勝てた。先鋒としてチームに流れをもってこれたと思う。(次に向けて)来年は強い先輩達4年生がいなくなって3年と2年のチームになると思うので、同級生3人がメンバーに入って少しでも上の学年が楽にできるようにポイントを取って来年こそは優勝したい。


TEXT=吉留奈津 PHOTO=仲宗根優介、廣瀬璃子

第67回東日本学生相撲新人選手権大会
第67回東日本学生相撲新人選手権大会
第67回東日本学生相撲新人選手権大会
第67回東日本学生相撲新人選手権大会