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第65回関東学生剣道新人戦大会
11月24日(日)東京武道館
1回戦 シード
2回戦 〇東洋大 7ー0 電通大
3回戦 ●東洋大 3ー3 日大(本数差敗退)
大将としての風格を感じさせた真野
執念を見せた田中
東京武道館で第65回関東学生剣道新人戦大会が開催された。1、2年生のみが出場できる今大会でシードの東洋大は2回戦を7-0で完勝。続く3回戦では日大に3-3と競った試合を展開し、最後まで攻めの姿勢を貫くも本数差により敗れた。
シードのため2回戦からの出場となった東洋大は電通大と対戦。気迫のこもった試合で先鋒・栗原(ラ2=前橋育英)、次鋒・徳川(ラ1=三養基)が二本勝ちで勝利を収めると続く選手たちも勢いづき大将・真野(法2=九州学院)まで全員が勝利。7ー0と相手に1勝も許さず圧倒的な実力を見せつけた。
3回戦の相手は強敵・日大。先鋒が二本負けとなるも、続く次鋒の徳川が激しい打ち合いを制し勝利を収める。しかし、その後は相手の激しい攻めに押され1-3と負けたら後がない状況になってしまう。その緊迫した場面で登場したのは三将の齋藤(文2=東海大付浦安)。果敢な攻めで相手の隙を誘い出し一本勝ち。後続へ勝利の望みをつなげた。続く副将・田中(文2=前橋育英)は試合序盤に一本を奪われ危うい展開に。このまま敗退かと思われたが田中は始終攻めの姿勢を崩すことなく攻め小手を奪取。執念をみせた。チームの勝利のためにもう一本が欲しいところだったがそのまま試合終了、引き分けに終わった。
本数差によりこの時点でチームとしての勝利はなくなったが、大将・真野は監督の「勝って楽しめ」という言葉を胸に試合に臨んだ。「みんなが安心出来るような大将でいたい」と語った真野はその言葉通り盤石な試合ぶりを披露。上段の構えから振り下ろされる豪快な打ちで一本を奪うと、立て続けに面を奪い取り二本勝ち。大将としての風格を感じさせた。
3-3と接戦にもつれこませたものの本数差により敗退と、一本の重みを痛感した結果となった今大会。しかし、板原監督が「なんとか勝ってやろうという気持ちが出た」と選手たちを評価するよう、勝利に対する執念を感じさせる試合が多くみられた。この経験は来年の新チームへの大きな糧となるだろう。冬場の厳しい稽古を越えさらに成長した剣士たちに期待だ。
■コメント
・板原監督
(この大会を振り返って)2年生中心のメンバーになったがみんなでチームワークを大切に挑んだ。しかし、結果は本数の差で負けてしまった。いいところは気持ちが負けていないという所で、なんとか勝ってやろうという気持ちが出た。そこはいい所だと思う。(新チームの雰囲気は)今も、前のチームもそうだがやっぱりチームワークがすごくいいのでそこを重視しながらこれからも一戦一戦やっていければなと思う。チーム自体は93名の部員でみんな切磋琢磨しながら選考して選手も決めている。みんな仲間意識も強くチームワークを取れるようにやっています。(目指す目標は)やっぱり団体戦で全日本優勝。それが一番の目標ですのでそこは通して行きたいと思います。(次回に向けて)女子の新人戦が来週あって、その初戦の相手が優勝常連校の筑波大なので、そこも強い気持ちを持って挑んでいきたい。
・真野(法2=九州学院)
(今大会の振り返り)今大会は1試合目は勝てる相手だったのでみんな自分の力を出しつつ次の試合につなげることができたので1試合目はとてもよかったと思う。2試合目はそんなに実力差がない相手だったが、少しの差がスコアに大きく出てしまった。(監督からのアドバイス)1試合目は思いっきり行け。2試合目は勝って楽しめと言われた。(大将として意識した事)できるだけ大将としてみんなが安心出来るような大将でいたい。どのような結果でも自分に回したら大丈夫、安心できるような大将でありたいと思う。(次回に向けて)4年生も最後の大会になるので良い結果をみんなで残せるようにこれからも練習を頑張っていきたい。
TEXT=加藤勇大 PHOTO=友寄慈温