Article

記事


2019.12.05
アメフト

[アメフト]最終戦で見せた逆転劇!1部昇格の夢は次世代へ

2019年度関東学生アメフト秋季リーグ戦

12月1日(日) 学習院大学目白キャンパス

○東洋大26ー21成城大


第1Q第2Q第3Q第4Q
東洋大1426
成城大1421



1部昇格の夢は次の世代へと受け継がれた


TDを決め仲間と喜び合う小林(中央)


宮﨑は来年も司令塔としてチームに残る


チームを引っ張り続けた木村主将



※掲載が遅れまして、誠に申し訳ございません。


 リーグ戦を締めくくる最終戦で成城大と対戦した。3Qまで優位に試合を進めていたが成城大の反撃に遭い、一時は逆転されてしまう展開に。しかし、QB宮﨑(ラ3=明学東村山)が土壇場でタッチダウン(以下、TD)を決め26ー21で勝利、笑顔でリーグ戦を終えた。


 試合開始早々に、ゴールライン目前まで攻め込まれるピンチを招く。ここは守備陣の司令塔、LB村田(社4=正則)を中心になんとか持ちこたえ失点ゼロで切り抜けた。2Qに入ると、宮﨑のロングパスに反応したWR小林(ラ1=足立学園)がレシーブした後に、成城大ディフェンスを振り切り鮮やかなTD。トライ・フォー・ポイントのキックは失敗したが、6ー0と東洋大が先制した。


 最終戦ということで両校のベンチにはたくさんの人が駆けつけ、応援で盛り上げる。その声に勇気づけられるような形で、選手たちは後半戦に挑んだ。3Qが始まって約3分が経過したところでWR木南(法1=海陽学園)が、俊足を生かしたTDを決めリードを広げた。しかし、3Qで2本のTDを奪われじわじわと点差を詰められる。東洋も木南の再びのTDで20点に到達するが、成城大の追い上げムードが強くなっていった。最終Q、ついに成城大に3本目のTDを決められ20ー21で逆転を許した。このまま終わってしまうのか、焦りも生まれていったが東洋大は最後の意地を見せた。オフェンスの司令塔、宮﨑が自らのランプレーでもぎ取ったTD。オーバーセレブレーションを取られつつも、見事逆転に成功した。それ以降点が動くことはなく、26ー21で試合終了。4年生最後の試合を勝利で終えた。


 OL、DL木村(ラ4=千葉北)は、キャプテンとして1年間チームを率いた。4年生が口をそろえて同期への感謝を口にするのは、寡黙だが真摯に打ち込む木村のつくるチーム故か。木村は後輩たちに向けて「悔しさを忘れずにやってほしい」と1部昇格への望みを託す。リーグ戦を通して4年生のつくる土台の上に、宮﨑を筆頭にルーキーの小林や木南の躍動があった。彼らには確実に4年生の魂が受け継がれているはずだ。東洋大アメフト部VIKINGSの挑戦は、この先も続く。




◼️コメント

・西村コーチ

最初先制を取ってキックはミスったけどTDを取れて、第3Q始まってもうちが加点できて点数でリードするいい流れかなと思ったけど、やっぱり向こうも意地があるだろうから取って取られてシーソー的にしんどくなって挙句には向こうに逆転の1点差を許すのは、もともと競っている相手だと思うしこっちが後半に入って1本取って2本差になったら心の緩みがどこかあったのかもしれないけど、どこかで受けてしまう気持ちがあったから最後追い付かれるまで逆転されるまでいったのかなと思うゲームだったが、最後勝ちたいという気持ちと最後4年生の木村をなんとか下級生が勝たせてあげたいというふうな気持ちがあったからこそ、最後宮﨑がしっかりと走り込んで逆転のTDをしてくれたことが良かったと思う。3年生の宮﨑がずっと今年1年間オフェンスを引っ張ってきて、最後4年生に餞のTDの逆転をプレゼントできて試合に勝つことができたから、良かったかなとは思う。(木村主将が率いた今年のチームは)もともと寡黙というか信頼は厚いけどなかなか言葉に表れないような態度で引っ張っていくような感じだったから、結構同期の奴らも言いたい奴らがたくさんいたりしてまとめるのが難しかったかもしれないが、最後の最後はやっぱり信頼があるから一丸となって付いていってくれて勝利に結び付いたというか、1年間の締めくくりとして3勝4敗でリーグ戦としては残念な戦績かもしれないが、最後勝って終われるというふうなところまで持ってこられたことが良かったのかなとは思う。(今年は下級生の活躍が目立ったが)正直なところ去年の卒業生がタレントぞろいだったからどうなるのかなと思ったが、今年入ってきた1年生の小林にしても今井だとかラインで出続けた後藤だとか、結構1年生が穴を必死で埋めてくれたことによって欲しいパズルがそろって、なんとかシーズンを乗り切れるようなきれいなパズルが完成してシーズンを乗り越えることができたので非常に良かったとは思う。(4年生に向けて)4年間おつかれさん、ということで。本当に東洋大学のアメリカンフットボール部というのは2部リーグのチームであり推薦もないような一般部であるにもかかわらず、週6の練習を本当によくやっていると思う。推薦のある体育会とか同じくらいの練習量をすごくやっているからその部分にかんしては、文句も言わずというかチームを引っ張ってくれたことがやっぱり感謝でしかないと思うし、その後ろ姿を見た3年生以下が俺も頑張ろうというふうにしてまた次につながっていくといった意味合いで、ちゃんと歴史をどんどん上書きしながらつくってくれていることがうれしく思う。


・OL、DL木村主将(ラ4=千葉北)

最終節ということもあって1年間の集大成を見せつけたいという気持ちで臨んだ。自分としてはこれまでVIKINGSで4年間やってきたものを全部出し切って、感謝を伝えたいという気持ちも強く持って臨んだ。ゲームとしては結構僅差で厳しい展開もあったが、全員が諦めないで戦えたのでチーム力だと思う。最終的にオフェンスが取ってディフェンスが守って、僅差で勝てたので笑顔で最終戦を終われたので良かったと思う。(リーグ戦を通して)結果3勝4敗で目標としていた1部昇格には届かなかったので、結果としては良くないがこの悔しさを来年忘れずに結果につなげてほしいと思う。(4年間を振り返って)本当に部活漬けの毎日だったのでここで引退というのが想像つかないが、残りの生活をしっかり過ごしていきたい。(同期に向けて)1年のころから苦楽を共にしてきていいメンバーに恵まれたと思っているし、4年目で自分が主将になったときにあんまり引っ張れなかったのに周りがサポートしてくれて、ここまでできたので同期には感謝しかない。(後輩に向けて)後輩はまた来年から1部昇格に向けてのチャレンジがあると思うので、ここで試行錯誤して今年の悔しさを忘れずにやってほしいと思う。


・SF足立(ラ4=横浜隼人)

(4年間を振り返って)結果的には楽しかったが、目標の1部昇格にいけなかったのがすごい悔しいしその悔しさを次の後輩たちがまた1部昇格を果たしてくれたら、すごくうれしいかなと思う。(同期に向けて)本当に感謝しかなくて結構ちゃらんぽらんだった自分だが、それを一緒に支えてくれて私生活でも濃く一緒に生活してくれたので、すごい感謝でしかない。(後輩に向けて)あと1年間つらいことだったりとか、2年3年あるやつもいると思うが頑張れば必ず結果は付いてくると思うので、その頑張りをずっと継続してリーグ戦まで頑張ってほしいと思う。


・LB三谷(法4=安田学園)

やってきたことが出せたかなと思う反面、やっぱりちょっとけが明けなのでもうちょっと出せたかなと思う部分もある。ナイスゲームだったが自分のなかではもっとできたかなと思うところがある。(4年間を振り返って)大変というのと、楽しかったなと一番思う。本当にいいメンバーに恵まれて自分ははっちゃけるタイプなのでそこを支えてくれた方々がたくさんいて、いいメンバーに恵まれたと思う。(同期に向けて)大好きです!以上です。


・RB磯谷(ラ4=刈谷北)

チームとして勝つことができて最後っていうのもあったので白星で終わることができてすごく良かったと思うし、後輩に伝えられたこともあったかなと思う。自分としては、キックでメインで試合に出ていたので、まあタックルは出来なかったですけど自分の役割は果たすことが出来たのかなと思っている。(4年間を振り返って)すごくきついことがたくさんあって、辞めようとかと思ったこともあったが同期がこの同期だったから最後まで居続けられたと思う。同期はみんな優しくて馬鹿で、良い仲間でした。(主将の木村選手は)めちゃめちゃチームを引っ張るのがうまいんですけど、考えるときはめちゃくちゃ考えてその中で自分の役割を果たせるやつだから自分は頼りにしていました。(後輩へメッセージ)気負わずに楽しんでほしい。


・DB、K吉原(社4=野津田)

(4年間を振り返って)1年の最初のころはあんまり試合に出られなくて、練習のモチベーションとかもあまり上がらなくてもうやめたいなと思うときも何回かあったが、まず試合に出て結果を残してからやめようと思っていたので、そうやって試合に出て結果を残したりということを頑張ってやっていたら気付いたら4年生になってたなという感じ。(同期に向けて)みんな違う道に進むと思うがやっぱりこの4年間でいろんな辛いこととか楽しいことというのを共有してきたので、そういったことをたまには思い出して一人一人が道を進んでいくが、それを思い出しながら頑張ってほしいなと思う。(後輩に向けて)後輩のなかでは例えば宮﨑とか天野とか1年生だと木南とか小林とかっていうのが結構活躍してきているので、自分たちの代で果たせなかった1部昇格を達成してほしいので頑張ってください。


・RB飯澤(ラ4=伊奈学園総合)

僕は大けがを2度ほどしていて正直プレーでチームに貢献というのはあまりできなくて、今回なんとかスタイルして少し出させていただく形で、その形でもチームを支えていける影役者かもしれないが支えていけるということが4年間で学ぶことができた。(同期に向けて)本当に4年間けがした自分を、一回辞めようとしていた自分を止めてくれて本当にありがたいです。今まで本当にありがとうございました、と。(後輩に向けて)僕はたぶん後輩にはプレーで見せることはできなかったと思うので、今年1部にいけなかったのでみんなには本当に頑張ってもらって頑張ってほしい。


・OL、LB村田(社4=正則)

(4年間を振り返って)アメフトだけしかやってこなかったのでアメフトがすごい濃い4年間だったのかなと思うが、すごい頼りがいのある後輩たちが入ってきてくれて自分は今ディフェンスの司令塔というポジションをやらせてもらっているが、大事なポジションを安心してやれるようなそんな後輩たちがいてくれるので、すごく幸せな4年間だった。(同期に向けて)1年生のころ自分はけがをしていてそのときでも同期がずっと支えてくれていて、その同期が周りで活躍していて自分も負けてられないなという踏ん張りにもなったし、同期とこう4年間できなくなるのは寂しいけど、幸せな4年間を一緒に過ごしてくれてありがとうと伝えたい。(後輩に向けて)自分たちが達成できなかった1部昇格に向けて、本当に1部昇格できるポテンシャルはあると思っているので宮﨑、松野、関根、天野、安達、馬庭、森の3年生全員が力を合わせて下級生を引っ張って、来年は1部昇格を見たいなと思う。


・OL、DL齋藤(総4=駿台学園)

チームとしてはシーズン最後の試合というところでしっかり勝って、父兄の方や支えてくださったスタッフの人たちにしっかり恩返しをしようということでみんなで一致団結してできたと思う。自分自身としては、もちろん4年で最後の引退試合ということで自分の出せる力をすべて出し切ろうということでやりました。(4年間を振り返って)中々チームに貢献できないなっていうのがずっと常にあって。自分の同期とかは結構試合で活躍しいたり成績も良かったのでどうしても見劣りしているところがあって、4年間通してずっとチームに貢献したいと思っていた。思い返してみると、結構あっという間な4年間だった。1年生のときは長いなって感じていたけど、どんどん学年を重ねるごとにすぐ過ぎ去っていって後悔している暇も無いような、そんな感じでした。同期はいつもみんなで一緒になって部活終わって帰ったりだとか一緒に馬鹿やったり常に一緒だった。休みの日にどこかへ出かけるときもだいたい同期と一緒だったりして、それくらい常に隣にいた存在だった。(後輩へメッセージ)自分の納得のいくプレーだったり、自分の納得いくまでしっかり後悔せずにやり切ってほしいと思う。納得のいくようなアメフト人生を送ってほしい。


・OL、DL安田(法4=高島)

最終戦でみんなの考えていることは勝つことだったので、最終的にそれが叶ったので良かった。自分としては、オフェンスに関しては最終戦でもうちょいドライブをやりたかったがそこがうまくいかない部分もあって、最終的には全員に助けられたかな。ディフェンスは結構4年生も多くて活躍している選手もいたのでそこに対しては力になれたし力になってくれて全員でやってこれたかなと思う。(4年間を振り返って)長くて濃かった4年間だった。同期は良い友達だと思う。(期待している後輩は)それは全員なんですけど特に僕のポジションのラインは、毎日一緒になって練習してきたポジションなのでそのラインの人たちにはでっかくなって強くなってほしい。


・QB宮﨑(ラ3=明学東村山)

4年生最後の試合だったので、勝って終われて良かったなと思う。(逆転のTDは)意地というかプレーに必死だったので、必死にやって最後はセレブレーションしてペナルティを出ちゃったけど、自分としてはああいうプレーができて良かったなと思っている。(4年生に向けて)本当に自分が1年生のときの2年生だったので可愛がってもらったし、自分はめっちゃ生意気だけどそれでもずっと面倒見てくれていたので感謝しかない。(今後に向けて)自分は今年からQBとしてチームを引っ張るということをやっていたので、やることは変わらない。でもチームとしてどういうふうに持っていくかというのは変わってくると思うので、そこだけ同期とよく相談して進めたいと思う。


・WR小林(ラ1=足立学園)

最終戦で4年生と最後の試合で、4年生のために試合に勝つっていうのを目標にしていた。それを達成できたこともそうだし、自分としてもTDを取れたことは今シーズン色々やってきたことがつながって良かった。(TDを振り返って)いつも通りだが、宮﨑さんがドンピシャのところにボールを投げてくれて自分は練習通りのことをしたらTDにつながった。自分が今日の勝ちに貢献できたという面でうれしく思う。(新チームに向けて)オフェンスとしては4年生がいるのがラインしかいなかったがそのラインはオフェンスにとって重要なポジションであるのでそこが抜けてしまう。チームとしてはパスユニットはこのまま残るのでラインを強化して1部昇格をずっと目標にしているのでそこを目指して頑張っていきたい。



TEXT=稲村真織 PHOTO=川口朋珠、稲村真織