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2019.12.28
サッカー

[女子サッカー]幾度も好機つくるも得点奪えず大体大に0-1

第28回全日本大学女子サッカー選手権大会 3回戦

12月28日(土) 三木総合防災公園第2球技場


東洋大0ー1大体大



<出場メンバー>

▽GK

今井佑香(食1=常盤木学園)

▽DF

久保真理子(食3=浦和LY)

山幡あや(食4=常盤木学園)→72分 佐々木葵(食2=花咲徳栄)

出来村亜美(食2=飛鳥)

▽MF

鈴木陽菜(食1=JFAアカデミー福島)

林みのり(食2=大商学園)

常田麻友(食3=大商学園)

山本麻裕(食1=ちふれユース)→59分 澁澤光(食2=常盤木学園)

大島彩香(食4=久喜)

▽FW

大内梨央(食3=常葉学園橘)

塩谷瑠南(食2=前橋育英)→76分 牛久保鈴子(食2=作陽)


左サイドから果敢に攻める大島


体を張った守備で貢献した山幡


 途中出場からチームを活性化させた佐々木

 

 第28回全日本大学女子サッカー選手権大会(以下、インカレ)3回戦が行われた。今季の目標のメダル獲得をかけた大一番の相手は関西の強豪大体大。終始試合を優位に進めるも0-1の結果に終わり涙をのんだ。


 東洋大ボールで始まったインカレ3回戦。開始直後は相手のプレッシャーに苦しめられ左サイドから攻め込まれる。GK今井とDF陣が中心となりボールを回し始める。18分に右サイドでボールを受けた出来村がまず塩谷へとパス。続けてクロスを大内がシュートを打つがゴールとはならない。勢いに乗った東洋大は塩谷、常田麻の連携から大内がシュートするが真正面。この試合キャプテンマークを巻いた山幡がオーバーラップをし果敢に攻撃に参加していく。両チーム得点を生み出せないままハーフタイムを迎える。


 後半開始早々FKを獲得、林がヘディングで合わせるが枠の外。55分、一瞬の隙を突かれ失点。その後何とか追いつこうと必死に食らいつく選手らに焦りの色が見え始め、パスミスやトラップミスからボールを失う場面が増える。だが、72分に交代で入った佐々木が持ち前のスピードでチャンスを演出する。ATには佐々木が左サイドからドリブルで中に入り込みラストパスを出すがつながらない。守りに入った大体大の壁を崩せないまま試合終了を告げるホイッスルがピッチに鳴り響いた

 

 目標としていたメダル獲得まで一歩及ばず無念の敗退となった。この試合が学生生活最後の試合となった大島は「悔しいという言葉じゃ表せない」と振り返る。4年生に対して戸田監督は「東洋大学を選んでくれたことはとても感謝している」と述べた。目標としていたメダル獲得は成し遂げられなかった。しかし、4年生の残したモノをさらに大きくして来季こそは日本一を目指す戦いに注目だ。



■コメント

・戸田監督

終始ボール握れてましたしチャンスも数多く作れていたが、結果が全てのトーナメント戦で1点が遠かったという印象。ハーフタイムに後半の15分は相手がやり方を変えてくるかもしれないから失点をしないセーフティーなプレーで行こうという話をして送り込んだが、後半始まって15分以内に1点入れられてしまったところで選手たちが焦りを感じてその後のプレーの精度が少し落ちたのかなという印象。(卒業する4年生に関して)4期生になるが、まず数多くある大学の中から東洋大学を選んでくれたことはとても感謝しているということが1つ。もう1つは、山幡と大島だけがピッチに立っていてそのほかの6人はピッチに立てないような状況だったが、本当に自分がチームにどうすればプラスに働くのかということを悔しさあるなかでそこを押し殺して率先して行動してくれたのはとても素晴らしい年代だったなと思う。(来季に向けて)今シーズンは最低限メダルということを目標にやっていたが、昨年同様あと一歩のところで東京に戻れなかったっていうところがあるので、そこをチームで常に自問自答というか、なぜ戻れないんだ、なぜメダルを取れないんだということを日々意識した意識改革というのを全員でやっていきたい。



・大島(食4=久喜)

悔しいという言葉じゃ表せない。このチームで最高の仲間とスタッフと戦って自分たちのサッカーで負けるはずがないと思っていたし西が丘戻って結果で恩返しするしか考えていなかった。(4年間を振り返って)自分は1年生の時から試合に出させてもらい1年生の時からインカレの舞台に経験させたりしてもらって自分が入ってきた時には1部の舞台でやらせてもらって恵まれた環境でやらせていただいてそういうのは全部今までの先輩方が作ってくれたおかげ。(一番成長した部分は)よりサッカーの深い部分を教えてもらうことができて今まではただボールを蹴っていることが楽しいという感じだっだがサッカーを深く知っていろんな戦術とかに触れてみてこんなに深い、サッカーっておもしろいということを気づかせて学ばせてもらった。サッカー以外の部分で言ったら社会へ出てなにが必要がとかこのチームのコンセプトである「サッカーを通じて円滑に社会に結びつける人材になる」という面でも監督を中心にいろんなことを教えてくださってその部分でもミスもしたがその分気づくことも多くてそれは成長できたことだと思う。(4年間で思い出に残っている試合は)関東リーグの浦和LYとやった後期の試合でその試合までずっと負けが続いていて主力のメンバーがユニバーシアードでいなくてそれでもこれ以上負けたらやばいという時に本当の意味でチームがまとまって自分たちのやること信じて貫き通して勝てたことが自信にもなったし、転機だったと思う。個人的にはおとといの試合で点を決めれたことがうれしかった。(後輩に向けて)本当にくせが強くて世話の焼ける後輩だったが本当に個人的にも全体を見た時にも支えてもらって自分たち4年が引っ張ったというよりは下が支えてくれたの方が強くて本当自分たちが成し遂げられなかった優勝を成し遂げてほしいと心から思う。


・山幡(食4=常盤木学園)

今回の試合を難しくしてしまったのは、チャンスがいっぱいあったなかでそれを決めきれなかった自分たちがいけなかったところが1番の要因だと思う。相手がチャンスを決めて自分たちは決めきれなかった。(監督からの指示は)相手が蹴ってくる戦術だというのは事前に入っていたので、そこを蹴らせないようにプレスをかけていくというような対応と、自分たちがボールを保持してやっていこうというプランで入っていった。(選手間では)自分たちの中でも、いつも通りボールを保持してサイドを崩して相手を見ながら攻めていくというのは全体で共有しながらやっていった。(東洋大で過ごして)東洋で得られたものというのは多くあったので、ここに来なかったら経験できなかったことも沢山あって、インカレも自分たちは運良く先輩たちのおかげもあって4年連続で経験できたのでここに来れたのは自分にとって大きな財産になった。同期はここでサッカーを続ける人と就職する人で分かれるが、高校や中学では多くて3年間しか一緒にできないので貴重な大学で4年間長くやれた仲間というのはすごく大切なので今日で終わってしまうのはすごく寂しいが、その中でいろいろ喧嘩もしたのでその絆はこれからも大切にしたい。後輩は目標であるインカレ優勝を能力とかを見ていても思うので、そこは東洋の横断幕にもあるように"謙虚に、真摯に"しっかり歴史を刻んでほしい。(卒業後プロチームに進むにあたっての意気込み)プロチームにいけるのはこの東洋大でお世話になった方や一緒にやってきた仲間、スタッフの方々のおかげだと思うし、これまで経験した事をそこでは生かせるようにするのと、また新たに挑戦していこうという気持ちは絶対に忘れずにやっていきたい。


・佐々木(食2=花咲徳栄)

相手も一昨年のインカレの3位決定戦で0-1という結果で負けてて自分たちも去年西が丘に帰れなくて今年は帰りたいという思いでチーム一丸となって全員で準備して個人としても限られた時間の中で絶対自分が入った時には自分が点を取ってチームを勝たしてあげるというのは感じてやっていて、チームとしても入りは結構良かっただけに簡単なミスで失点してしまったことがすごい悔しい。(相手について)分析では蹴ってくるチームということでディフェンスラインの準備もしていてその通りできて、粘り強くやってくるなという印象だった。それで自分たちが最後決めきれなかったなって印象。(4年生について)最初チームが始動した時は去年の先輩に比べてまとめるっていう感じの学年ではなかった。でも、最後の大会に行くにつれて4年生8人が学年としても少ない中で何かを残したいというのが伝わってきて、絶対西が丘に連れていきたい、一緒に行きたいという思いがあったが最後自分たちの詰めの甘さで連れて行けなかったことはすごい悔しい。(来季に向けて)この試合を忘れてはいけないし、自分としても最後20分ぐらいでた中で、チームがピンチになってしまうようなミスもしたけど、思い切っていけた部分もあった。最後のシュートで決めきれなかったことが今の結果になっているわけだから今の試合で出来なかったことを絶対忘れないで、来年はインカレに帰ってきて3回戦突破を2年間できていないのでここを突破して西が丘に帰って日本一をとりたい。



TEXT=友寄慈温 PHOTO=谷口奏生、渡部穂乃花、廣瀬璃子、牧田のどか