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再び頂を奪取するためには何が必要なのか。公式戦全試合に帯同、オープン戦にも足繫く通ったスポトウ記者が来年度の活躍が期待される各学年の投打のキーマンを紹介する。
第４日目はルーキーイヤーの昨年は目を見張る活躍でチームの勝利に貢献した岡崎心（営２＝帝京）だ。活躍を期待された今年は怪我に泣いたバットマン。勝負の３年目にかける思いとは。
「高校は不完全燃焼だった。でも、神宮は慣れてますから。結果を残したいです」。入学直後から類まれなる打撃センスで安打を量産した岡崎。どんな投手が相手でも、どんな体勢になろうともヒットゾーンに打球を運び続けチームに勝利をもたらしていた。今年度もその活躍を必ずや見せてくれる。そう思いオープン戦に足を運ぶがそう甘くはなかった。指名打者候補として右打ちの山崎（営３＝愛工大名電）と併用。さらに監督の口からは「１年生と比べたらどっちがベンチに入るかなんて分からないよ」と発破をかけられた。しかし２年生として結果を出し、上級生への弾みを付けたかったが天才打者の右肩が悲鳴を上げた。
”関節唇損傷”。岡崎から見て４代上に当たる飯田（H29年度営卒＝日本製鉄鹿島）が発症したものと同じ症状だ。右肩に激痛が走り、投げることも打つことも出来ない日々が続く。「怪我しちゃって」と夏季オープン戦で口にしてからもリハビリは終わらず。とうとう岡崎の名がリーグ戦で再び呼ばれることはなかった。
しかし、リーグ戦終了後に行われた少年少女野球教室では岡崎の姿が。現状を尋ねると「本当は今日から練習出ようと思ってたんですけど…」と一度止めると「前回の同じようなイベントに参加して楽しかったから最後に一回参加しようと思って」と笑みをこぼし、「たぶん何もなければ春は実戦に出れると思います」と静かな口調の中に確かに闘志を感じた。
一言で形容するならば打撃職人の言葉がぴったりとハマる岡崎。100安打に挑むには険しい道になるかもしれない。しかし、「試合に出ないといけない訳があるんです。そのうえで絶対活躍する」と語っていた気持ちの熱さは無くなっていないだろう。冷静な一面と熱い一面を持ち合わせるこの男。来春チームを一番高いところまで引き上げる原動力になるに違いない。
◇秋季リーグ戦終了連続インタビュー◇
[硬式野球]～課題を見つけた実りの秋。再挑戦へ～15日間連続インタビュー
◇硬式野球部 主将副将紹介◇
◇スポトウ的来年度の注目選手紹介◇
第１日目：強豪撃破の万能右腕有馬海人 大学球界でも片鱗見せるか
第２日目：期待を背負う右の大砲酒巻翔 挽回誓うラストイヤーへ
第３日目：憧れの先輩たちに続け 伝統の姫路の系譜継ぐ山内響の挑戦
TEXT＝須之内海 PHOTO＝川口朋珠
