Article

記事


2019.12.31
アイススケート

[アイスホッケー]インカレ決勝で法大を撃破! 11年ぶりの大学日本一!

第92回日本学生氷上競技選手権大会

12月29日(日) 日本製紙アイスアリーナ

○東洋大6―3法大


[ゴール(アシスト)]

18:20 宮田(阿部、石倉)

35:34 清水(所、福田)

41:28 石橋(石倉、石田)

43:00 所(小堀、福田)

57:21 清水

58:20 宮田


POS

背番号

名前

GK

31

水田(社4=駒大苫小牧)

GK

30

岩田(社3=武修館)

DF

12

福田(社2=日光明峰)

DF

23

武部太(社1=苫小牧工)

FW

11

所(社4=駒大苫小牧)

FW

48

清水(社3=白樺学園)

FW

27

小堀(社2=白樺学園)

DF

29

中村(社4=八戸工大一)

DF

石田(社1=武修館)

FW

14

久米(社2=駒大苫小牧)

FW

16

武部虎(社3=苫小牧工)

FW

20

猪狩(社3=駒大苫小牧)

DF

21

川口(社4=白樺学園)

DF

33

千葉(社3=駒大苫小牧)

FW

37

阿部(社1=駒大苫小牧)

FW

22

石倉(社4=八戸工大一)

FW

38

宮田(社1=白樺学園)

DF

奇(社4=宣徳・韓国)

DF

49

長原(社3=白樺学園)

DF

19

前田(社1=白樺学園)

FW

13

藤原(社1=武修館)

FW

24

石橋(社4=駒大苫小牧)



「東洋優勝!」がアイスリンクに響き渡った


大会MVPに選ばれた清水


宮田は2ゴールの活躍で勝利に貢献した


試合終了の合図で防具を脱ぎ捨て、GKのもとへ集まった


ベスト6、個人賞を受賞したメンバー(後列左から清水、石田、石橋、前列左から所、川口、水田)


スタッフ、選手は応援に駆けつけた家族や友人らと校歌を歌った



※掲載が遅れてしまい、大変申し訳ございません。


 ついに大学日本一に輝いた。第92回日本学生氷上競技選手権大会(以下、インカレ)決勝の相手は30年ぶりの優勝を狙う法大。緊迫した時間が続いたが東洋大が先制点を勝ち取り、得点を積み重ね11年ぶりの優勝をつかんだ。

 

両者は悲願の優勝に向け、一進一退の攻防を繰り広げる。序盤からペナルティを取られ、2人少ないSH(ショートハンド)の状況となるも、DF石田(社1=武修館)の体を張ったブロックなどで点を入れさせない。試合を動かしたのはルーキーFW宮田(社1=白樺学園)だ。1ピリ開始18分でFW石倉(社4=八戸工大一)からパスをもらうとすぐさまシュート。貴重な先制点を獲得した。


さらに2ピリ15分、PP(パワープレー)の局面でFW清水(社3=白樺学園)がリバウンドを押し込んだ。3ピリでも勢いそのままにFW石橋(社4=駒大苫小牧)、FW所(社4=駒大苫小牧)の4年生コンビが立て続けにゴールを決め、法大を突き放す。しかし、4点差がついたところで法大が反撃。SHの時間に隙を取られ2失点。試合残り5分を切ってから奪い奪われの展開が繰り広げられた。最後はDF川口主将(社4=白樺学園)、DF中村(社4=八戸工大一)、石倉、石橋、所の4年生セットで締めくくり、6-3で勝利。試合終了のブザーが鳴ると60分間ゴールを守ったGK水田(社4=駒大苫小牧)のところへチームメートが駆け寄った。選手たちは健闘をたたえ合い、支えてくれたスタッフや家族と喜びを分かち合った。


 11年ぶり11回目の優勝だ。チームが勝つために、ハードな練習量はもちろん私生活も厳しかった。そんななかでも努力を重ねて最後までついてきてくれた選手たちに、鈴木監督は「感謝している」と何度も口にした。


インカレ優勝を果たし今年度2冠を達成。目標であった3冠は達成できなかったものの、秋の4位から這い上がって日本一を手にした。今回インカレが行われた釧路は、東洋大が平成7年からインカレ6連覇を成し遂げた最初の開催地だ。この優勝は始まりに過ぎない。常勝東洋復活へ、令和最初の王者となった東洋大が新たな歴史を刻んでいく。



◼︎コメント

・鈴木監督

ペナルティでリズムをつかむのが難しいゲームだったけれど、全体的にはうちの長所であるスピードを生かして相手にプレッシャーをかけ続けれたのではないかと思う。(3ピリで3失点)そこはやっぱり課題ではあるが、トーナメントなので勝ち切るっていうところでもう少し水田に失点を減らしてあげられるようにしたかったけれど、11年ぶりの優勝というのを勝ち取った選手たちに感謝している。(インカレ総括)一番厳しいと思われる山に入って強豪校を倒して優勝したっていうことはうれしいし、そのために努力を続けてくれた選手たちに感謝しているし、このインカレではタイトなゲームが多かったけれどチームの勝利のために選手たちが我慢強くプレーしてくれた大会だったと思う。(4年生について)去年の選手たちからだったが、私がスカウトした年代なので高校生から見てきて、数名チームを辞めた年代だったので残った選手たちが最後まで勝つために努力を続けてくれたなと思う。(4年生へ)うちのチームは他のチームより練習量も多かったり私生活からもチームが成長するためにいろんなことを課してきたけれど、最後までそれについて来てくれたこと、チームを引っ張ってくれたことに本当に感謝している。(今年のチームは)良くも悪くも仲のいいチームだったんじゃないかなと思う。ただそれが結果に結びついてくれたので4年生がやってきてくれたことが良かったと思うし、それに感謝したい。


・DF川口主将(社4=白樺学園)

リーグ戦では2敗した法政さんだったが、相手関係無しに自分たちのやろうとしたホッケーができた結果が優勝につながったのかなと思う。(ベストDFを受賞されて)正直全然僕だと思っていなくて、特に何かしたかなといえばそんなにしていない気がするが、守りの面ではチームに貢献できたかなと思う。うれしいです。(印象に残っている試合は)やはり決勝戦ですね。僕の兄が4年生のときに同じ釧路開催で準優勝だったのでそういった思い入れもあるし、インカレは準優勝だったり3位だったりだったので今年4年目ラストシーズンで決勝戦えて優勝できたので、それも全部含めて決勝戦が印象に残っている。(インカレの総括)毎試合良くなっていった気がして、苦しい状況になってもチームが下向かずに、自分たちがやろうとしたホッケーを貫き通せたので、毎試合成長できた大会だったなと思う。(主将としての1年間は)色んな選手がいるので、まとめるのが大変なときもあったりしたけど、同期であったり、下級生にも助けられたので、本当に色々選手みんなで色んなチーム作り上げられてきたので、本当に大変なときはあったが、キャプテンをすることができて良かった。


・FW石橋(社4=駒大苫小牧)

最後ということで東洋らしいスタートができた。ペナルティも多くて厳しい時間もあったが、そこをみんなで守って、先制点取れてそこから流れをうまくつかんで勝てた。(ゴールを決めたときは)最後だと思っていたのでその気持ちがゴールにつながったのかなと思う。(インカレで印象に残っている試合は)中大戦。残り終了5分までずっと我慢の時間だったので、そこで少ないチャンスで点数も決まって結果は3ー0で勝てたので良かった。結構つらい試合だった。(自身得点されていたが)あの場面で取れたのは結構大きかったかなと思う。4年目最後ということで気持ちも入っていたのであそこで取れたことはめちゃくちゃうれしかった。(ベストFWを受賞されて)ありがたいですし、みんなのサポートだったりアシストだったりのおかげで得点も取れたので、みんなでつかんだものなのかなと思う。(インカレの総括)1試合1試合チームとしてすごく成長していっていて、最終的に決勝で1番いい状態で試合ができたのかなと思う。


・FW所(社4=駒大苫小牧)

(インカレ総括)初戦から決勝まで東洋らしいホッケーができたら絶対優勝できるって、それは思っていたので。それが他のチームよりもできていたから優勝できたのかなって思う。(決勝含めて振り返って)基本、最初はロースコアから始まって、後々点数決まって勝ち越しみたいになるけど、それまでの間にすごくみんなチーム自体いろいろ我慢してプレーしてて、自分の感情でプレーする人もいなかったので。だからやっぱりこういういい結果につながったなかなと思う。(ゴールは)本当に僕のゴールはDF陣がたくさんシュートを打ってくれて、僕がたつっていうのが仕事だったので、その仕事をずっと続けていくうちにDFも僕はゴール前しか立たないもんだと勘違いというかそう思い込んでプレーしてたので、ある程度スッって。一瞬見えた隙間があったのでそこに移動してパスがくれば絶対に決めれるなと思ったので、もらった瞬間に決められたので本当に。心理戦とまでは言わないけど、そういうちょっとした工夫で点数決められてよかったなって思う。


・FW清水(社3=白樺学園)

優勝できて本当に最高でした。(インカレ総括)直前の合宿ではチームとしてはまとまっていたけれど、練習では1つにまとまっていない部分もあったので大丈夫かなと感じたこともあった。でも試合に入ったらまとまることができて、優勝につながったと思う。(自身のゴールは)あそこに出てくると信じていたらちょうど空いていたので決めれた。(MVP、得点王を受賞して)正直狙っていたのでうれしい。(4年生に関して)4年生とは3年間一緒にやってきたので、寂しい思いもあるし次のステップでも頑張ってほしい気持ちもある。4年間お疲れさまということと、3年間ありがとうと伝えたい。(来年は最上級生になるが)今年のチームも良かったけど、さらにいいチームをつくっていけるようにチームをまとめていきたい。


・FW宮田(社1=白樺学園)

最初はペナルティが重なったこともあり我慢の時間が多かったが、誰一人気持ちが切れることなく60分間走って当ってシュートを打つ東洋のホッケーを続けた結果が勝利につながったと思う。(ペナルティが多くハードな時間も多かったが)僕自身PKも出させてもらっていて、出させてもらっている以上は体を張ってなんとしてでも失点を阻止しなければいけないと思いながらプレーしていた。(ゴールシーンを振り返って)たいががいいフォアチェックからパックを奪ってくれていいパスを出してくれた。レシーブして2タッチでシュートを打ちキーパーが良くない体勢の時にいいコースに打てたのでスコアに繋がったと思う。(4年生との思い出) 4年生全員には本当にお世話になりっぱなしで、一緒にウエイトしたり、ご飯に連れて行ってもらったり、本当に良くしてくれた。下級生がのびのびプレーできたのも4年生たちが僕たちの意見も聞いてくれて、チーム作りしてくれたから。本当に4年生には感謝しているし、最後に4年生を男にできてよかった。(最優秀新人賞に選ばれて)素直に嬉しい。だが大会を通して、パフォーマンスは全然満足いくものではなかったのでここで満足せずにもっと成長し続けれるように努力していきたい。(入学してからを振り返って) 今シーズンなかなか思うようにゴールを決めることができず、チームに貢献できない、本当に苦しい時間を多く過ごし、満足できるシーズンではなかった。春優勝したが、秋リーグは4位。そして最後のインカレで優勝。嬉しい思いも、悔しい思いもしたシーズンだった。1年目から多くの経験をさせてもらったので来シーズンに生かしていきたい。


TEXT=伊藤なぎさ PHTO=岡村珠里、越塚日南、?留奈津