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平成27年度東都大学野球春季2部リーグ戦・立正大戦2回戦
4月18日(土)立正大グラウンド
東洋大2ー7立正大
(イニングスコア)
立正大102 101 200=7
東洋大000 001 100=2
(東洋大)
伊藤康、●宮川(1敗)、冨岡、中田、法岡ー後藤田、小野田、森
二塁打:鳥居
打安点
(6) 阿 部 400
(9) 木 村 420
(4) 林 400
4 宇佐川 000
H 竹 原 100
(7) 笹 川 311
(D) 中 川 410
(5) 冨 澤 311
5 原 澤 110
(3) 鳥 居 320
(2) 後藤田 200
H 宝 楽 100
2 小野田 000
H 小笠原 100
2 森 000
(8) 大 川 200
H 久 保 110
R8 茶 谷 100
計 3592
回 打 安 責
伊藤康 1 1/3 8 2 1
●宮 川 2 1/3 13 4 3
冨 岡 2 1/3 9 2 1
中 田 1/3 4 1 0
法 岡 2 2/3 10 4 0
先発としての役割を果たせなかった伊藤康
宮川にとってほろ苦いデビュー戦となった
公式戦初登板を果たした中田
先発・伊藤康(営4・上尾)が初回に先制本塁打を許すと、2番手・宮川(法1・開星)も打ち込まれ苦しい展開となる。悪い流れはチーム全体にも影響し、登板した投手全員が失点。打線も9安打を放ちながら11残塁と攻めきれず、勝ち点の行方は3戦目へと持ち越しとなった。
マウンドに原(営4・東洋大姫路)の姿はなかった。高橋監督は1戦目で完封勝利を収めた右腕ではなく、伊藤康を先発に起用した。「(原の登板は)全く考えなかった」。課題ともいえる先発2番手を担える投手の擁立。そのためにあえて伊藤康を先発に任命した。しかし、初回から制球に苦しむ。先頭を打ち取り、迎えるは2番・伊達。その初球だった。真ん中付近に投じた直球をうまく弾き返されると、打球は右翼手の頭上を越えていった。与えたくない先制点を許し、早くも追いかける展開となる。後続は何とか打ち取るも、2回も走者を背負う苦しい投球が続く。先頭を四球で歩かせ、1死三塁とされたところで降板。「4、5回くらいまでは投げてほしい」。そう語った指揮官の期待に応えることはできなかった。後を受けた宮川もピリッとしない。3回無死一塁の場面で相手のエンドランが失敗し、走者がいない状況となった。だが、制球は定まらず四球で走者を出す。ここから安打と四球、さらに野選が絡み2点を失った。その後4番手として登板した中田(営1・大宮東)も2失点(自責点は0)。最後まで悪い流れは断ち切ることはできず、2戦目を落とした。
試合後、「思い通りにいかなかった」と宮川は語り、中田も「落ち着いてプレーすることができなかった」と振り返った。ともに公式戦初登板だった両左腕にとって大きな経験となった。
この試合、立正大は盗塁を8回試みて、うち6回成功している。この結果は投手自身のミスの部分が多かった。走者への警戒が薄く、けん制などの工夫が見られないまま投球を続けたことにより、相手にとって楽な展開へとさせてしまった。「簡単にスチールされてしまっているようではまだ投手とは言えない」と指揮官は苦言を呈した。エースに頼り切らない戦いをするためには何が必要か。そうした課題が出た一戦だった。
3戦目のマウンドには原が上がる。ベンチで戦況を見つめていた主将の目にはどう写っていたのか。その答えを自らの投球で示す。
■コメント
・高橋監督
(伊藤は)ブルペンではいい球を投げていた。オープン戦でも結果を残していたが、4年生にもなって緊張して投げられないようじゃだめ。4、5回くらいまでは投げてほしいと思ったが、左打者に打たれすぎ。(公式戦初登板の宮川、中田は)四球でランナーを出し、簡単にスチールされてしまっているようではまだ投手とは言えないよ。冨岡が勢いのあるボールを投げれていたことは収穫。法岡も良かったけどまだ少し甘いな。(原の登板は)全く考えなかった。
野手は(9安打と)よく振れているが、阿部にもう少し元気出してやってほしいな。セーフティバントをするとか、自分でチームの雰囲気を変えるくらいのバッティングをしてほしい。まだ少し淡白だよ。あとは林がちょっとブレーキになっている。彼が打てばもっと打線がつながって楽になる。
明日は1点勝負になる。辛抱強く耐えて、打線をつなげていきたい。原には1回戦のような投球をしてもらいたい。
・伊藤康(営4・上尾)
全然だめ。(調子は)良くなかった。(今日の登板は)水曜日ごろにいくと言われた。(次回は)今日と同じようにならないように。1カード目で落とせないので、頑張るだけ。
・宮川(法1・開星)
初登板は緊張した。代わりばなだったが後藤田さんのおかげでゲッツーで抑えられたのでそこはよかった。自分は打たせて取るタイプだが、ランナーを出してから制球が乱れて思い通りにいかなかった。オープン戦と違いリーグ戦は相手の向かってくる気持ちが全然違った。コントロールが課題だと思った。
・中田(営1・大宮東)
チームの流れが悪かったので自分が何とかしようと思ってマウンドに上がったが、力が入ってしまった。公式戦にまだ慣れることができず、思うように投げられなかった。今日は落ち着いてプレーすることができなかったので、今後はどんな場面でも落ち着いた投球をしたい。8、9回はお前でいくぞと監督に言っていただいているので、チームの戦力となれるように。チームで一番状態のいい原さんを目標にやっていきたい。
TEXT=伊藤拓巳 PHOTO=伊藤拓巳、千野翔汰郎