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2015.04.28
陸上競技

[陸上競技]岩壁杯 ルーキー小川が敢闘賞

第9回岩壁杯七大学対校陸上競技選手権大会

4月26日(日)鴻巣市立陸上競技場

 

総合6位 東洋大

 

男子100m 予選

1組

3着 小笹 11"09 ※決勝進出

2組

5着 鏑木 11"34

3組

5着 大野 11"12

 

男子100m 決勝

4位 小笹 10"80

 

男子200m 予選

1組

7着 丸池 22"45

2組

6着 山本 22"25

3組

6着 富樫 22"33

 

男子400m 予選

1組

7着 池田 50"59

2組

5着 赤川 49"21

3組

2着 辰野 49"18 ※決勝進出

 

男子400m 決勝

8位 辰野 48"62

 

男子400m障害 予選

1組

7着 吉野 55"41

2組

5着 横川 54"64

3組

6着 相澤 58"07

 

男子走幅跳 決勝

1位 小川 7m28

 

男子走高跳 決勝

5位 山下 2m00

8位 高橋 1m85

 

男子三段跳 決勝

3位 戸塚 15m07

10位 伊藤 13m38

 

4×100mリレー 決勝

6位 東洋大(森下ー大野ー長部ー鏑木)41"17

 

4×400mリレー 決勝

3位 東洋大(赤川ー北村ー富樫ー山本)3'12"27

 

オープン男子100m

1組

2着 山藤 11"72

DNS 笠原

2組

3着 永池 11"68

3組

5着 竹内 11"60

4組

5着 西澤 11"50

DNS 永井

5組

6着 武田 12"07

DNS与那原

6組

3着 森下 11"14

7組

3着 長部 11"15

 

オープン女子100m

3組

7着 白寄 12"86

 

オープン男子200m

1組

1着 ウォルシュ 21"46

2着 北村 21"69

 

オープン男子400m

1組

2着 越栄 51"25

3着 相羽 51"47

DNS 浅海

3組

2着 野口 49"43

4組

1着 櫻井 49"16

2着 四家 50"20

5着 金田 51"89

 

オープン女子400m障害

1組

5着 長畑 1'04"77

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ルーキーながら敢闘賞を獲得した小川

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戸塚は課題を見直しレベルアップを目指す


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故障明けの小笹は今後調子を上げていきたい


 関東インカレに向け力試しの場である岩壁杯に短距離部門が出場。走幅跳の小川(法1・大阪桐蔭)が大学初試合ながら1位に輝いた。一方、トラック種目では決勝進出者が小笹(法4・西京)、辰野(法4・西武台千葉)のみとなり物足りなさも感じるが、けが人も復活を見せ今後に希望をつないだ。


 跳躍種目の活躍が目立つ今大会で特に注目を集めたのは走幅跳ルーキーの小川だ。予選では3回とも6m台と実力を出し切れなかったが、決勝に入ると「踏み切りでしっかり体を起こすことができた」と跳躍姿勢を切り替え、1本目で優勝記録となる7m28をマークした。また、小川は東洋大で唯一の受賞となった敢闘賞を獲得。今後の自信にしたいところだ。

 三段跳の戸塚(法4・深谷商)はファールが多く焦りも見えたが、決勝の跳躍で3位に入り結果を残した。「持っている技術を最初から出すことが課題」という梶原監督の言葉通り、予選から力を発揮できれば記録も伸びてくるはずだ。さらに、昨年のMVPである走高跳の山下(法3・小樽水産)は、けがの状況から本調子ではないものの5位入賞。納得の結果ではないが、完全復活の兆しも見えた。このように今まで以上の好成績を収めた跳躍種目は、関東インカレでも大きな得点源となることに期待がかかる。

 トラック種目には力試しとして多くの下級生が出場した。オープン200mでは北村(法2・九州学院)とウォルシュ(ラ1・東野)が1本勝負で標準記録を狙う。同じ組で出走した両者は他大の選手を圧倒し、ウォルシュ1着、北村2着で狙い通り標準記録突破を成し遂げた。100m4位の小笹は故障明けのレースとなったがまずまずの走りにおさめ、同じく故障明けで練習の一環として走った辰野も400mで8位に入り、今後の調整次第でよりよい走りとなるだろう。

 また、4×100mリレーは1年生3人、2年生一人のメンバーであったが、主力を欠いた構成に加え、期待の新人である大野(法1・東洋大牛久)も調子が上がらず、いまひとつのタイムに終わった。4×400mリレーは2走の北村から徐々に順位を上げていき3位でフィニッシュ。梶原監督も「悪くはない」と評価するも、あと一歩が足りないようだ。今日走ったメンバーと主力で組まれるであろうメンバー構成に注目が集まる。

 各選手のポイントであった岩壁杯が終わり関東インカレまで3週間を切った。今大会を自信とする選手も課題を残した選手も、今後はコンディショニングが重要になってくる。短距離部門の得点を昨年よりも多くとるために、残された期間で追い込みを図る。


 

■コメント

・梶原監督

けがをしていた人間がどこまで回復してきているか、新人がどの程度走れるかがポイントだった。けが人の方は辰野が走れて、これで練習もできればインカレには十分間に合う。400mHの横川もまだまだ練習が足りない。これから積めればギリギリ間に合うかというところ。4継では1年生がどの程度走れるか見ていたが、大野が思ったよりも走れなかったので、これからの記録会の走りでリレーメンバーに入るか判断したい。ウォルシュは200mで刺激を入れようということで出場した。北村はオープンの1本で標準記録を破ればいいと走って突破してくれたので、北村に関してはめどが立った。これからは試合に出ないでインカレに向けて調整していく。マイルも悪くはないが4継ともにあと一人がどうなるか、決めきれない。これからの練習やレースの中で整えられればいいと思う。跳躍の方は、走幅跳の小川が追い風だけど自己ベストが出せている。三段跳の戸塚は、2㎝ぐらいファールして15m30を超えていた。5、6回目で跳べてきて1回目から勝負できていない。持っている技術を最初から出すことが課題になる。山下は足の調子がいまいちなので、こういった試合で刺激を加えつつインカレで臨むしかない。それでも今日跳んでみて痛みはなかったようで希望が見えたのかなと思う。(対校戦だったが)エースの次の選手たちが他校の選手と勝負してどこまでいけるかを見ていたが、決勝に残った選手が少なかった。まだまだ底上げができていないので3週間の内でなんとかしないといけない。(関カレに向けて)短距離としては昨年取った点数を上回るようにもう1つ2つの種目で決勝に残りたい。


・小笹(法4・西京)

シーズン初戦だがけが明けだったので、どれくらい走れるかを試す復帰戦だった。1か月くらい前の合宿で故障してしまい調子は上がり切ってない部分があるが、ぼちぼち走れるかなと感じた。1本目はピストルが鳴るスピードが早すぎて対応できず、内容のないレースになってしまった。2本目は今までほどスタートの爆発力はないが、無難に出られて後半もそれほど落ちなかったので、復帰戦としてはこれくらいかなと思っている。まずはけがを治すことが大事。足の動きがまだぐちゃぐちゃなのでフォームをしっかり見直して修正し、考え直していきたい。目の前の関カレに向けて、少しでも早く気にならない程度に治し、チームに貢献できたらと思う。

 

・辰野(法4・西武台千葉)

練習として、1本でも多く試合を走ることを目的としていた。もともと練習を全然していない状態で、今週から追い込んだことでどれほど走れるかなと思っていた。(2本走って)前半から動きが悪くて後半も上がらず、タイムも49秒18なのでこれくらいかなと思っている。前回は故障明けで越ヶ谷の記録会に出たが、足に痛みがあるままだったので関カレの追い込みに向けてずっと休んでいた。その休みがとけたのが最近で、5、6日目くらいの試合だったので、今日はタイムよりも走ることだけだった。(今後は)とにかくまた追い込んで関カレで活躍できるような走りができればと思う。


・戸塚(法4・深谷商)

助走に課題が残った。予選で二本ファールをした時に気持ちの面で焦ってしまい行くべきところで行けなかった。(予選と決勝で変えたことは)とりあえず決勝に残れたので、その後はファールを恐れずに思いっ切りいけた。結果的にファールもあったが、そこの部分は良かったと思う。関カレでは全カレ標準を目指して跳んで、決勝に残り活躍したい。

 

・山下(法3・小樽水産)

調子は良かったが満足できなかった。踏み切りが近かったり、踏み切った時の方向性が合わなかったりなどが主な原因で、岩壁杯で入賞する選手らしくない跳躍になってしまった。修正点は具体的にはないが、試合感が取り戻せていなかった。あとはこれから本格的に跳躍練習をこなしていきたい。(関カレに向けて)現時点で関カレが終わったら試合に出るつもりはないので、そう考えると来年の日本選手権や全カレの標準記録は切っておきたい。最低で2m11、良くて2m18を目指していきたい。

 

・小川(法1・大阪桐蔭)

大学初試合にしてはなかなか良かったなと思う。予選は自分の思った通りのことができなかったが、決勝からは良かった。(課題は)助走スピードを上げて、踏み切りの反動に対して負けないような体作りをしていきたい。(敢闘賞について)1年生から貰えて嬉しい。これからもこれを自信にして頑張っていきたい。まずは全カレのB標準突破を目指したい。


 

TEXT=畑中祥江 PHOTO=伊藤空夢、野原成華