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東都大学野球春季1部リーグ戦・亜大2回戦
5月7日(金) 神宮球場
●東洋大5-6亜大
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
東洋大 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 5 |
亜大 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | 3 | 0 | 0 | × | 6 |
本塁打:矢吹(九回)
●松澤(2敗)、河北、石上祐ー廣岡、後藤聖
・打者成績
打順 | 守備 | 名前 | 打 | 安 | 点 |
1 | (左) | 松本渉(営3=龍谷大平安) | 4 | 0 | 0 |
2 | (三) | 瀬川(総4=聖光学院) | 4 | 0 | 0 |
3 | (右) | 佐々木(営4=帝京) | 3 | 2 | 0 |
4 | (一) | 小口(法3=智弁学園) | 4 | 2 | 0 |
5 | (遊) | 木村(総4=霞ヶ浦) | 4 | 1 | 0 |
6 | (指) | 岡崎(営4=帝京) | 4 | 1 | 2 |
7 | (中) | 橋本吏(総2=花咲徳栄) | 1 | 0 | 0 |
打中 | 宮本(総2=大阪桐蔭) | 2 | 1 | 0 | |
8 | (捕) | 廣岡(総3=拓大紅陵) | 1 | 0 | 0 |
打 | 山下(総3=関大北陽) | 1 | 0 | 0 | |
捕 | 後藤(法2=京都学園) | 0 | 0 | 0 | |
打 | 矢吹(総3=聖光学院) | 1 | 1 | 3 | |
9 | (二) | 加藤響(総1=東海大相模) | 2 | 0 | 0 |
打二 | 松本憲(営1=成田) | 2 | 0 | 0 | |
計 | 33 | 8 | 5 |
・投手成績
名前 | 回 | 球数 | 安 | 四死球 | 三振 | 失 | 責 |
松澤(営3=帝京) | 5 1/3 | 80 | 6 | 1 | 3 | 4 | 3 |
河北(営3=浦和学院) | 1 2/3 | 22 | 2 | 0 | 1 | 2 | 1 |
石上祐(法2=東洋大牛久) | 1 | 15 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 |
矢吹は最終回に3点本塁打を放り込んだ
2安打でチームに貢献した小口
岡崎の適時打で追加点をあげた
(写真提供:東都ベースボールWeb)
連敗の沼から脱し、一矢報いたい亜大2回戦。二回に先制点を挙げられ亜大に主導権を握られる展開になった。最終回には矢吹(総3=聖光学院)の3点本塁打が飛び出し、追いつくかと思われたが一歩届かず5対6で敗戦した。
この日、先発のマウンドに立った松澤(営3=帝京)は初回を三者凡退で抑える。迎えた二回、木村(総4=霞ヶ浦)の失策により先頭の黒川(亜大)に出塁を許すと、西脇(亜大)の右安、右田(亜大)の内野ゴロで先制される。無失点で切り抜けたい四回には、痛恨の3連打を浴び、追加点を献上してしまう。その後も死球や暴投が響き、失点。松澤は6回途中で降板し、悔しげな表情でマウンドを河北(営3=浦和学院)に譲る。
一方、攻撃は三者凡退が続いた後の四回表。佐々木(営4=帝京)が内野安打で出塁する。続く4番小口(法3=智弁学園)の右前打、木村の内野安打により1死満塁の絶好のチャンスを生み出すと、岡崎(営4=帝京)の内野ゴロ間に佐々木が生還。1点を返した。
雨がちらつく六回1死一、二塁。河北はマウンドにあがって早々、右田に痛烈な二塁打を浴び走者を還されることに。8番天井(亜大)を打ち取ったが、小山(亜大)に4球目を左方向へ弾き返された。この回3点を失い、1対6。差は縮まるどころか突き放されてしまう。
七回、八回と両者ともに得点を奪えず、勝負は九回へ。5点を追う東洋大がこの局面で見せ場をつくった。またもや佐々木が内野安打をもぎ取ると、小口が岡留(亜大)から右安を放つ。木村が併殺打で倒れるも、続く岡崎の右方向への適時打で貴重な2点目を挙げた。すると、宮本(総2=大阪桐蔭)も右安で続きチャンスメイク。ここで1発が出れば勝敗の行方が分からなくなる2死一、二塁の好機で、代打の矢吹が左打席に現れる。今季6試合に出場し、わずか1安打と不調に陥っていたが勝利への執念を胸に、鍵(亜大)の投じた球を仕留めた。打球はぐんぐん伸びてライトスタンドへ吸い込まれ、3点本塁打に。矢吹が本塁を踏むと、共に戦ってきた仲間にベンチ内で祝福され、今季1番の笑みをこぼした。この回一挙4得点を挙げ、逆転への期待も高まったものの、一歩及ばず。九回裏の攻撃を待たずして敗れた。
「最後4点取れたのはよかった」と杉本監督が話すように土壇場で猛追したが、あと1点が遠かった。最終カードまであと2日。投打が噛み合えば、本来の力を発揮できるはずだ。チームで『一心』となり必ず連勝して笑顔で春を締めくくりたい。
◼︎コメント
・杉本監督
バッテリーのほうが過剰に反応しているような気がして。そこでやっていくっていうことは想定されて、その想定をどういうふうにしてやっていくのか。結果的には、セカンドがスコアリングポジションに行って送るっていうのはもう最初から分かっていることですから。だから、そこからの勝負でいいように、その前に余計なことしちゃう。それじゃダメ。そこが荒いっていうか、そういうような課題は分かっているんですけどできなかった。残念です。(残り2試合ですが)どっちみち勝たないといけないので。負け続けているので、まぁ最後のほうのチームの雰囲気っていう形でしょ、やっと。目覚めてる、その気になっているような感じがあります。あれがね、6対1でそのまま終わってしまっていたら、あぁこれはどうしようかなと。そうじゃなかったのでそこだけいいところ。やっぱり指示の徹底とかっていうのもそれは豪勢にやりましたし、その指示をしたことによって、バッターが重い感じになるっていうのは当然分かっているので。最後、ああいうふうな形になって4点取れたのはよかった。(矢吹選手に関しては)そうですね。最後どこで使うか、使いそびれちゃって、あれ?って思ったらバッターがつないでいって、あそこで1番いいところで。これは本当につながるんじゃないかなっていうふうな。左のバッターが足らないっていうようなところで、いい励みになる。
TEXT=浅野琴美